エコノミークラスには、フルフラットシートやシャンパンサービスはなかった。だからといって、香港航空が快適な空の旅を提供していないわけではない。少なくとも料金に見合う価値はあった。
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- 設立からわずか12年で、香港航空は世界のベスト・エアラインの1つになった。
- 筆者は最近、香港航空の新しいエアバスA350-900のエコノミークラスの最後列に座ってサンフランシスコから香港へ飛んだ。
- エコノミークラスでの完璧に快適な14時間フライトなどあり得ない。だが、筆者の香港航空での体験は、これまでのフライトをはるかにしのぐ素晴らしい体験だった。最新の機内エンターテイメントシステムやおいしい機内食が主な理由だ。
ある類の人にとって、長距離フライトにはビジネスクラスやファーストクラスが必須。フルフラットシート、シャンパン、コース料理の機内食 ── なんという贅沢。
だが、多くの“普通の人”は、エコノミークラスに乗る。
筆者は最近、サンフランシスコから香港へ、香港航空のエコノミークラスで飛んだ。2006年に設立された香港航空は、またたく間に世界のベスト・エアラインになった。
香港航空は「手頃なラグジュアリー」で知られている。確かにその通りだった ── サンフランシスコ-香港の往復航空券は、わずか500ドル(約5万5000円)だった。
香港航空のエコノミークラスでの14時間フライトを見てみよう。
旅はサンフランシスコ国際空港からスタート。フライト前はいつも落ち着かない。出発は12時30分だったが、3時間前に着いた。
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同空港に乗り入れている航空会社で最も新しい会社が香港航空。設立12年で世界のベスト・エアラインの1つになった。
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同社の「手頃なラグジュアリー」というビジョンは、香港航空の最大のライバルで香港最大手の航空会社、キャセイパシフィック航空との新たな競争の幕開けとなった。
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出典 : Forbes
サンフランシスコ-香港を結ぶHX061便。週末のロングフライトがスタート。
Airbus
エコノミークラスでのロングフライトは初めてではない。つい先日、ブリティッシュ・エアウェイズでヒューストンからパリに飛んだ。そのフライトでも同じ場所に座った。客室の一番後ろの通路側、トイレの隣。
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ここ。
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香港航空はすべての機体でファーストクラスを設けていないが、ビジネスクラスは通常3000ドル(約33万円)強。それでもキャセイパシフィック航空のビジネスクラスの半額程度。
キャセイパシフィック航空のビジネスクラス。
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出典 : The Points Guy, Cathay Pacific
赤いシートが印象的、配列は3-3-3。シート間隔は31〜34インチ(約79〜86センチ)。各シートに枕、ブランケット、アメニティキットが置かれていた。
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最後列のシートだったが、無事アメニティキットを手に入れた。
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基本的なアイテムが入っていた。アイマスク、靴下、歯ブラシ、歯磨き粉、そして耳栓。キャビンアテンダントはイヤホンも持ってきた。
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荷物を頭上の棚に入れ、14時間フライトを過ごすことになるシートをチェック。前のシートの背面にあるタッチスクリーンにはUSBプラグがあり、スマートフォンを充電できた。シートはもちろんリクライニング可能、足元のスペースも広い(ちなみに私の脚は長くない)。
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一方、脚が長い私の友人は、その点では間違いなく苦労していた。
最後列だったので、客室が見渡せた。
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離陸後すぐに夕食。見た目はブリティッシュ・エアウェイズで大西洋を横断した時と似ていたが、
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今まで食べた機内食の中で一番おいしかった。牛肉、ご飯、野菜がとてもおいしかった。
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このスパイシーなポテトサラダのような1品もとてもおいしかった。
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無料のお酒を頼んだが、量はそれほど多くない。
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接近戦を得意とする詠春拳のトレーニングを受けるCA。香港航空は広報活動の一環だったとしたが、理論的には機内の狭い場所で役立つ。
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出典 : Business Insider, CNN
だが、手強い14時間フライトを乗り切るには、ワインが必要だった。
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そして、14時間フライトが一流の機内エンターテインメントシステムで指数関数的に快適になったことは言っておきたい。完璧ではない。だが9時間映画を見続けることよりも、フライト中の時間を快適に過ごす手段はない。
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17インチのタッチスクリーンは、タレス製「Avant」システム。映画、音楽、テレビ番組、そしてリアルタイムのフライトマップなどが楽しめる。
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スクロールは簡単で、画質も素晴らしかった。
出典 : Aviation Pros
スクリーンを必要以上にタップする必要はまったくなかった。使いにくいとイライラしてしまう。筆者が以前、ユナイテッド航空に乗った時、隣の人がそうだった。香港航空のシステムは最新型で、他の航空会社のシステムは古臭く思えた。
デルタ航空も最近、エアバスの新鋭機A350を導入。機内エンターテイメントシステムは、香港航空のものと似ている。
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だがWi-Fiの件はほとんど気にならなかった。おいしい機内食、機内エンターテイメント、サービスのためだ。完璧に快適な14時間のエコノミークラスでのフライトなどない(シートはリクライニングできたが、ぐっすり眠れるほどではない)。だが、香港航空はフライトを最大限、快適なものにしてくれた。
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夕方、香港国際空港に到着した。
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(翻訳:Hughes、編集:増田隆幸)