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北朝鮮の軍事計画は過去にもトップニュースになった。かの国がロケットランチャーや戦闘機に関わる2つの大規模な軍事教練について国営報道で報じた12月(2016年)のことだ。
複数のアナリストは、当国の独裁的指導者である金正恩が韓国との戦争に備えて態勢を整えていると信じて疑わない。とある報告書付随の写真の中には、ミサイルの標的として使われている韓国大統領官邸である青瓦台(ブルーハウス)の実物大模型の姿まである。しかし、他のアナリストはこの軍事教練が近隣国を脅かすための策略、長きにわたる「武力威嚇」の一環にすぎないと述べる。
いずれにしても、北朝鮮のミサイル開発と膨大な砲弾貯蔵量は韓国、そして世界中を重大な脅威にさらしている。
北朝鮮は世界でも屈指の秘密主義国家だが、政府の宣伝工作のおかげで同国の軍事力を示す記録写真が豊富に残されている。
*本記事の旧版はマイク・バード(Mike Bird)氏の協力で作成した。
軍事力の大部分を占める朝鮮人民軍陸軍は、およそ120万人の現役隊員と、実際上予備兵である数百万人もの一般市民から成り立つ。
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北朝鮮陸軍の装備は、数こそ多いが、ほとんどが時代遅れな旧ソ連時代の小型武器、または北朝鮮か中国で製造された模倣品だ。
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旧ソ連時代終わりに製造されたMiG-29など、北朝鮮では近代的な戦闘機を所有している空軍だが、その軍事力の主翼は「性能の劣った」戦闘機や複葉機である。
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北朝鮮の時代遅れな空軍は韓国空軍に簡単に打ち破られるだろう。もっとも脅威的な武力装備は朝鮮人民軍の他の軍団に所属している。
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北の貯蔵武器でもっとも脅威的なものの1つは、韓国を脅かす数百もの170mmコクサン砲を含む強力な従来型のミサイル発射装置だ。
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写真の240mm多連装ロケット砲など、装備によっては南の首都・ソウルを砲撃することも可能だ。
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この多連装ロケット砲は、有事の際に韓国領土の島々を砲撃するために備え付けてある巨大な固定銃と比べると、実は小さい。
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高性能から程遠く老朽化も進む反面、北朝鮮の潜水艦戦力は世界最大規模である。2010年には北朝鮮の小さな潜水艦が韓国船を沈め、46人の船員が亡くなった。
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北朝鮮の海軍は軍団の中で最小規模で、潜水艦以外の武力装備は、米国防総省によると「数は多いが老朽化している小さな巡視艇」で構成されているという。
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2012年12月と2016年1月に実験が成功した北朝鮮の弾道ミサイル・テポドン2号と同じ発射装置であることから、人工衛星を搭載した銀河(ウナ)ロケットの発射は警戒されている。
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旧式の装備ではあるが、北朝鮮はいくつか戦車を保有している。そのほとんどが旧ソ連または中国製モデルの模倣品である。
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長距離ミサイルや核計画に加え、北朝鮮は日本を砲撃できる短距離ミサイルの火星(ファソン)を保持している。
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20年以上前に開発されたにも関わらず、左に写されたM-2002(暴風虎・ポップンホ)戦車は陸軍が操作する装備の中でもっとも高性能なものの1つだ。
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[原文:This is what North Korea's military arsenal looks like]
(翻訳:近松)