リサ・ファイコウスキーさんは、近所の空き缶を拾い歩いて、1日に20~30ドルを稼ぐという(写真は、ファイコウスキーさんではありません)。
Henny Ray Abrams/AP
- ニューヨーク・ポストは8月上旬、ブルックリン在住のミリオネアで、空き缶拾いが趣味というリサ・ファイコウスキー(Lisa Fiekowski)さんを取り上げた。
- ファイコウスキーさんは、ニューヨーク市周辺に800万ドル(約8億8800万円)相当の不動産を所有していて、シカゴ大学でMBAを取得した女性だ。
- 自身の趣味について、彼女はアクティブであり続けるための良い方法だと話しているが、彼女の家族や近隣住民は快く思っていない。
一見普通のおばあちゃんに見えるリサ・ファイコウスキーさんは、実はミリオネア。そんな彼女の一風変わったエクササイズは、なんとゴミ拾いだ。
ニューヨーク・ポストは8月上旬、ブルックリンの高級住宅街プロスペクト・ハイツに住む60代の女性、ファイコウスキーさんについて報じた。
同紙によると、ファイコウスキーさんはニューヨーク市周辺に、プロスペクト・パークの隣にある100万ドル相当のマンションを含む、800万ドル以上の不動産を所有している。しかしそのうちの少なくとも1件は、彼女の変わった趣味が一因となって、人が住める状態ではなくなっているという。古い電子レンジや傘、おもちゃ、カーペット、その他のゴミで埋め尽くしてしまったからだ。
ファイコウスキーさんは空き缶拾いを約10年間続けてきた。数時間で20〜30ドルは稼げるといい、アクティブでいられるし、近隣住民と会話をしたり、自分の住んでいる地域をきれいに保てるので、空き缶拾いは楽しいと彼女は語っている。
「からだを動かすことがメインね」
ニューヨーク・ポストによると、ファイコウスキーさんはシカゴ大学でMBAを取得していて、夫の年収は約18万ドルだ。彼女はマーケティング・アナリストや株式仲買人として働いた経験があり、彼女の両親は政府機関で高位のエコノミストを務めていた。
「家族はこの全てが最低だと考えているけれど、わたしはとてもおもろしろいと思っているの」。ファイコウスキーさんはポスト紙に語った。
家族は彼女の日々の過ごし方を好ましく思っていないが、彼女は自身の趣味を擁護している。周囲が憤慨しているこの状況は、ニューヨーカーがいかに他人を一方的に判断するようになったかを物語っていると彼女は言う。
「わたしは昔ながらの自由人なんです」
「むしろ、かつてはエキセントリックな人を受け入れてきたニューヨーカーが、今では『とんでもない! 止めさせて! 』と考えるようになってしまったことが悲しい」
2018年7月には、中はガラクタで埋め尽くされ、外はへこんでいたり、落書きで覆い尽くされた彼女の1993年製のトヨタ「カムリ」が市によってレッカー移動された。しかし、彼女は合法的に駐車していたと話している。
「このひどい車がこの辺りにあることが気に食わなかったんでしょう」ファイコウスキーさんは言う。
「あの地域がどれだけ不寛容か分かりますね」
質素な生活を好む大富豪は、ファイコウスキーさん以外にも数多くいる。例えばBusiness Insiderで以前取り上げたように、イケア(IKEA)の創業者イングバル・カンプラード(Ingvar Kamprad)氏も、同じボルボの車を20年間乗り続けたり、エコノミークラスでの移動を好んだ。
(翻訳:Yuta Machida、編集:山口佳美)