"リテールの王者"アマゾンの新たなライバルはウェイモ? モルガン・スタンレーが指摘

アマゾン

AP/Scott Sady

  • グーグル(Google)の自動運転プロジェクト「ウェイモ(Waymo)」は、小売業者にアマゾン(Amazon)のプライムナウ(Prime Now)と競合する安価な手段を与えるだろうと、モルガン・スタンレーは警告する。
  • しかし、アマゾンが独自の自動運転を手に入れることができれば、同社の粗利益は5~15%増えるだろうと言う。
  • そのイノベーション力と配送量から、アマゾンは「ウェイモと競合する、数少ないプレーヤーの1つ」だと、モルガン・スタンレーのチームは指摘する。
  • アマゾンの最新の株価情報はこちら

アマゾンは小売業界で大きな破壊者に直面している —— それはグーグルの自動運転車プロジェクト、ウェイモだと、モルガン・スタンレーは指摘する。"リテールの王者"の地位を守るためには、アマゾンはウェイモに対抗できる自動運転技術を手に入れる必要がある。

ウェイモのウォルマートとの提携によって、消費者は店に入る必要がなくなり、店内の在庫を配達するためにウェイモとグーグル・ショッピングが統合する可能性もある中、モルガン・スタンレーはウェイモが小売業者にアマゾンのプライムナウと競合する安価な手段を与えるだろうと警告する。

しかし、アマゾンが独自の自動運転を手に入れることができれば、長距離輸送を30~50%減らし、粗利益を5~15%、金額にして100億~300億ドル(約1兆1000億~3兆4000億円)増やすことができるだろうと、モルガン・スタンレーは試算している。

「効率を高め、より柔軟なサービスを提供するため、アマゾンはすでに独自の配送ネットワークに投資している」

モルガン・スタンレーのチームは25日(現地時間)、顧客向けのメモで書いている。

「いろいろな意味で、自動運転への投資はこの戦略の延長だ」

アマゾンはここ数年、独自の輸送ネットワークを構築しようと取り組んできた。2014年12月にはマンハッタンでプライムナウの1時間配送をスタートし、翌2015年には同サービスをアメリカの複数の都市に拡大した。また、航空貨物便をリースしたり、海上貨物のライセンスを取得したり、顧客の車に配達するなど、自社のロジスティクスも頻繁にアップデートしている。

同社は今年に入ってから、トヨタとの自動運転で食料を配達するコンセプトカーを発表、配送トラックから荷物を降ろし、顧客の家まで運ぶ自律型地上車の特許を申請したとも報じられている

モルガン・スタンレーのチームによると、アマゾンはこれまで「自動運転の分野では比較的静か」だったとはいえ、そのイノベーション力と配送量から同社は「ウェイモと競合する、数少ないプレーヤーの1つ」だ。

「アマゾンの荷物を配達するまでの、数百万マイルにのぼる長距離輸送の距離と最終的に顧客に届けるまでの配送距離」の価値を考えれば、アマゾンがウェイモに追いつくために自動運転による輸送システムを構築する可能性は大いにあると、チームは指摘する。

モルガン・スタンレーは、アマゾンの目標価格を2500ドルに据え、投資判断を「オーバーウェイト」としている。

アマゾンの株価は2018年に入ってから65%上がっている。

[原文:Amazon needs to take on Waymo to keep its crown as the king of retail, Morgan Stanley says (AMZN)]

(翻訳、編集:山口佳美)

ソーシャルメディアでも最新のビジネス情報をいち早く配信中