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体を引き締めるにしても、痩せるにしても、定期的な運動の中に何らかの筋トレを取り入れることがある。 そして、自分が持ち上げることのできる一番重いダンベルを使うことが、筋肉をつけるための一番の近道だと考える人は多い。
重いダンベルを使えば、たちまち疲労に襲われ、回数は必然的に少なくなる。けがをしやすいという理由のほかに、この方法は必ずしも筋肉をつける最善の方法とは言えない。
一方、ダンベルの重量を下げて回数を増やす方法でも、得られる効果は同じだという。
ストレングス&コンディショニングの認定スペシャリスト、マイク・ロバートソン(Mike Robertson)氏は、「回数を増やすトレーニングは、より強い筋肉をつくる」とBodyBuilding.comで述べた。
フィットネスの研究もロバートソン氏の考えを裏付けている。
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最近の実験で、研究者たちは、筋トレを最低でも1年以上続けている若い男性49人を、2つのグループに分けた。全ての男性は3カ月間、週4回のトレーニングを行った。 1つのグループは、できるだけ重いダンベルを使い、回数の少ないトレーニングを続けた。例えば、20ポンド(約9kg)の重さでダンベルカールを8回から12回繰り返す方法である。 もう1つのグループは、ダンベルを軽くして回数を増やすトレーニングを行った。8ポンド(約3.6kg)のダンベルで20回から25回繰り返す方法だ。 研究者たちは、3カ月におよぶトレーニングの前と後に、全ての被験者の筋肉の引き締まり具合を計測した。
驚くことに、2つのグループの間では大きな違いは見られなかった。どちらのグループの被験者でも、3カ月のトレーニングの後では、同じように強い筋肉がつくられていたのだ。
「疲労が重要な平衡装置になっている」とマクマスター大学の運動学教授で、この研究の主執筆者であるスチュワート・フィリップス(Stuart Phillips)氏はプレスリリースで述べている。 ロバートソン氏は、同じ動きに体が飽きてしまわぬよう、2つの方法を混ぜ合わせてトレーニングすることを勧めている。 「軽いダンベルを使って回数を増やすトレーニングは、筋肉と結合組織を強くする。重いダンベルを懸命に持ちあげるハードなトレーニングの小休止になる」と語った。
そして、トレーニングがルーチン化して飽きてしまわないためには、ダンベルの重さを調節しながら、いつでも新しい方法を取り入れることが大切であろう。
source:BodyBuilding.com、Journal of Applied Physiology、sciencedaily.com
[原文: The best way to build muscle may not be lifting the heaviest weights]
(翻訳者:時田雅子)