ビジネスに使える「戦闘の4つの法則」、米海軍特殊部隊の元指揮官が伝授

エシュロン・フロントの共同創業者、ジョッコ・ウィリンク氏とリーフ・バビン氏。

海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」の元指揮官で、リーダーコンサルティング企業、エシュロン・フロントの共同創業者、ジョッコ・ウィリンク氏とリーフ・バビン氏。

Business Insider/Jessica Tyler

  • アメリカ海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」の元指揮官、ジョッコ・ウィリンク氏とリーフ・バビン氏は、新著『The Dichotomy of Leadership』を出版。
  • 2人は、2010年にリーダーシップ・コンサルティング企業、エシュロン・フロントを設立。以来、400社以上のクライアントと仕事をしてきた。
  • 2人は、戦闘についての基本的な法則は、ビジネスにも適用できると語った。

ジョッコ・ウィリンク(Jocko Willink)氏とリーフ・バビン(Leif Babin)氏は、2人がアメリカ海軍特殊部隊「ネイビー・シールズ」で学んだ原則が、ビジネスの世界でも有効であることを証明してきた。

ウィリンク氏は、イラク戦争で最も活躍した特殊作戦部隊の1つ、アメリカ海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」チーム3、タスクユニット「ブルーザー」の指揮官を務めた。バビン氏はウィリンク氏の元部下、2人の小隊長のうちの1人だった。

海軍を退役した後、ウィリンク氏とバビン氏は、軍で学んだことをビジネス界に提供するために2010年、リーダーシップ・コンサルティング企業、エシュロン・フロント(Echelon Front)を設立。

以来8年、エシュロン・フロントのクライアントは400社を超え、また、さまざまなカンファレンスを主催している。

ここで紹介する「戦闘の法則」は、2人が軍の中で磨いてきたもので、他のネイビーシールズ隊員にも受け継がれている。単純なものだが、実践には慎重を期す必要があるとウィリンク氏とバビン氏は新著『The Dichotomy of Leadership』に関するインタビューでBusiness Insiderに語った。

以下、まずはウィリンク氏が4つの法則を紹介、次にバビン氏が、新著のテーマであるdichotomy(裏表)に則って、これらの法則が「行き過ぎた」場合について解説した。

1. 仲間をカバーして動く

「あなたのチームメンバーに気を配り、あなたのユニットに所属する他のチームに気を配らなければならない」とウィリンク氏。

つまり、あなた自身の責任に集中し過ぎて、あなたに任されているチームのこと、あるいは、あなたのチームはより大きな組織の一部であり、全チームには共通のミッションが与えられていることを忘れてはならない。

行き過ぎた場合:バビン氏は「チーム内の誰かを助けることばかりに時間を費やすと、彼らの領域に必要以上に踏み込んでしまい、彼らが反発する恐れがある。結果的に彼らとの人間関係を悪化させてしまう」と付け加えた。

つまり、互いを尊重することが極めて重要。

2. シンプルに

タスクユニット「ブルーザー」の指揮官として、ウィリンク氏は詳細で複雑な作戦は、上官の受けは良いかもしれないが、チームメンバー全員が理解し、実行できなければ意味がないことを学んだ。

計画は、チームにしっかり伝えなければならない。そうすることで、チームメンバー全員が自らの責任を認識する。

行き過ぎた場合:とはいえ、シンプルにすることは、説明を省くという意味ではないとバビン氏。

リーダーは、計画の背景にある「理由(なぜこの計画を行うのか)」が、「方法(どうやってこの計画を行うのか)」と同じくらい重要であることを理解しなければならない。

3. 優先順位を決めて実行する

「実際には複数の問題への対応が求められるうえに、そうした問題が同時に起こることもある」とウィリンク氏。

「こうした事態に直面した時は、すべての問題に同時に対応してはいけない。あなたがやらなければならないことは、最も大きな問題を選択し、そこに自身の労力、人員、リソースを集中すること」

行き過ぎた場合:優先順位を明確にすることは重要とバビン氏。

「だが、目標を決めることができ、最も優先順位の高いタスクに集中すると、新たな事態が生まれて優先順位が変わった時にそれに気づかず、対応できなくなる」

つまり、何が最も重要かを判断するのはリーダーの役割だが、当初の計画に固執して、調整できなくなってはいけない。

4. 権限を移譲する

ウィリンク氏とバビン氏は、2人の最初の著書『Extreme Ownership』の読者の中には、本のテーマを誤って解釈した人もいたと述べた。リーダーは、自分の管理下で起きたことすべてに責任を持つことに加え、チームを細かく管理しなければならないという誤解だ。

「チームのリーダーとして、あなたはチームメンバー全員がリーダーのように行動することを望むべき」とウィリンク氏。

「そのためには、あなたは自分の権限の一部を手放して、部下に与えなければならない。そうすれば、彼らは戦場で素早く、重大な決断ができるようになる」

行き過ぎた場合:この点に関しては、「リーダーが前線で起きていることを把握していない」状況が生まれるとバビン氏は語った。

「チームに任せすぎ、離れすぎると、チームはバラバラになる。そして失敗に終わる」

リーダーはチームの先導役となり、その責任を十分に担わなければならない。その一方で、必要に応じて各チームメンバーが決断を下せるよう、1人ひとりを信頼することを学ばなければならない。


[原文:Former Navy SEAL commanders say the '4 laws of combat' are easily adapted to the business world

(翻訳:長谷 睦/ガリレオ、編集:増田隆幸)

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