OPPOの高性能端末が日本に上陸。単なるグローバルモデルではなく、日本向けのカスタマイズが施されている。
中国のスマートフォンメーカー・OPPOは、日本市場向けに高性能モデルの「R15 Pro」と低価格モデル「R15 Neo」を発売する。発売予定日はR15 Proが9月下旬、R15 Neoが9月7日。
OPPOは2018年 1月に日本市場へ参入したばかりで、まだキャリア端末への採用実績はない。そんな新顔メーカーが、今回の上位モデル「R15 Pro」で、モバイルSuicaやiD、QUICPay+などが利用できる「おサイフケータイ」、さらに防水対応まで用意してきた。まさに「徹底日本化」だ。
2重の意味を持つOPPOの“おサイフ”採用
日本向けのOPPO R15 Poは、おサイフケータイに対応している。
おサイフケータイはドコモ、au、ソフトバンクなど3キャリアの製品では当たり前の機能だが、SIMフリースマートフォンの中ではまだまだ珍しい。
たとえば、日本市場で知名度を増してきた中国メーカーのファーウェイですら、SIMフリー機ではおサイフケータイ搭載機がない(2018年夏モデルのフラグシップ機「HUAWEI P20 Pro」はドコモ専売モデルでキャリア端末だ)。
OPPO Japanの鄧宇辰氏(写真中央)。
もっとも、世界シェアでトップ5争いをするOPPOにとって「おサイフケータイ」の技術的なハードルは、それほど高くはないだろう。日本での知名度を上げていこうという上陸1年目から、即座に「特別な日本仕様」を投入するのは、日本でのブランディングの意味が強い。「日本への本気度」が高いとも言える。
実際、8月22日に行われた発表会で、OPPO Japanの鄧宇辰(トウ・ウシン)社長は「日本の市場のニーズにしっかりと合わせていく。日本の3大キャリアにOPPOの技術力を見てもらいたい」と語った。OPPOにとって“おサイフ搭載”はユーザーの要望に応えるだけではなく、ドコモ、au、ソフトバンクという大手3キャリアへのアピールの意味も込められているわけだ。
デザイン、装備良しで「約7万円」はお買い得か
画面は6.28インチと前世代機「R11s」より大型化しているが、本体サイズはほぼそのまま。画面の大きさの割りには持ちやすい。
2018年8月までに発表された端末で、現在店頭で買えるおサイフケータイ対応のSIMフリースマホはそれほど多くない。具体的には、シャープの「AQUOS sense plus SH-M07」(税別 約3万7000円)とHTCの「HTC U12+」(税別 約9万4000円)の2機種のみだ。R15 Proの価格は税別 6万9800円と、上記2機種とはうまく競合しない価格レンジに設定されている。
実際に触ってみると、外観のデキのよさ(ファーウェイをはじめ、最近の中国端末はデザインや質感ではもはや世界水準だ)や動作の軽快さもあり、この価格に納得はいくだろう。
パープルの背面。本体はガラス素材で覆われており肌触りはなめらか。背面のグラデーションも鮮やかで品がいい。
画面比率18対9の縦長ディスプレーは非常に表示領域が広く、とくに横持ちしたときの2画面同時操作にはもってこい。
写真をたくさん撮っても安心な大容量ストレージ(128GB)、動作に余裕を持たせるメモリー容量(6GB)、防水性能(IPX7相当)を装備。120種類のシーンを識別して自動で最適なエフェクトを加える同社独自のカメラ技術、超狭額縁で鮮やかな映像表現で人気の有機ELディスプレー、そしておサイフケータイや防水機能までがついているとなると、シンプルに「お買い得」と言える。
R15 Proのカメラは被写体を認識して、自動で最適な補正をかける。カメラを起動しサンドイッチに向けたところ、すぐに被写体が“食べもの”であると判定された。
夜の街角を初期設定の自動モードで撮影。暗いシーンで光源があるような厳しい条件下でも、光源が白飛びすることなく撮れている。
ポートレートモードを使い背景をぼかしてみた。像の足の間から見える背景までキレイにボケているのが印象的だ。
なお、同社はR15 Proと同時に税抜3万円以下のエントリーモデル「R15 Neo」も8月31日(3GBメモリーモデルは9月7日)から発売。また、鄧氏によると2018年内に2つの新機種の国内展開を予定しているとのこと。
(文、撮影・小林優多郎)
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