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グーグルは、検索サービスからマップ、アンドロイドまで多様な人気サービスを抱えている。だが、すべてのサービスが成功したわけではない。
グーグルグラス(Google Glass)は世界を変えると思われた。だが違った。Google Bussを覚えているだろうか?
グーグルはSNSサービス「Google+」を終了すると発表した。フェイスブックやリンクトインに対抗すると期待されたサービスだった。また、2018年3月に最大50万人の個人情報が流出した可能性があったことを発見し、バグを修正していたことを明らかにした。
なお同社は、データが悪用された形跡はないとしている。
最高のイノベーションは、誰もが失敗すると考えるようなものの中から生まれる。グーグルが失敗を重ねてきたのも当然のこと。
我々は、グーグルが失敗した18のプロダクトをまとめた(我々が見落としているものがあるかもしれない)。
グーグルが失敗したプロダクトを見てみよう。
バーチャルワールド「Lively」は1年強、続いた。グーグルはこのサービスについて「ユーザーは友だちと交流でき、オンライン上で新しい方法で自分を表現できる」としていた。だが人気にはならず、2008年に終了した。
Flickr/Dave White
出典 : Google
「グーグルグラス(Google Glass)」は2012年、画期的なプロダクトとして登場、だが人気になることはなかった。高価でソフトウエアに問題があり、プライバシーの問題にも直面した。デザインもマニアックだった。2015年1月には消費者向けの販売を終了、だが法人向けの販売は続けられ、新バージョンの開発が進められている。
Justin Sullivan/Getty Images
出典 : Business Insider
「Google Buss」はGmailに統合されたSNSだった。だがプライバシーにかかわる問題が起こり、人気が出ることはなかった。2011年10月、終了を発表。代わりにGoogle+に注力すると発表した。
Flickr/Rick Turoczy
出典 : Google
アンドロイドスマホの「Google Play Edition」は2014年春に発表された。だが2015年1月に「販売中止」と発表され、Galaxy S5バージョンはネットにリーク画像が流出したにもかかわらず、実際に登場することはなかった。
出典 : Ars Technica
「Google Wave」はメッセージをやり取りしながら、ドキュメントを共同編集できるサービスだった。だがうまく使えた人は少なかった。約1年続いたが、2010年8月に終了した。
Flickr/Harto Pönkä
出典 : Business Insider
「Google Video」はグーグル独自のビデオ配信サービス。2006年にYoutubeを買収する以前にスタートさせた。2009年にはアップロードの受け付けを終了したが、2012年に完全に終了するまで、Youtubeと併存していた。
出典 : TechCrunch
「Nexus Q」はあらゆる家庭用デバイスと接続できるメディアプレーヤー。2012年の開発者会議で大々的に発表された。だが、299ドルのネクサスQに関するテクノロジー系ブログの評価は厳しいものだった。グーグルは販売を見送った。
Steve Kovach, Business Insider
出典 : 9to5Google
「Google X」は検索エンジンの新しいインターフェースとして限定的にテストが行われた。2005年3月16日に終了、Google Xは今では研究部門の名称となっている。
Screenshot
「Google Health」は、2012年1月に終了。サービスは「我々が期待したほどのインパクトがなかった」とグーグルは述べた。
Joe Raedle/Getty Images
出典 : Google
「Google Reader」はブログやニュースサイトの記事を読むことができたアプリ。グーグルが2013年3月に終了を発表すると、多くのユーザーが驚き、怒りを表明した。同年7月、終了。
screenshot/Julie Zeveloff
出典 : Business Insider
ライブ配信サービス「Google Hangouts On Air」は2016年9月、YouTube Liveに移行した。2012年、ライブ配信が人気となった時に作られ、オバマ大統領やローマ教皇のライブ配信に使われた。
出典 : The Verge
グーグルは、位置情報に基づいたSNS「Dodgeball」を2005年に買収。2007年、Dodgeballの創業者デニス・クローリー(Dennis Crowley)はグーグルを離れ、2年後に良く似たサービス、Foursquare(フォースクエア)を立ち上げた。
Brian Ach/Getty Images for TechCrunch
出典 : Venture Beat
「iGoogle」は2013年に終了。2005年に登場したiGoogleでは、ユーザーはスタートページをカスタマイズできた。Chromeやアンドロイドに対応したさまざまなアプリが登場したことで、iGoogleは役目を終えたとグーグルは述べた。
Flickr/Robert Kelley
出典 : Google
「Orkut」は同社の「20%ルール」から誕生したSNS。アメリカよりも海外で大きな人気を集めたが、2014年9月に終了した。
Flickr/Peter Kaminski
出典 : Business Insider
「Google Notebook」はGoogle Docsの先駆けとなったサービス。URLをコピーしたり、メモを書いて、共有・公開できた。2009年に開発の停止を発表し、2012年7月にサービス終了。データはすべてGoogle Docsに移行された。
出典 : Google
「Google+」はフェイスブックに対抗するSNSとなるはずだった。だが、最大50万人の個人情報が流出した可能性があったことを受け、サービスの終了を発表した。
Nicholas Carlson
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、個人情報流出の可能性は2018年3月に判明していたが、同社は情報を公開しなかった。
グーグルは、Google+の終了に関して、以下のようにブログに記した。
「当社のエンジニアリングチームは何年にもわたって多大な努力と献身を続けてきたが、Google+は消費者あるいは開発者に広く受け入れられることはなく、アプリに対するユーザーからのフィードバックは限られていた。コンシューマー版Google+の現在の利用状況とエンゲージメントは低い。ユーザーセッションの90%は5秒以下となっている」
※敬称略
(翻訳、編集:増田隆幸)