左から、ゴールドマン・サックスのロイド・ブランクフェイン氏、クレディ・スイスのティージャン・ティアム氏、JPモルガンのジェームズ・ダイモン氏。
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- モルガン・スタンレーのジェームス・ゴーマン氏は、主要銀行のCEOの中で最も評価の高いCEOだ。
- これは、UBSのリサーチ部門「エビデンス・ラボ(Evidence Lab)」が求人情報検索サイト「グラスドア(Glassdoor)」と協力、業界トレンドを調査した結果によるもの。
- 就任したばかりのドイツ銀行のクリスティアン・ ゼービング氏は、クレディ・スイスのティージャン・ティアム氏とともに、下位に沈んだ。
高給取りの銀行の世界では、仕事の満足度よりもいくら稼げるかが重視されがちだ。しかし、良きCEOがいることは、銀行やその他の金融機関が新たな人材を確保しようとするとき、大きな意味を持つ。
では、従業員による評価が最も高い主要銀行のCEOとは誰だろう? UBSのエビデンス・ラボは、求人情報検索サイト「グラスドア」のデータを使って、世界の大手銀行のCEOに対する満足度を調査した。UBSはグラスドアから5万6000件以上のレビューを集めたという。
調査の結果、ヨーロッパの銀行よりもアメリカの銀行のCEOに対する評価が圧倒的に高いことが分かった。
クレディ・スイスのティージャン・ティアム氏と、ドイツ銀行の就任したばかりのクリスティアン・ゼービング氏がランキングの下位に沈んだ一方、モルガン・スタンレーのジェームス・ゴーマン氏、JPモルガンのジェームズ・ダイモン氏、ゴールドマン・サックスの退任間近のロイド・ブランクフェイン氏は、従業員から高い評価を得た。
UBSはそれぞれの結果を明確な数字としては出していないが、上位3行のCEOは全員、80%以上の従業員に支持されていることが分かる。ティアム氏とゼービング氏は60%前後だ。
「2018年のドイツ銀行のCEOに対する支持は最下位に近く、前年からの支持の低下率は最も大きい」UBSは指摘した。
「ドイツ銀行がアメリカ市場で投資銀行部門を縮小させつつあることが、この結果の背景の一部にあると我々は見ている。同様のことがクレディ・スイスにも起きているのだろう」
エビデンス・ラボの以下のチャートは、大手10行のCEOに対する従業員の評価をまとめたものだ。業界平均は75%。右側のチャートは前年同期比だ。
左が会社別の従業員による評価、右が2017年の評価からの変化をまとめたもの。
UBS
[原文:The best CEOs on Wall Street — as ranked by their employees]
(翻訳、編集:山口佳美)