購入前にラベルをチェックしよう。
George Rudy / Shutterstock
- Business Insiderは、ベリー・ブラザーズ&ラッドのワイン専門家フェリペ・カルバロ氏にワインラベルの謎について聞いた。
- 同社はイギリス最古のワイン&スピリッツ商でイギリス王室御用達。
- カルバロ氏は、ラベルを手がかりに料理との組み合わせを楽しんでほしいとアドバイスした。ワインは口当たりが良いので、ほとんどの料理に合う。
- またワインが甘いかどうかを見極める簡単なコツも教えてくれた。
ぶどうの品種、ヴィンテージ(収穫年)、テロワール、タンニンなど、無限にある選択肢の中からワインを購入することは本当に難しい。
だから、多くの人はラベルを一生懸命チェックする。中身を少しでも明らかにしてくれるかもしれない情報を期待して。
だがラベルに惑わされることもあれば、情報をミスリードしてしまうこともある。
ラベルをずばり読み解くために、Business Insiderはベリー・ブラザーズ&ラッド(Berry Bros&Rudd)のワイン専門家フェリペ・カルバロ(Felipe Carvallo)氏に話を聞いた。
ベリー・ブラザーズ&ラッドはイギリス最古のワイン&スピリッツ商。1698年の創業以来、同じ場所で営業を続けている。イギリス女王と皇太子から、2件の王室御用達の指定を受けている。
ベリー・ブラザーズ&ラッドのワイン専門家フェリペ・カルバロ氏。
Simon Peel / Berry Bros. & Rudd
お勧めの組み合わせが一般的な料理だったら要注意
お勧めの組み合わせ料理がラベルに書かれたワインを購入しがちかもしれない。だが、カルバロ氏によるとこれは赤信号。
「ラベルに『パスタと相性が良い』など、ごく一般的な料理との組み合わせが書いてあるなら、それはほとんどの料理に合う、とてもニュートラルなワインということ」とカルバロ氏。
「人は中庸なものを選びがちだが、それは突出するものがないことを意味する」
イギリス、ロンドンにあるベリー・ブラザーズ&ラッド。
Berry Bros. & Rudd
アルコール度数を確認しよう
ほとんどの人は行っていないかもしれないが、アルコール度数のチェックはワインの甘さを知る良い指標になる。
「一般的に言って、白ワインでアルコール度数がとても低いものには、未発酵状態の糖分が少し残っている可能性がある」
これが、しばしばリースリングのようなワインが敬遠される原因となる。料理との組み合わせによっては、不快な甘さとなってしまうことがある。
だがカルバロ氏によると、ドライ・リースリングには最高の評価を獲得しているワインもある。まずはアルコール度数をチェックしよう。
ブドウ品種の記載がなくても心配無用
「当店でよく耳にする言葉が『シャルドネは嫌いだけど、シャブリは好き』」
だが、シャルドネもシャブリも、ブドウ品種はシャルドネ。シャブリはフランス・ブルゴーニュ地方で作られた白ワインのこと。そしてシャルドネはカリフォルニアから南オーストラリアまで世界中で栽培され、どこで栽培されたかによって味は異なる。
「特にオールド・ワールド、例えば、多くのフランス・ワインは、ラベルにはブドウ品種ではなくワイン産地が記載されている」
「ブドウ品種をラベルに記載することは、ニュー・ワールドでとても多く見られる現象」
つまり、ラベルでブドウ品種を確認できなくても気にする必要はない。事実、産地など、あなたが飲んでいるワインを左右する要因は他にたくさんある。
調べるには、いつものようにグーグル検索が役に立つ。
[原文:The 3 most important things to look for on a wine label, according to an expert]
(翻訳:Hughes、編集:増田隆幸)