Emma McIntyre/Getty
- The Atlanticによると、アメリカでは10代の若者や子どもたちまでもがインフルエンサー・ゲームに取り込まれている。
- 小さなスタートアップ・ブランドは、10代の若者に5~20ドル(約560~2200円)を支払って、自身のスポンサード・コンテンツを投稿させていて、企業側はこうした「インフルエンサー」と正式な契約を結ばずに、インスタグラムのダイレクト・メッセージで内々に依頼しているという。
- インスタグラムのインフルエンサー産業は、2020年までに最大で100億ドル(約1兆1000億円)規模にまで拡大するだろうと見られている。
アメリカでは、小売りブランドが10代の若者や子どもたちを、インスタグラムでスポンサード・コンテンツを投稿するよう誘っている。22日(現地時間)、The Atlanticが報じた。
これは、子どもたちに数十億ドル規模のインフルエンサー産業への扉を開くものだ。
The Atlanticによると、Jane CosmeticsやDoux Lashes、Boogzel Apparelといった小さなスタートアップ・ブランドは、1投稿あたり大抵5~20ドルを支払って、若いインスタグラム・ユーザーにその服やアクセサリーをオンラインで宣伝するよう協力を求めている。こうしたやりとりは大半がダイレクト・メッセージで交わされ、正式な契約を結ぶことはまれだ。
ブランドにとって、10代の若者たちは、フォロワー数の多さを誇り、1投稿あたり500~3万ドルを要求するインスタグラムのセレブよりも良いビジネスパートナーだ。こうした控えめなスポンサー契約では、10代の若者に求められるフォロワー数も2、3000ほどだ。
「ティーンエイジャーたちは、そのフォロワー数や年齢から、一緒に仕事をするのに手頃なんです」
Doux Lashesのマーケティング・コーディネーターを務める、18歳のクリスティー・オー(Christy Oh)さんはThe Atlanticに語った。
「彼らはインスタをフルタイムの仕事としてやっているわけではなく、ちょっとしたお小遣い稼ぎにやっているので、パートナーシップ契約をするにも、ものすごく高くはないんです」
このトレンドが続けば、インフルエンサー産業は爆発的に拡大するだろう。 2017年の時点では10億ドル相当と見られていたが、同産業は2020年までに最大で100億ドル規模にまで膨らむ可能性がある。
インフルエンサーとの契約がもたらすリターンも、その要因の1つだ。ハースト・デジタル・メディア(Hearst Digital Media)のインフルエンサー戦略の責任者で、『Influencer: Building Your Personal Brand in the Age of Social Media』の著者でもあるブリタニー・ヘネシー(Brittany Hennessey)氏によると、インフルエンサーを使うことで、会社の売り上げは「約束されたようなもの」になる。テレビ広告や印刷広告ではそうはいかないという。
「10万ドル(の予算)では、テレビや印刷でその保証は得られません。他のどこでも得られないんです。だからこそ、プロダクトを動かせることを証明してきた女の子たちがいて、あなたはそれにお金を使っているんです」
ヘネシー氏はBusiness Insiderに語った。
「そして、ブランドがどれほどの量の広告をうっても、伝統的メディアでこれほど(の売り上げを)保証することはできません」
(翻訳、編集:山口佳美)