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ユナイテッド航空から飛行機を引きずり降ろされた乗客のデイビッド・ダオ(David Dao)氏は、訴訟を起こす準備を始めた模様だ。
シカゴ・トリビューン紙によると、ダオ氏は傷害事件専門の弁護士を雇い、イリノイ州クック郡の裁判所に対し、ユナイテッド航空やシカゴ当局に当便に関する全ての映像、音声、関連書類などの保存を命じるよう求めたという。
ダオ氏が被害を受けた今回の事件は、4月9日日曜日(現地時間)、シカゴ発ケンタッキー州ルイビル行きの便で起こった。ダオ氏が顔から流血しながら、強制的に降機させられる様子を乗り合わせた乗客が録画したこと発端だ。
ダオ氏は4月11日火曜日(現地時間)、WLKY(ケンタッキー州の地元テレビ局)に対し、今もシカゴの病院で治療中と伝えている。また同氏は、体調の回復は思わしくなく、「全て」が傷ついた、と話している。
ユナイテッド航空はこの事件について、乗務員を他の便に搭乗させるため、余分に座席が必要になったと説明した。降機する人には1000ドル(約11万円)を支払うと協力者を募ったが、応じる乗客がいなかったため、数人を選択した。その中に含まれていたダオ氏は、降機をかたくなに拒否したという。
乗務員はシカゴ航空治安当局に連絡し、ダオ氏の降機の協力を依頼。ダオ氏を引きずり降ろした警察官の1人は、その後出勤停止となっている。航空治安当局はこの件に関する調査を開始している。
ユナイテッド航空CEOオスカー・ムニョス氏の今回の事件に対する最初の対応は、世間から大きな反感を買った。同氏は4月11日火曜日(現地時間)、ダオ氏へ陳謝した新たな声明を発表している。
「皆さんと同じように、今回、機内で起こったことに対して、私も動揺を隠せずにいます。強制的に降機させられた方、そして乗客の皆様に深くおわび申し上げます。私たちは全ての責任をとり、問題の改善に努めていきます」
また同社は、当便の全乗客に航空券代の払い戻しを行う方針を表明している。
[原文:The man who was dragged off the United flight just took the first step toward filing a lawsuit (UAL)]
(翻訳:Wizr)