米コカ・コーラは、オーストラリアのコンブチャ・メーカーを買収した。
MOJO
- アメリカのコカ・コーラ(Coca-Cola)は、「MOJO コンブチャ」というドリンクを手掛けるオーストラリアのコンブチャ(紅茶キノコ)メーカー、オーガニック&ロウ・トレーディング(Organic & Raw Trading)を買収した。
- コカ・コーラがコンブチャ・ブランドを買収するのはこれが初めて。
- 糖分の多いドリンク離れが進む中、コカ・コーラはそのポートフォリオを多様化させていて、炭酸飲料よりも健康的と思われる飲料ブランドへの投資を強化している。
コカ・コーラは、生きたバクテリアを含む発酵飲料「コンブチャ(紅茶キノコ)」のメーカーを買収した。
同社は18日(現地時間)、オーストラリアで有名な「MOJO」というコンブチャ・ブランドを手掛けるオーガニック&ロウ・トレーディングを買収したことを発表した。コカ・コーラがコンブチャ・ブランドを買収するのはこれが初めて。
コカ・コーラは近年、炭酸飲料に限らずそのポートフォリオを多様化させている。
また同社は、8月にスポーツドリンク・ブランド「ボディーアーマー(BODYARMOR)」の少数株を取得したことも発表した。スパークリング・ウォーターの「トポ・チコ(Topo Chico)」やココナッツウォーターの「ジコ(Zico)」などにも投資している。
参考記事:2021年までに7500億円市場に? コカ・コーラが狙う新たな飲料カテゴリーとは
同社が投資を強化する背景には、消費者の糖分の多い炭酸飲料離れがある。
業界誌Beverage Digestによると、アメリカでは2017年、コカ・コーラで2%、ペプシで4.5%、それぞれ販売量が減少している。その一方で、ペットボトルの水といった、よりヘルシーと思われるドリンクもしくは健康面で一定の効果が見込まれる飲料は大きく伸びている。
コンブチャの成長はまだまだこれからとはいえ、その売り上げは近年、爆発的に増えている。今年開催されたコンブチャ・メーカーによる会議(「コンブチャ・コン」と呼ばれる)によると、アメリカでは2017年、冷蔵コンブチャとその他の発酵飲料の売り上げは37.4%増の5億5600万ドル(約625億円)だった。
コンブチャのファンは、その健康面でのポジティブな効果に魅力を感じている。しかし、こうした効果は誇張されているとか、一部のブランドでは驚くほど大量の砂糖や少量のアルコールが使われているとの指摘もあり、懐疑的な見方もある。
[原文:Coca-Cola buys a kombucha maker as drinkers ditch sugary soda (KO)]
(翻訳、編集:山口佳美)