トイレで注射針を見つけることは日常茶飯事とスターバックスの従業員は語った。
KIRO 7
- シアトルのスターバックスで働く従業員は、毎日のように店で注射針を見かけると述べた。また、同社がトイレを一般に解放するという新しいポリシーを打ち出して以来、事態は悪化していると語った。
- 3人の従業員は、勤務中に注射針を刺してしまってHIVや肝炎に感染することから身を守るために、抗ウイルス薬を使用しなければならなくなったと地元ニュース局、カイロ7に語った。
- スターバックスはシアトルエリアにおいて、少なくとも2人の従業員が注射針を刺したと認めた。同社は、オピオイド危機が全米に広がる中、この問題へのベストな解決策を検討していると述べた。
シアトルのスターバックスで働く従業員の何名かは、仕事中、ほぼ毎日のように注射針を見かけ、HIVや肝炎から身を守るために抗ウィルス薬を使用しなければならないと述べた。
シアトル北部にあるスターバックスで働く3名の従業員は、客が注射針を店のトイレ、多くの場合は生理用品用のゴミ箱に捨てていくため、清掃中に触ったり、時には刺さってしまうことがあると地元ニュース局、カイロ7(KIRO 7)に語った。
3名の従業員は、注射針を刺してしまってHIVや肝炎になることから身を守るために抗ウイルス薬を使用したことの証拠として、病院や薬局のレシート、保険の明細書をカイロ7に提供した。
この問題はスターバックスが2018年5月、商品を購入していない人を含め、誰でも店のトイレを利用できるようにポリシーを変更して以来、悪化していると3人は述べた。
「商品を買わなくても良いので、注射針の数は間違いなく増えた」と従業員の1人はカイロ7に語った。
スターバックスは従業員のフィードバックを求めている。
KIRO 7
スターバックスの広報担当者、レジー・ボージス(Reggie Borges)氏は、シアトルエリアで少なくとも2人の従業員が注射針を刺したことを認めた。
ボージス氏は、従業員は注射針の安全な扱い方について研修を受けているとBusiness Insiderに語った。また、作業に不安を感じる従業員には、マネージャーに相談することを勧め、作業を強いることはないと述べた。
さらに、この問題に対するベストな解決策を検討しており、リスクを口外した従業員を罰することはないと付け加えた。スターバックスは従業員のフィードバックを求めているとボージス氏は語った。
「シアトルにおける薬物乱用問題はあらゆる企業に影響を与えている。我々は、公共の場を誰にとっても安全なものにするために、企業と協力していくことを市に求めている」
アメリカのコーヒーチェーンは、オピオイドの過剰摂取問題と戦っている。ニューヨーク大学のDrug Use and HIV Researchが2017年に発表した調査によると、約60%のマネージャーが店のトイレでのドラッグ使用に遭遇している。ニュースメディアのCityLabが2018年9月に伝えた。
スターバックスは特殊な状況に置かれている。なぜなら、他の多くのチェーンと違い、スターバックスのトイレは商品を購入しなくても使えるから。2018年5月、同社はトイレを一般に解放すると発表、店の安全が脅かされる可能性があるのではないかとの懸念が生じた。
ボージス氏は、スターバックスは商品を購入していない客を退店させることはないが、一定レベルの節度を期待していると述べた。店内におけるドラッグ使用、飲酒、そして他人の迷惑となる行為は依然として禁止されている。
「お客様には、一定の節度を期待している」
(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)