クリスマス商戦はもうすぐ。
Gunnar Rathbun / Invision for Walmart / AP Images
- クリスマス商戦を前に、アメリカではターゲット(Target)やJCペニー(JCPenny)、コールズ(Kohl's)といった小売業者たちは季節限定の労働力を確保するため、さまざまな特典を提供している。
- コールズは労働者に「かつてない」ディスカウントを提供し、ターゲットはより高い初任給を約束し、ウォルマート(Walmart)はどんな特典が最も望ましいか、労働者にアンケート調査を行ったと報じられている。
- 「失業率が歴史的に低い水準にある中、何か計画を持っておくべきだ」と、メイシーズ(Macy's)のCEOジェフ・ジェネット(Jeff Gennette)氏は語る。
クリスマス商戦が近づくにつれ、小売業者は必要な従業員を確保するために、あの手この手を尽くしている。
アメリカの百貨店コールズは9月20日(現地時間)、9万人の季節限定従業員を採用すると発表した。メイシーズは8万人を臨時に雇いたい考えで、ターゲットは昨年から20%多い12万人を雇用するという。
7月時点で、アメリカでは小売業の求人件数が75万7000件あり、これは1年前に比べて10万件多いと、ウォール・ストリート・ジャーナルは労働統計局のデータを引用し、報じた。
失業率が低い中、求人が増えているため、企業はどうすれば必要な雇用を確保できるか、頭を悩ませている。
「多くの企業が季節限定の従業員を何万人も雇おうとしている中、従業員エンゲージメントのニーズを最優先すべきだ」
コンサルティング会社バーシン・バイ・デロイト(Bersin by Deloitte)のチーフアナリスト、デビッド・マロン(David Mallon)氏はBusiness Insiderに語った。
未来の従業員候補たちに関心を持ってもらうため、それぞれの企業がさまざまな特典を提供している。JCペニーは労働者に有給休暇を付与し、一部労働者を確定拠出年金(401k)の対象に含めると言い、コールズは20日、季節限定の労働者に「かつてない」35%オフというディスカウントを期間限定で提供すると発表した。
ウォルマートも、雇用の確保に心を砕いている。ブルームバーグは21日、ウォルマートが従業員にアンケート調査を行い、就職するにあたって最も重視する手当は何か尋ねたと報じた。調査の結果、子どもの保育サービスや家庭教師、ペットの世話、ジムのメンバーシップなどを求める声が上がったという。
「失業率が歴史的に低い水準にある中、何か計画を持っておきべきだ」
メイシーズのCEOジェフ・ジェネット氏は17日、ニューヨークで開かれたRecode's Code Commerce conferenceで述べた。
そして、一部の小売業者にとって、この計画には時給アップも含まれる。
ターゲットは季節限定のパート労働者を含む新規採用者全員に、最低でも時給12ドル(約1400円)を払うと強調した。ウォルマートは今年に入って、最低時給を11ドルに引き上げている。
(翻訳、編集:山口佳美)