2019年春夏のミラノコレクションで、ドルチェ&ガッバーナのランウェイに登場したキャメロン・ダラス。
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ブランドの戦いが激しさを増している。
ファッション検索プラットフォーム「Lyst」では、四半期ごとに500万人を超えるオンライン・ショッピング利用者の行動を分析し、いま最も人気のブランドとプロダクトのランキングを発表している。
第2四半期(4月~6月)の分析の結果、ナイキとヴェルサーチが大幅に順位を上げ、トップ10入りを果たした。
ランキングの作成にあたって、Lystでは自社の検索エンジンとグーグル検索のデータに加え、エンゲージメント、顧客転換率、世界での売り上げを考慮に入れている。
いま世界で最も人気のブランド トップ10を紹介しよう。
10位 プラダ(Prada)
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第1四半期から1つ順位を上げた。Lystによると、プラダのナイロン製アクセサリーの復活が、同ブランドを10位にランクインさせた。
9位 ナイキ(Nike)
Nike
第1四半期から順位を11も上げた。トップ10に入った唯一のスポーツウェア・ブランドであるナイキ株は、北米での売り上げ回復を受け、史上最高値を付けた。
「ナイキは特別なブランドになりつつある」アメリカの投資調査会社Jane Hali & Associatesのリテール・アナリスト、ジェシカ・ラミレス(Jessica Ramirez)氏は6月、ロイターに語った。
8位 フェンディ(Fendi)
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第1四半期から9つ順位を上げたフェンディは、そのズッカ柄FFロゴの復活によって、ロゴブームのチャンスを生かした。
7位 ヴェルサーチ(Versace)
Versace
第1四半期から21順位を上げたヴェルサーチは、今回のランキングで最も大幅に順位を上げたブランドだ。アメリカのテレビドラマ『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺 』のヒットと、世界最大のファッションの祭典「メットガラ」のレッドカーペットを同ブランドが独占したおかげだろうと、Lystは指摘する。
6位 ヴェトモン(Vetements)
トランプ大統領とキム・カーダシアン。
The White House
第1四半期から3つ順位を落とした。
5月には、キム・カーダシアンがオーバーサイズのヴェトモンのスーツを着て、トランプ大統領とホワイトハウスで面会していた。
5位 ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)
Andreas Rentz / Getty Images
第1四半期から3つ順位を上げた。サウジアラビアで行われた、ドローンを使った同ブランドのファッションショーは大きな話題となった。
当時、GQは人間のモデルの代わりにドローンを使うというアイデアについて、こう書いていた。「真面目な話、テック諸君は己の道に留まるべきだ。我々は我々の道に留まるから」
4位 ジバンシィ(Givenchy)
Ben Birchall / Getty
第1四半期から2つ順位を上げた。2018年、ジバンシィのアーティスティック・ディレクター、クレア・ワイト・ケラー氏が最も注目を集めたのは、2900万人が観たイギリス王室の結婚式で、メーガン・マークルさんのウェディングドレスをデザインしたときだ。
3位 バレンシアガ(Balenciaga)
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第1四半期から1つ順位を落とした。バレンシアガの究極の「アグリーな」シューズは、世界中のファッションイベントで引っ張りだこになった。
その850ドル(約9万円)のクロックスは、Lystの2018年の最も人気の女性向けプロダクトだ。
2位 オフホワイト(Off-White)
第1四半期から2つ順位を上げた。 Lystによると、コンバースのチャックテイラーやナイキのエア ヴェイパーマックスなどとの一連のコラボが、オフホワイトへの関心を高めた。
1位 グッチ(Gucci)
GUCCI / YouTube
第1四半期の2位から順位を上げ、グッチが1位になった。
グッチの親会社ケリング(Kering)は、2018年第1四半期の既存店売り上げが48.7%増えたと報告している。
グッチはここ数カ月、特にミレニアル世代や10代の消費者の間で人気が爆発している。
90年代ファッションの復活と、イギリスの人気グループ「ワン・ダイレクション」のメンバー、ハリー・スタイルズが出演する広告がグッチの人気を高めた。
[原文:The 10 hottest fashion brands in the world right now]
(翻訳、編集:山口佳美)