Z世代はアバクロンビーではなくナイキを選ぶ。
Sophia Grace/YouTube
- ミレニアル世代はラルフ・ローレンやアバクロンビー、ホリスターなどのプレッピー系ブランドが大好き。またフェイスブックに多くの時間を費やす。
- 一方、Z世代はファストファッションとアスレジャーを好む。フェイスブックを捨て、スナップチャットやインスタグラムを使っている。
- ミレニアル世代が10代の頃に大人気だったが、今の若者のハートをつかめない17のブランドを見てみよう。
ショッピングモールに行くと、ミレニアル世代はラルフ・ローレンやアバクロンビーといったプレッピー系ブランドに足が向く。
だが、今の10代はストリート系、アスレジャー、ファストファッションが大好き。Z世代の買い物かごはナイキ、アディダス、フォーエバー21でいっぱい。
投資銀行パイパー・ジャフレー(Piper Jaffray)が半年ごとに発表するアメリカの10代の消費動向調査「Taking Stock of Teens」と、若者を対象とした調査会社Ypulseのブランド・トラッキング担当バイス・プレジデント、ボビー・カライズ(Bobby Calise)氏のデータを使って、Business Insiderはミレニアルが10代の頃には大人気だったが、今の子どもには避けられている17のブランドをまとめた。
靴、アパレル、テクノロジー、清涼飲料など、さまざまなブランドの名前があがっている。
ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)
Mike Stobe/Getty Images for USOC
Z世代の傾向:Z世代はストリート系ファッションに移行している。ラルフ・ローレンは、2000~2017年にかけて、10代の少年が選ぶお気に入りのファッションブランド・トップ10に入っていた。だが、2018年はトップ10に入らなかった。
クロックス(Crocs)
Cate Gillon/Getty Images
Z世代の傾向:Ypulseが継続して調査している160超のブランドの中でも、クロックスは特にZ世代への影響力がないとYpulseのカイラズ氏は語った。クロックスのピークは2007年、世代を超えた人気を集めた。
フェイスブック(Facebook)
Avery Morrison/YouTube
Z世代の傾向:スナップチャットとインスタグラムが10代のお気に入りのSNSになりつつある。2018年、フェイスブックをお気に入りのSNSと答えた10代はわずか8%、一方、スナップチャットは45%、インスタグラムは26%となった。
スティーブ・マデン(Steve Madden)
Flickr / Orin Zebest
Z世代の傾向:スティーブ・マデンは高いヒールと厚底サンダルで知られている。何年間も10代の少女のお気に入りブランドに選ばれ、2007年には高所得層の少女の間で2番目に好まれたブランドとなった。
現在、女性の靴はヒールからスニーカーへと人気が移り、ナイキやアディダスといったスポーティーなブランドが10代では主流となっている。
デル(Dell)
Jonathan Weiss/Shutterstock
Z世代の傾向:YPulseの調査で、デルは“人気”ブランドと答えた10代の若者はわずか8%、一方、アップルは61%だった。カライズ氏は、デルはデスクトップPCやノートPCに特化しているため、スマートフォンがメインの10代の間ではテクノロジー企業としての地位を失っていると語った。
バインヤード・バインズ(Vineyard Vines)
Vineyard Vines/Facebook
Z世代の傾向:ミレニアル世代が10代だった1990年代後半から2000年代は、プレッピー系ファッションが大人気だった。だが、パイパー・ジャフレーによると、今、Z世代はシュプリーム(Supreme)のようなストリート系ファッションが好み。
プーマ(Puma)
Ralph Orlowski/Getty Images
Z世代の傾向:プーマは2000年代後半、10代が選ぶシューズ・ブランドのトップ5に入っていた。Z世代にはスニーカーやストリート系ブランドが人気だが、プーマは2018年の調査でヴァンズ(Vans)やアディダスに負けた(ただし同社はリアーナやカイリー・ジェナーなどのセレブを使ったマーケティングを展開、人気を取り戻すかもしれない)。
UGG(アグ)
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Z世代の傾向:2000年代、愛すべき嫌われ者となっていたUGG(アグ)は、もはや今の10代のレーダーには入らない。2008~2013年、10代のお気に入りシューズ・ブランドのトップ5に入っていたのだが。
