規律とリーダーシップは違う、米海軍特殊部隊の元指揮官が学んだこと

ジョッコ・ウィリンク氏

ジョッコ・ウィリンク氏は、アメリカの海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」の出身で、イラク戦争で最も活躍した特殊作戦部隊の1つ「チーム3」の任務部隊「ブルーザー」の指揮官を務めていた。

Sarah Jacobs/Business Insider

  • ジョッコ・ウィリンク(Jocko Willink)氏は、アメリカの海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」の出身で、イラク戦争で最も活躍した特殊作戦部隊の1つ「チーム3」の任務部隊「ブルーザー」の指揮官を務めていた。
  • リーダーシップ・コンサルティング会社エシュロン・フロント(Echelon Front)の共同創業者でもあるウィリンク氏は、多くの管理職が自身のチームに規律を押し付けるべきだと誤解していることに気づいた。
  • 同氏は、若きシールズ隊員として上官に反抗した経験から、専制的なリーダーシップがなぜ効果的でないのかを学んだ。
  • リーダーとして成功するには、信頼に身を委ねなくてはならないことに同氏は気づいた。

シールズの元指揮官ジョッコ・ウィリンク氏は、同氏が海軍で学んだことを一般の人々に伝えている。近年、自著がニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに入りポッドキャストがヒットしたことで、ちょっとした有名人になっている。

そのおかげで、同氏が同じくシールズの元指揮官リーフ・バビン(Leif Babin)氏とともに2010年に立ち上げたコンサルティング会社、エシュロン・フロントのクライアント数は増加した。

創業して間もなくウィリンク氏は、クライアントの一部は屈強な軍人がやって来て、ブートキャンプのように、チームのメンバーを怒鳴り散らすことを期待していることに気がついた。

「初期のクライアントの中には、『あなたがうちに来て、従業員を鍛え直してくれるのが待ち遠しいよ』と言った人もいました」ウィリンク氏はBusiness Insiderのポッドキャスト『Success! How I Did It』で語った。

「わたしは『そうですね。もし従業員を鍛え直して欲しいのなら、別の人を雇うべきです。わたしは誰かを鍛え直すつもりはありません』と返しました。人に何かをしてもらいたいときに、むちを打ってはなりません。打ちのめされた犬が残るだけで、打ちのめされた犬は役に立ちません。もしくは、反逆に合うでしょう。あなたがむちを打っている人たち、奴隷たちは、反旗を翻して、あなたを死ぬほど苦しませるでしょう」

ウィリンク氏はこの教訓を、同氏がシールズに所属していた、22歳の時に得たと述べている。

「当時、わたしが所属していた部隊の指揮官は、専制的なリーダーで、経験に乏しく、自信も足りませんでした。それを埋め合わせるために、彼は暴君のように振舞っていたのです」

彼の命令に隊員が質問をしても、彼は「いいからやれ」と返すだけだったと、ウィリンク氏は言う。

同氏とシールズの同僚はこの指揮官に反抗。その指示に従うことを拒否し、司令官に彼らのリーダーは指揮官にふさわしくないと直訴した。その結果、指揮官は解任され、別の人間に交代した。

「代わりに新しくやってきたリーダーは、経験豊富で、能力も非常に高く、とても知的で、同時に極めて謙虚でした。下で働くには素晴らしい人でした」とウィリンク氏は語った。

「そして、わたしたち全員が彼を喜ばせ、誇らしく思わせ、よく見せることだけを目指しました。2人のリーダーの違いを知り、わたしは『これは重要だ。気を付けなければ』と心の中で思ったのです」

真のリーダーシップを目の当たりにしたことで、同氏は指揮官になることを目指した。

ウィリンク氏は、チームに指示に従うことを強いるのは、しばらくの間なら機能すると言う。

「ただ、長期的に有効とは言えず、短期的に見ても、メンバーの意見を聞いた上で決断する方がうまく行きます。『こうするべきだと思うんだけど』という声に対し、リーダーがその提案を検討し、『いいね、君の計画が気に入った。それで行こう。進めてくれ』と決断する。この方が効果的です」

[原文:A retired Navy SEAL commander says most people misunderstand the connection between discipline and leadership

(翻訳:Yuta Machida、編集:山口佳美)

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