「テスラ史上、最もすごい四半期になる」とマスク。従業員はどう受け取った?

テスラのCEOイーロン・マスク氏

テスラのCEOイーロン・マスク氏は第3四半期について大胆な見通しを示した。

  • 大きなプレッシャーを受けているなか、テスラにとって第3四半期は最も重要な試金石となりそうだ。
  • 9月7日(現地時間)、同社CEOのイーロン・マスク氏同社ウェブサイトに投稿した従業員向けメールで、第3四半期は「テスラ史上、最もすごい四半期となる」と述べた。
  • テスラの元従業員1人と現従業員2人は、第3四半期に対するマスク氏の高い目標を達成できるかどうかについて異なった意見をBusiness Insiderに語った。

2018年はテスラにとって、プレッシャーにさらされる1年となっている。そして第3四半期は同社にとって最も重要なポイントになりそうだ。

同社は第3四半期は黒字に転じるとの見通しを発表、CEOのイーロン・マスク氏は9月7日(現地時間)、同社ウェブサイトに投稿した従業員向けメールで、第3四半期は「テスラ史上、最もすごい四半期となる」と述べた。

第3四半期の生産台数および納車台数は第2四半期の5万3339台、4万740台からそれぞれ倍増するとした。

メールは3人の幹部が相次いで退職し、幹部社員の高い離職率が続いていた週の終わりに送られた。またそれ以前から、同社の財務状況とここ数カ月のマスク氏の意思決定に対して疑問の声があがっていた。

四半期での黒字、生産台数の大幅な増加は、同社の成功ストーリーに再び脚光を集めることになるかもしれない。だが、目標を達成できなかった場合は、同社の長期的なポテンシャルに対する疑問が大きくなるだけだろう。

フリーモントにあるテスラの工場の従業員2人と、同工場で働き、8月に退職した元従業員1人は、第3四半期に対するマスク氏の高い目標を達成できるかどうかについて異なった意見をBusiness Insiderに語った。なお3人はテスラからの報復を恐れ、匿名を条件にした。

元従業員は、生産台数と納品台数が2倍になるというマスク氏の予測は現実的と語った。そして現従業員のうちの1人は、マスク氏の楽観主義は自分たちの見解を反映していると語った。

「可能だと絶対的に確信している」と現従業員はマスク氏の予測について述べた。

「少なくとも私の職場では数字が上がることを楽観視している」

だが、もう1人の現従業員はマスク氏は先走りしていると語った。

「ばかばかしい。彼が予測している目標は、おそらく半分程度しか実現できない」とその従業員はマスク氏の見通しについて述べた。

「(フリーモントの工場は)手がつけられない大混乱状態! ソーシャルメディアでもどこでも彼が発言するたびに、すべてが悪化した」

どちらの見解が同社の第3四半期の実際と近いかによって、2018年が逆境に打ち勝った1年となるのか、あるいは驕りと判断ミスの結果が現れる1年となるのか。いずれにせよ大きく分かれることになる。

[原文:Elon Musk said Tesla is about to have the 'most amazing quarter' in its history — here's what workers think of his prediction

(翻訳:R. Yamaguchi、編集:増田隆幸)

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み