Z世代には、Z世代用のかっこ悪い靴が人気。そう「ダッドスニーカー」だ。
ホリスター(Hollister)
Mary Altaffer/AP
Z世代の傾向:ホリスターは2000年代のほとんど、高所得層の若者の間でトップブランドとなっていた。だが2018年、最も人気のブランドはナイキ、そしてアメリカンイーグル、アディダスが続いた。
つまりZ世代は、ホリスターの定番のロゴ入りTシャツ、ポロシャツ、ジーンズよりもアスレジャーファッションが好み。
パンドラ(Pandora)
Bryan Bedder/Getty Images for Skullcandy
Z世代の傾向:コンサルティング会社フルエント(Fluent)の調査によると、パンドラの有料サービスを使っているミレニアルは約10%、一方、Z世代はわずか6%。
Z世代は他のどの世代よりも、アップルミュージック(Apple Music)やスポティファイ(Spotify)、ユーチューブ・レッド(YouTube Red)を好む。
スペリートップサイダー(Sperry Top-Sider)
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Z世代の傾向:2010年代始めには、Z世代やミレニアル世代もスペリートップサイダーを愛用していた。だが今ではスニーカーが快適で頼りになる1足となっている。
ティファニー(Tiffany & Co)
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Z世代の傾向:Z世代は実用的で質素なものを好む。この性質がZ世代をティファニーから遠ざけている。10代の目にティファニーは「ゴテゴテ」しすぎと映っているようだ。
一方、180年年以上の歴史を持つティファニーはEコマースに進出、Z世代ではなく、ミレニアル世代をターゲットにしている。
ヴェラ・ブラッドリー(Vera Bradley)
Michael Conroy/AP
Z世代の傾向:ミレニアル世代が10代の頃、キルティングのハンドバッグとリュックを展開するヴェラ・ブラッドリーにとって、ミレニアルは主要顧客だった。
だが今の10代は、マイケル・コース(Michael Kors)とグッチ(Gucci)をお気に入りのハンドバッグ・ブランドとしてあげる。
スケッチャーズ(Skechers)
Mari Bandz/YouTube
Z世代の傾向:YPulseによると、10代の間でのスケッチャーズのブランド認知度は90%以上だったが、クールだと思う10代は20%以下だった。
「スケッチャーズはファッションの『無人地帯』に陥っている。10代にとってクラシックでもなければ、新しくもない」とカライズ氏は語った。
ギャップ(Gap)
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Z世代の傾向:ギャップは1990年代から2000年代にかけて、10代のミレニアル世代に大人気のブランドだった。だが今は勢いを失っているとカライズ氏。
YPulseの調査では、ギャップを買うつもりと答えた10代は39%、Z世代には、アメリカンイーグルのような若い世代をターゲットにしたブランドやフォーエバー21のようなファストファッションが人気。
アバクロンビー(Abercrombie)
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Z世代の傾向:アバクロンビーの売り上げは2018年、5年ぶりに上昇した。かつて10代に大人気だったアバクロンビーに、1990年代から2000年代にかけての面影はない。
10代の好みが、プレッピー系ファッションからストリート系ファッションに移行したことが主な原因だが、アバクロンビーの方針が社会的責任を重視するZ世代を遠ざけたのかもしれない。
レッドブル(Red Bull)
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Z世代の傾向:YPulseによると、レッドブルを買うと答えたZ世代は20%、一方、ゲータレード(Gatorade)を買うと答えたZ世代は69%だった。
カライズ氏は、10代の関心は全般的に健康的な食品に向いており、清涼飲料市場ではコンブチャ、ココナッツウオーター、コールドブリューコーヒーなどが伸びてきていると考えている。
[原文:17 brands millennials loved that 'kids these days' avoid]
(翻訳:R. Yamaguchi、編集:増田隆幸)