オンラインブランドのエバーレーンは急速にミレニアル世代のお気に入りブランドになりつつある。
Facebook/Everlane
- ミレニアル世代は、1つのブランドにこだわるのではなく、複数のブランドをチェックしてショッピングする。
- ミレニアル世代のショッピング習慣は、新規ブランドにとってマーケット参入の新たな機会となった。
- ゴールドマン・サックスとコンデナストが行った調査では、13~34歳の消費者に、昨年と比べて、より話題になっている、あるいは実際に買い物をしている新しいブランドについて聞いた。
ミレニアル世代は上質なアイテムをたくさん持っているかもしれない。だが、ブランドロイヤリティは持っていない。
ミレニアル世代は、いくつものブランドをチェックしてショッピングする傾向があることで知られている。eコマースとモバイルショッピングの発展が、そうしたショッピング習慣を加速した。
老舗ブランドにとっては以前よりも厳しい環境となったが、一方、新しいブランドにとってはマーケット参入の新たな機会となった。
ゴールドマン・サックスとコンデナストによる「ラブ・リスト(Love List)」調査では、13~34歳の消費者に、ショッピング習慣と好きなブランドについてさまざまな質問を行った。
調査対象となったのは、アメリカ国内の消費者1489名とコンデナストの「It Girls」(より裕福な読者層)1174名。
ある質問では、昨年は注目していなかったが、今年になって買い物をした、あるいは話題になっているファッション、スポーツ、ビューティー/メイクのブランドをあげてもらった。結果は、老舗ブランドと新興ブランドに分かれた。
ミレニアル世代が注目する12の新しいブランドを見てみよう。
グラムグロウ(GlamGlow)
Facebook/Glamglow
スキンケアブランドのグラムグロウはもともと、エンターテインメント業界のセレブのメイクを担当するプロに向けに作られた。現在はオンラインや、メイシーズ、ノードストローム、セフォラなどで購入できる。
最も有名なのが泥マスク。価格はサイズにより59~79ドル。
フェンティビューティー(Fenty Beauty)
Facebook/Fenty Beauty
歌手のリアーナ(Rihanna)がプロデュース。世界最大のラグジュアリーブランドグループLVMHが所有している。2017年にスタートしたばかりだが、すでにビューティー業界に旋風を巻き起こしている。
製品は、19ドルのリップスティックから38ドルのパウダーまで幅広い。現在、オンラインと全米のセフォラで販売されている。
WWDによると、フェンティの最初の月の売り上げは、カイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)の評価額8億ドルのカイリーコスメティックスの5倍だった。
グロッシアー(Glossier)
Facebook/Glossier
グロッシアーは、ほぼオンラインのみで運営、新しい販売方法の先陣を切っている。創業者のエミリー・ウェイス(Emily Weiss)氏は、販売を始めた2013年以降、8600万ドルを超える資金を調達した。売り上げは、2016年から2017年で3倍になったと報じられた。
ブルームバーグによると、人気製品の1つ、16ドルのアイブロウシェイパー「ボーイブロウ(Boy Brow )」は1分に1本売れており、年間の売り上げは、約800万ドルにのぼる。
カラーポップ(ColourPop)
Facebook/ColourPop
「beauty that doesn't break the bank」のフレーズで知られるカラーポップは、手頃な価格のメイクアップブランド。例えば、リップスティックは5ドル50セント(約600円)。
ファブレティクス(Fabletics)
Facebook/Fabletics
女優ケイト・ハドソン(Kate Hudson)が2013年に共同創業、同社広報担当者は2018年7月、年間売上高は3億ドルを超えるとCNBCに語った。
現在、世界中に75店舗をオープンし、100店舗を目指す計画を進めている。
ファッション・ノヴァ(Fashion Nova)
Facebook/Fashion Nova
カリフォルニアを拠点とするファッション・ノヴァは、インターネットで最も話題となるブランドに急速に成長している。2017年、グッチやルイヴィトンといった有名ラグジュアリーブランドを上回り、グーグルで最も検索されたブランドの1つとなった。
同社はリアル店舗としてスタートしたが、インスタグラムでカーディ・B(Cardi B)などのセレブが紹介したことで爆発的な成功を収めた。現在、同社のインスタグラムのフォロワーは1300万人以上、1日に数回新しいアイテムを投稿している。
ジ・オーディナリー(The Ordinary)
Facebook/The Ordinary
ジ・オーディナリー(The Ordinary)は、手頃だが高品質で知られるスキンケアブランド。ビューティー・エディター、インスタグラムのインフルエンサー、キム・カーダシアン・ウェスト(Kim Kardashian West)などのセレブが選ぶブランドとなり、成功を収めている。
親会社デシエム(Deciem)は、エスティローダーが一部保有。
ミルクメイクアップ(Milk Makeup)
Facebook/Milk Makeup
ミルクメイクアップは100%ビーガンのビューティーブランド、わずか2年で有名になった。その成功は、ニューヨークとロサンゼルスに拠点を置くクリエイティブエージェンシーで、話題のファッションイベントで有名なミルクスタジオ(Milk Studios)の創業者らが始めたという事実も影響している。
つまり、ファッション好きの間で話題となる、幸先の良いスタートを切ることができた。
スキンケア製品とメイクアップ製品を展開。ベストセラーのマスカラは24ドル。
イット・コスメティックス(IT Cosmetics)
Facebook/It Cosmetics
イット・コスメティックスは美容整形外科医らが開発したスキンケア、メイクアップブランド。しわ、しみ、赤みのケアにターゲットにしている。
人気のCCクリームは38ドル、セフォラで購入できる。
ドランクエレファント(Drunk Elephant)
Facebook/Drunk Elephant
ドランクエレファントは、市販の製品では満足できなかった1人の消費者、ティファニー・マスターソン(Tiffany Masterson)が設立したスキンケアブランド。
2013年のスタート以来、熱狂的なファンを獲得し、多くの製品がセフォラで人気となっている。美容液は52~134ドル。
サンデーライリー(Sunday Riley)
Facebook/Sunday Riley
ブランドを立ち上げたのは、サンデーライリー(Sunday Riley)。彼女も市販のスキンケア製品に失望し、とうとう自分の名前を付けたブランドを作った。
製品はアンチエイジング、ニキビ、保湿、肌の乾燥ケア向け。現在、セフォラ、バーチボックスといったビューティーショップと全米の百貨店で販売されている。
エバーレーン(Everlane)
Facebook/Everlane
価格設定と製造工程の透明性をアピールしているオンラインブランドのエバーレーンは、急速にミレニアル世代のお気に入りブランドの1つになっている。
創業は2010年。同社は売上高を公表していないが、調査企業プリブコ(Privco)によると、2016年の売上高は1億ドルにのぼった。
今、アメリカ国内に店舗は2店舗。ニューヨークとサンフランシスコ。
[原文:12 hot new brands that millennials can't get enough of]
(翻訳:Makiko Sato、編集:増田隆幸)