パワポすら使わない日本の議会にサヨウナラ——次期総理候補も参加「政治×テクノロジー」イベントに若者殺到

ブロックチェーン技術を活用して政治コミュニティーの形成を目指す「Poli Poli(ポリポリ)」と、政治関連のコンテンツ配信を手がける「POTETO Media(ポテトメディア)」は7月11日、毎日新聞との共催で「Politics 2.0」を開催した。

Poli Poliが開発中のスマホアプリなどテクノロジーを活用して民意を集め、現職の国会議員に問うイベントで、平日の日中にもかかわらず、会場には10代、20代を中心に多数の参加者が詰めかけた。

Polics2.0

「Politics2.0」第一部の登壇者。左から、Poli Poliの伊藤和真代表、石破茂元自民党幹事長、POTETO Mediaの古井康介代表。

撮影・川村力

「これから日本はどうなるの?次の総理候補に直接質問。」と題したイベント第1部では、石破茂・元自民党幹事長が登壇。スマホアプリを通じてユーザーから投げかけられた質問に応じた。

「若者の政治参加についてどう思うか?」という質問に対して、石破氏は次のように応じた。

「1人でも多くの人が政治に参加しなくては民主主義は成り立たない。しかも参加するに当たって、できるだけ多くの知識を持つ必要がある。憲法、核政策、少子化対策……そんな難しいことはよく分からない、という態度を取ったとき、不利益を被るのは将来を生きる若者だ。アメリカでは憲法違反とされる定年制、辞令1本で決まってしまう転勤、そんな現在の社会を変えないといけないとしたら、政治に参加するしかない」

他のユーザーから寄せられた「政治はテクノロジーでどう変わるか」との質問には、こう応じた。

「国会でも地方議会でもそうだが、パワーポイントすら使わない。すべて紙ベース。グラフなどのエビデンスを出すにも、権利の問題など簡単ではないと言われてしまう。まったくハイテクではないそうしたツールですら、議論はいくらでも活性化できるのに、それが行われていないのが現状だ。テクノロジーはこれからいくらでも役に立つ場面が出てくるだろう」

また、会場からはテクノロジーとは無関係な、(石破氏がその必要性を訴えている)「ニュークリア(核)シェアリング」に関する質問も飛び出したが、石破氏は次のように持論を述べた。

「日本は核を保有していないが、アメリカの核の傘の下で核廃絶を主張している。しかし、ドイツなど欧州諸国はアメリカの核を搭載した戦闘機を配備するなど、現実的な策を講じている。日本はどうするのか。しとしと降り(=平常時)の時の傘と、暴風雨(=有事)の時の傘が同じでいいのか。それを考えないのは政治として無責任ではないか」

続く第2部では、自民党広報本部副本部長の平将明氏、国民民主党共同代表の玉木雄一郎氏が登壇。Poli Poliの伊藤和真代表、POTETO Mediaの古井康介代表らを交え、政治分野におけるテクノロジーの活用法について、より詳細な議論を行った。

主催のPoli Poliは7月にスマホアプリのベータ版をリリース。年末頃のトークンエコノミー実装を見据えつつ、アプリのアップデートを進めている。また7月には、政治・選挙情報サイト「政治山」の運営を手がける傍ら、インターネット投票の研究を続けてきた「VOTE FOR(ボートフォー)」と提携。

数年内のネット投票の成功を目標に掲げ、技術やコンテンツなどの相互提供を始めるなど、政治分野へのテクノロジー導入の動きを加速させている。

(文・川村力)

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