メールしたら減給! 休暇の強制取得で驚きの結果

休暇を楽しむ女性

のんびり過ごすよう命じられた。

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  • シンプリフライング(SimpliFlying)という小規模なスタートアップで、休暇を強制的に取得させるという試みが行われた。
  • 社員は7週間ごとに1週間の休暇を取らなければならず、休暇中に職場と連絡を取ると、その週の給与はもらえなくなった。
  • その結果、生産性と幸福度がアップした。
  • 無制限の休暇制度が、必ずしも社員の休暇取得につながるわけではないという研究結果もある。

仕事は疲れる。だから休みがある。

現代の会社員の多くは、休みにもかかわらず、なぜメールやスラック、ボイス・メッセージをチェックしてしまうのか。大至急、あるいは重大なことが起こり、対応できる人間は地球上にあなただけだろうか?

シンプリフライング(SimpliFlying)では、そのような態度は受け入れられない。同社はグローバルな航空戦略企業、10人ほどのリモート社員がいる。

同社は最近、休暇の強制取得を試みた。社員は7週間ごとに1週間の休暇を取らなければならない。

驚くべき試みではないだろうか?

しかも、休暇中に職場と連絡を取った社員は(たとえメールやスラックでも)、その週の給与はもらえなくなる。

結果は、ハーバード・ビジネス・レビュー(Harvard Business Review)に掲載された。記事は、Institute for Global Happinessのディレクター、ニール・パスリチャ(Neil Pasricha)氏とシンプリフライングのCEO、シャーシャンク・二ガム(Shashank Nigam)氏が執筆した(両氏は共同でこの新しい休暇取得の取り組みを行った)。

12週間の実験の後、パスリチャ氏と二ガム氏はマネージャーに社員の生産性、創造性、幸福度を評価させた。その結果、創造性は33%、幸福度は25%、生産性は13%、実験前より向上した。

従来にない休暇ポリシーを採用する企業も

休暇が取りやすくなるよう制度を改善しているのは、シンプリフライングだけではない。

Business Insiderが以前伝えたようにマーケティング&広告企業のスチールハウス(Steelhouse)のCEOは、年間2000ドル(約22万円)の休暇用ボーナスを支給。また同社では毎月1回、週末が3連休になる。

無制限の休暇を取得できるようにして、社員の裁量に任せてはどうだろうか? ネットフリックスやTwitterのような大企業のやり方だ。

ハーバード・ビジネス・レビューの別の記事では(特にアメリカに焦点をあてた記事だが)、その選択肢が必ずしもうまくいくわけではない理由が述べられている。

多くの会社員は休暇の取得に慎重だ。休み明けに仕事が溜まっていることが心配なのか、それとも、自分が抱えている仕事ができるのは自分だけだと思っているからなのか。

また、ローラ・ローダー(Laura Roeder)氏がウィーワーク(WeWork)に寄稿したように、自由な休暇取得は複雑になりがち。適当な日数が誰にも分からないから。

もちろん、シンプリフライングの実験にも欠点がなかったわけではない。新システムに対する社員の不満は大きく2点。

1つ目は、7週間ごとに1週間休みは会社の規模からすると多すぎた。そのため、パスリチャ氏と二ガム氏は、休暇を8週間ごとに1週間に調整した。

2つ目は、1つのチーム内で休暇を取得する人が続かないよう調整しなければならないこと。

だが二ガム氏はシンプリフライングのブログに、以下のように記した。

「当社のメンバーは個人として成長しているのみならず、仕事ぶりも成長した。あえて言おう。この実験は“ウィン・ウィン”だ」

[原文:A small startup forced its employees to take vacation time and forbid answering emails, and the results were astounding

(翻訳:Ito Yasuko/編集:増田隆幸)

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