ソフトバンクが「IoTシェア駐車場」参入 ── 8月20日β版開始、スマホで予約・自動決済

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都内の駐車場に設置したカメラセンサー。車が出入りしたり、予約をすると表示板の案内が変わる。

ソフトバンクは、駐車場をシェアするサービス「BLUU Smart Parking(ブルー スマートパーキング」を始める。2018年7月13日、都内で発表会を開いた。

駐車場には、加盟オーナーがナンバープレートを認識する独自のカメラセンサーを設置。センサーは従来の設備より安価で、駐車場への初期投資を抑える。土地は、法人の空き駐車場や空車のある月極駐車場などを想定し、今後は個人宅への応用も検討している。

利用者は、BLUU専用アプリにナンバープレートと決済手段を登録することで、空き駐車場があれば、予約なしでも駐車可能。利用時間に応じて自動決済される。

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ソフトバンクが、パークシェア事業に参入する。

駐車場を設ける位置は、携帯電話の位置情報を利用した人口流動やヤフーカーナビの情報などから、需要を予測。貸し手のコンサルティングにも役立てる。

β版は8月20日から(iPhoneのみ、今後Android版にも拡大する)、10月下旬に全国で提供を開始する。

専用アプリからの駐車場予約にも対応

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BLUU Smart Parkingの予約画面。分単位で予約ができ、予約日時を選ぶと、マップ上に利用可能な駐車場が表示される。ヤフーカーナビと連携し、行き先案内もある。

ソフトバンクのテクノロジーユニットの技術戦略統括、グローバル事業戦略本部・北原秀文本部長は、「日本には、7700万台の車の保有があるが、停められる場所は保有台数の10%以下で、圧倒的に少ない。都市部では、停めるのに苦労をする」と問題提起、「需要のあるエリアで、駐車場の数をナンバーワンにする」と目標を話した。

ブルースマートパーキングは、専用アプリで地図上から駐車場の検索、予約、決済が可能。駐車場に設置されるカメラセンサーで、予約をした車かどうかをナンバープレートで判別する。このカメラセンサーシステムを使うことで、精算機やフラップ板の設置が不要になり、空き地を駐車場にする場合の初期投資を抑える。

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BLUUの駐車カメラセンサーの概要。単体でLTE通信機能を内蔵しているため、電源さえ確保されていれば屋外でもネットワーク接続が可能。

ソフトバンクによると、従来のコインパーキングのセンサーは、数十万円ほどするが、同社のカメラセンサー(オーナーが買い上げ)は、3割から半額ほどに価格を抑えられる。工事費や精算機、ロック板を考えると、従来の初期費用は数百万円だが、このセンサーなら初期投資額はさらに低くなるという。

同日、ソフトバンクは約10万台の月極駐車場を管理する「スターツアメニティ」との提携を発表した。この提携で、月極駐車場の未契約区画を登録し、シェアパーキングに活用していく。

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今後は個人宅向けにも拡大させる計画。写真は開発中の個人宅向けセンサーで、磁器センサーで車を感知する。住宅の敷地や個人の私有地などをパークシェアに応用するときに使う。

シェアサイクルとも連携、データで需要予測

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右から、発表会に登壇したソフトバンクの北原氏、WeWork Japan 高橋正巳GM、OpenStreet横井晃代表。発表会はWeWork銀座で開催され、シェアエコのトークセッションにWeWork高橋GMも参加した。

さらに、駐車場から行き先までのラストワンマイルは、シェアサイクルと連携する。

提携先は、ソフトバンクの社内ベンチャーのシェアサイクル「HELLO CYCLING」。HELLO CYCLINGは、サービス開始から1年半、全国85の市区町村で始まっている。駐輪のステーションは1100所を持ち、このステーションの近くに、駐車場があれば、目的地までの通行手段になる。

ソフトバンクの北原氏は、今後の構想として、駐車場の需要予測を挙げた。日本全国を約500m四方のメッシュに区切り、エリアごとの時間や季節ごとの料金相場や売上、満車率などを予測する。解析に使うデータは、携帯電話の位置情報やヤフーカーナビ、ヤフーの検索状況、業界の相場やイベントの状況など、さまざまな情報を対象にするよう検討している。

データ

需要のあるエリアや駐車場にした時の値段の予測などを表示する構想。

今後は、この需要予測をオーナーに提供したい考えで、メッシュをクリックすれば、自分の土地の相場感が見られ、参入を促す。

北原氏は、シェアサイクルなど、別のグループ会社の情報も含め、「サービスから生まれるデータを組み合わせ、いろんなシナジーができる」と話した。ほかのパークシェアとの差別化に、シェアサイクルやヤフーカーナビとの連携、またデータ活用の強みを挙げ、「打ち出すからには、勝負あり」と断言した。

(文、撮影、木許はるみ)

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