ピーター・ティールも支援! ドイツ発のアプリ専用銀行がイギリスでサービス開始へ —— 次の狙いはアメリカ

Valentin Stalf氏

N26のCEOで共同創業者のヴァレンティン・シュタルフ氏。

N26

  • ドイツ発のアプリ専用銀行「N26」は10月4日(現地時間)、イギリスでサービスを開始すると発表した。
  • 投資家ピーター・ティール(Peter Thiel)氏の「バラー・ベンチャーズ(Valar Ventures)」が支援するこのスタートアップは、すでにヨーロッパ17カ国で営業していて、150万人の顧客を誇る。
  • N26は2019年初めにアメリカに進出する計画で、「1億人の顧客を持つ、世界初のグローバルな銀行を作る」ことを目指している。

ヨーロッパで急速に拡大しているドイツのアプリ専用銀行「N26」は10月4日、イギリスでサービスを開始すると発表した。

2015年にドイツでスタートしたN26は、イギリスでのサービス開始を前に、待機リストの5万人を対象としたβテストを行う計画だ。

「我々にとってイギリスを最も強力な市場の1つにする十分なチャンスがあると思う」

N26の共同創業者でCEOのヴァレンティン・シュタルフ(Valentin Stalf)氏は、Business Insiderの最近のインタビューで答えた。

「他の市場で実績を上げてきた経験から、我々は非常に自信を持っている」

N26はドイツのベルリンで創業したが、現在ではヨーロッパ17カ国で営業している。150万人の顧客がいて、シュタルフ氏は1日に5000~6000人が新たに契約しているという。

「どの国にいようが、顧客のニーズは全く同じということを学んだのが大きい」と、シュタルフ氏は言う。

「銀行業は地域に密着したものだという仮説があるが、これは少し間違っていると思う。顧客のニーズ —— 特にデジタル世代 —— は、ヨーロッパ中でほとんど同じだ。世界中でそうだと言ってもいいだろう」

イギリスにはすでにMonzoやRevolut、Starling、Tandem、Atomといった、消費者をターゲットにしたデジタル専用銀行のスタートアップが複数ある。

だが、シュタルフ氏は競争を心配していないと言う。

「我々がすでに参入した市場を見ると、大半の顧客は他のデジタル銀行からではなく、伝統的な銀行から移ってきている」

シュタルフ氏は言う。

「イギリスの場合、市場の75%を大手4行が占めている。第一目標は、こうした人々により良いユーザー体験と、リーズナブルな価格でより透明性の高いサービスを提供することだ」

シュタルフ氏は、ドイツ規制当局の銀行免許をフルで持っているN26は、完全に銀行口座の代わりになれることから、RevolutやTandemとは違うという。

N26の次の目標は、2019年第1四半期にアメリカでサービスを開始することだ。

「1億人の顧客を持つ、世界初のグローバルな銀行を作るという野望を我々は持っている」

シュタルフ氏は言う。

「グローバル・バンキング・ブランドを築くには良いタイミングだと思っている。映画を見たり、音楽を聴くにはスポティファイ(Spotify)やネットフリックス(Netflix)があるが、金融にはそういったものがない。その潜在的なプロダクトが生み出す利益は、映画や音楽よりもさらに大きい」

N26はこれまでに、テンセントやアリアンツ(Allianz)、ピーター・ティール氏の「バラー・ベンチャーズ」、香港のビリオネア李嘉誠氏のベンチャーキャピタル「ホライゾン・ベンチャーズ(Horizons Ventures)」などの支援で2億ドル(約227億6000万円)以上を調達。そのひと月あたりの取引額は10億ユーロ(約1300億円)を超えている。

「誰もが使いたくなる銀行を作るのが、我々の目標だ。我々の世代のためだ」

33歳のシュタルフ氏は語った。

「それが大半の伝統的な銀行にも変化をもたらすだろう」

[原文:An app-only bank backed by Peter Thiel is launching in the UK — and it's targeting the US next]

(翻訳、編集:山口佳美)

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