金足農業、吉田君旋風が全国区に。決勝翌日も醒めぬ興奮と感謝

第100回全国高校野球選手権記念大会は8月21日、決勝戦が行われ、大阪桐蔭(北大阪)の史上初となる2度目の春夏連覇で幕を閉じた。100回目の今大会の入場者も史上初の100万人超えを果たしたが、その立役者となったのは、大阪桐蔭という圧倒的王者と、同校に立ち向かう個性あふれる出場校だった。

決勝まで勝ち進んだ金足農業(秋田)は、プロ注目の吉田輝星投手と日替わりで登場するヒーローたちに加え、「公立」「ベンチメンバー全員が秋田出身」「農業高校」という、甲子園出場校の中では異色のバックグラウンドで、秋田県民だけでなく全国を魅了した。

閉会式には、甲子園球場と秋田市にほぼ同時刻に虹が出現し、声援を送った人々を七色の光が包んだ。


秋田県勢として103年ぶりに決勝に駒を進めた金足農業の、この1カ月の歩みを振り返る。

2年連続決勝同カードを制し、11年ぶり夏の甲子園

甲子園出場を賭けた秋田県大会決勝は、2年連続同カードに。2年連続の甲子園出場を目指す明桜を、金足農業が2-0で下し、11年ぶりの夏の甲子園出場を決める。エースの吉田輝星投手は11奪三振の快投。

吉田投手の先輩で、明桜OBは悔しさと誇らしさと……。

甲子園出場を決めた選手たちを学校で出迎える人々。この時点でその後の快進撃を予測できた人はどれくらいいただろうか。


準々決勝進出で注目度急上昇

金足農業をずっと見守ってきた人々も、開幕前後は、控えめな応援。

グラウンドに「雑草軍団」の文字。

横浜を逆転で破り、準々決勝に進出した頃から、応援の輪が急激に広がった。

全力校歌への注目も高まる。

選手の宿舎で出迎える人々も。

戦った学校からも力をもらって決勝へ。

吉田投手「東北の夢を背負う」

決勝を前に、「東北と秋田の夢を背負う」と宣言した吉田投手。その言葉に東北が一つになった。

中には「秋田県民」になりたい発言も。

他県でも決勝戦のパブリックビューイングが告知された。東京でも秋田出身者がいる複数の飲食店で、イベントが展開された。

金足農業高の最寄り駅「追分駅」もいつもと違う様子。




いい夢を見せてくれてありがとう

決勝戦当日は日本航空(JAL)が臨時便を運航し、秋田駅前にも優勝祈願のメッセージが掲示された。

秋田企業のツイートは相変わらず。

始業式を延期した金足農業ほか、各地でパブリックビューイングが催された。


秋田県庁もパブリックビューイングを開催したが、県庁職員は「うちの部署はテレビ観戦厳禁です。自分たちだって県民なのに」とこぼした。一方、ある市役所の職員は「業務に支障のない範囲でこっそり見るようにと言われているので、ひっそり応援します」という。

秋田県庁に入れなかった人は……。

ボートレース会場でも。

試合は大差がつき、吉田投手も途中降板したが、試合後のSNSには両校を称える声と、金足農業への「ありがとう」があふれた。

秋田駅前の応援ボードには、秋田巡業中の横綱稀勢の里も手書きでメッセージを残していた。


(文・浦上早苗)

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