ZOZO前澤氏がアポロ以来の月旅行を「買い占めた」真意 —— イーロン・マスクと肩車

マスク氏と前澤氏。

9月17日、カリフォルニア州で開かれたスペースXの会見で話す、イーロン・マスク氏と前澤友作氏のツーショット。

出典:スペースX

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を展開するスタートトゥデイ社長の前澤友作氏は9月18日、民間人として世界初の月周回旅行を契約したことを明らかにした。契約相手は、アメリカの起業家であり、テスラCEOのイーロン・マスク氏が率いる、アメリカの宇宙開発ベンチャーSpaceX(スペースX)。

前澤氏は、アーティスト最大8人を招待する計画「dearMoonプロジェクト」も明らかにした。実現すれば、月への有人旅行は、1972年に米航空宇宙局(NASA)によるアポロ17号以来となるという。

人類のためのアートプロジェクト

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前澤氏は、同社が開発中の大型ロケット「ビッグ・ファルコン・ロケット(BFR)」で、2023年に月に向かうという。スペースXはホームページ上で、マスク氏と前澤氏が登壇した記者会見の様子を公開。

前澤氏は自ら英語でスピーチし、「自分の分だけでなく、すべてのシートを購入した」ことを明らかにし、「画家やフォトグラファー、デザイナーなどアーティスト6〜8人を月周回旅行に招待する。月にインスパイアされた作品を作ってもらう#dearMoonプロジェクトだ」と述べた。購入金額は明らかにしていない。

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dearMoonプロジェクトのフライトプラン。地球軌道を離れて、月の外側を一周して戻ってくる壮大な計画だ。

前澤氏は2018年5月にも、ジャン・ミシェル・バスキアの作品を123億円で落札するなど、現代アートコレクターとして知られる。

今回の月周回旅行も「パブロ・ピカソが月を間近に見ていたら、どんな絵を描いたんだろう。ジョン・レノンが地球を丸く見ていたら、どんな曲を書いたんだろう」と、前澤氏はコメント。単なる宇宙旅行に止まらず、スペースXと協働する「人類のためのプロジェクト」とする点に、こだわりを見せた。

発表後、マスク氏もツィッターで「最初の乗客」を紹介した。

スタートトゥデイ広報は「温かく見守りたい」

スタートトゥデイ広報は「あくまで個人のプロジェクトで会社とは直接関係はない」としながらも、「会社の理念は『世界中をカッコよく、世界中に笑顔を』で、今回のプロジェクトはまさに合致している。温かく見守っていきたい」と、話している。

実際に、前澤氏はスペースXが開いた、アメリカ・カリフォルニア州での記者会見で、イーロン・マスク氏と固く握手。自己紹介として「私の会社は、プライベートファッションレーベルZOZOを出しており、理念はBe unipue,Be equalです」と積極的に、世界進出を狙うZOZOをアピールした。

バスキアに続き月周回旅行も、世界的にZOZOの名を知らしめる機会として、最大限に活用していると言える。前澤氏はこれまでに「次の5年、10年は世界に出ていくフェーズになる」として、「オンラインSPA(製造小売業)業者で世界ナンバーワンを目指す」との目標を明らかにしている。

ZOZOの海外売上比率を、10年後には80%まで引き上げる考えだ。

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イーロン・マスクと会見の場に登壇した前澤氏。身につけている特徴的な腕時計は、一説には1億円近いとも言われるリシャール・ミルの超高級腕時計「RM27-03 トゥールビヨン ラファエル・ナダル」。

スペースX

リシャール・ミル

前澤氏が会見で着用していた腕時計は、リシャール・ミルのラファエル・ナダルモデル。

出典:リシャール・ミル公式HPより。

なお、スタートトゥデイ広報によると、会見で前澤氏が身につけていたのは、いずれも、ZOZOブランドではなかったようだ。ジャケットがジル・サンダーで、中に着たバスキアのTシャツはコムデギャルソン。

腕時計は、リシャール・ミルの「RM27-03 トゥールビヨン ラファエル・ナダル」だ。インターネット上の代理店による参考価格は1億円近い。アート作品としての、職人による工芸品をこよなく愛する前澤氏らしさを印象付けた。

(文・滝川麻衣子)

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