TF Securities
- アップルは2020年にARメガネを発売するだろう。同社の新製品予想に関して多くの尊敬を集めるアナリスト、ミンチー・クオ氏はそう予想した。
- さらにアップルは2023年までに「アップルカー」を発売する可能性もあるとクオ氏。
- 同氏の調査レポートはあくまでも予想。だがアップルでは現在、数百人の従業員が自動車プロジェクトとAR端末のプロトタイプに取り組んでいる。
アップルは2020年までにARメガネを発売し、その3〜5年後に自動車を発売するだろう ── アップルの新製品予想に関して多くの尊敬を集めるアナリスト、ミンチー・クオ(Ming-Chi Kuo)氏は8月14日、調査レポートの中でそう予測した。なおクオ氏は、KGI証券からTF証券に移籍した。
クオ氏は、正式ローンチ前のしばしば数カ月前にアップルの新製品を正確に予想することに高い定評を誇る。
Business Insiderがそのレポートを確認したところ、クオ氏は、先日、時価総額1兆ドルを超えたアップルが、いかにして時価総額2兆ドルを目指すかについても論じた。
「サービス、AR、そしてアップルカーが、アップルを時価総額2兆ドル企業にするだろう」とクオ氏はレポートに記した。
スマートグラスを通してデジタルと現実世界を組み合わせるARは、アップルの次のメイン・ユーザーインターフェース(UI)となる。iPhoneがマルチタッチスクリーンを世に送り出したように、とクオ氏は予測。
「我々は、ARは次の革命的なUIになると予想している。そればかりかARにキラーアプリケーションは一切必要ないと考えている。なぜならARそのものがすでにキラーアプリケーションだから」
「おそらく2020年に発売されるであろうARメガネによるAR体験を提供することで、アップルは既存製品のUIを再定義すると我々は予測している」
アップルでは、数百人もの従業員がARテクノロジーの開発に取り組んでいる。一部の従業員は、現在、アップルが提供しているiPhone用のソフトウエア「ARKit(ARキット)」に取り組んでいる。ARKitを使えば開発者は、ARアプリを簡単に開発できる。他の従業員は、プロトタイプやその他の研究開発プロジェクトに従事している。
アップルはスマートグラス用の新チップとOSを開発しているとブルームバーグは2017年に報じた。
グーグル・グラス。
The Daily Show
スマートグラスの開発に取り組んでいるのはアップルだけではない。
グーグルは2013年に「グーグル・グラス(Google Glass)」を発売した。当時の評判はあまり良くなかったが、グーグルは今も開発を続けている。
20億ドル超の資金調達に成功しているスタートアップ、マジック・リープ(Magic Leap)も2018年8月はじめに、ゲームおよびクリエイティビティに特化したスマートグラスの出荷を始めた。
クオ氏はまた、アップルカーについても予想し、2023〜2025年に発売されるであろう同製品はアップルの次の「スター製品」になり得ると述べた。さらにアップルはアップルカーに自社サービスを強く統合する可能性が高く、それにより自動車にまつわるファイナンス市場への参入が可能となると同氏は予想した。
アップルには、プロジェクト・タイタン(Project Titan)と名付けられた大規模な自動車部門が存在し、カリフォルニア州の公道で自動運転のテストを実施している。だが、アップルは依然として、自動車にかける野望を明かしていない。
ポケモンGOはアップルのARKitを利用している。
Niantic
[原文:Apple could launch glasses in 2020, Apple Car in 2023, predicts analyst with strong track record]
(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)