メルカリ、旅行事業参入へ 。子会社「ソウゾウ」旅行プラットフォームを今秋開始

ソウゾウ

「第二創業期」を迎えているソウゾウ。「メルカリ級」に育て上げる新規事業に、旅行領域を選んだ。左から、VP of Corporateの掛川紗矢香氏、原田大作社長、CTOの鶴岡達也氏。4月に役員が交代し、新体制になった。

出典:ソウゾウ

LINEトラベル、DMM TRAVEL、TRAVEL Now(CASH運営のBANK)、ズボラ旅と、ベンチャーが旅行業界に次々参入する2018年、ついにメルカリも旅行業界に名乗りを上げた。

メルカリの100%子会社の「ソウゾウ」は、2018年秋頃、旅行領域のプラットフォームを開始する。サービスの形態は、フリマアプリ「メルカリ」と同様にCtoC。事業の規模は、時価総額で、「メルカリ越え」のポテンシャルになることを目標にする。新規事業を担当するサテライトオフィスは、六本木のWeWorkに入居している。

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3領域から旅行領域に絞り込み

メルカリ

ものの取引をする「メルカリ」、お金の取引をする「メルペイ」、経験やことを扱う「ソウゾウ」。

ソウゾウは2018年4月から新規事業を検討、フリマアプリ「メルカリ」は「もの」の取引、金融関連事業の「メルペイ」は「お金」の取引、ソウゾウはそれ以外の「ことや経験」を扱う事業を検討してきた。当初、新規事業は、「コミュニケーション」「旅行」「VR、AR」の領域で検討していた。チームに分かれ、ユーザーヒアリングを社内で実施、「旅行業界の環境が変わってきた。AirbnbやBooking.comなど、外資系の企業も参入し、法規制も変化している。ゲームチェンジャーになれる可能性がある」(メルカリ広報)と7月に旅行領域に絞った。

取締役の掛川紗矢香取締役(VP of Corporate)は、2018年7月24日に都内で、メルカリが主催した「THE BUSINESS DAY #2」に登場し、「ユニコーンを増やすには、どうすればいいか、市場が大きくないと目指せない。市場が限られていて、選択肢はそこまで多くなかった」と市場選択の経緯を説明。「次のメルカリ級のビジネスをつくるミッションを持っているが、メルカリとはまったく違う領域、メルカリに継ぐようなビジネスを作ろうと、ゼロから作り始めたというところ」と話していた。

ソウゾウは第二創業期

メルカリ

メルカリの次をつくる新規事業・海外事業経験のセッションに登壇した、ソウゾウの掛川紗矢香氏(左から2人目)。Tシャツは「背水の陣」をイメージした作ったという。

ソウゾウは、ノールック買取サービス「メルカリNOW」やレッスンをCtoCでやりとりする「teacha」、ブランド品専用のフリマアプリ「メルカリ メゾンズ」、シェアサイクル「メルチャリ」などを運営している。しかし、2018年7月20日に、メルカリNOWとteacha、メルカリメゾンズを、8月中下旬に撤退すると発表した。理由は「よりインパクトのある大きな事業に集中する」(メルカリ広報)と、ソウゾウで新規事業を開拓していく方針を採っていた。

ソウゾウは現在を「第二創業期」と位置づけ、2018年4月に松本龍祐社長から、執行役員の原田大作氏に社長を交代。新規事業の立ち上げ経験が豊富な原田氏に体制を一新していた。

現在の新規事業のメンバーは10数名。起業経験の豊富な人材が多く、エンジニアが半数を占める。新規事業のサテライトオフィスは、「スタートアップのように緊張感を持って取り組むため」(メルカリ広報)、WeWorkに入居している。

掛川氏は、メルカリの10人目の社員で、長く上場準備に携わってきた。このほか、取締役には、メルカリ創業期から開発に携わる鶴岡達也氏(CTO)が就任。鶴岡氏は、メルカリの山田進太郎会長がメルカリ以前に起業した「ウノウ」で、写真共有サービスの開発を担当、2度の起業経験を持つ。

ソウゾウは新規事業のメンバーを募集中だが、体制は最大でも45人ほどに抑える見込み。掛川氏は「1つのビジネスを見るには、1クラス分くらいでしか見切れない。1つの新規事業にフォーカスをして、大きくしていくことを考えている。目の行き届いた環境で、スピーディーに成果の高いところを出していくことが重要」と説明していた。

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各社のサービスを分布した勢力図。ソウゾウは、どんなサービスで、この勢力図に加わるか。

作図:五藤絵梨香

(文、撮影・木許はるみ)

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