外国の海岸に戦後初めて上陸、「水陸機動団」が米比共同訓練に参加

ドック型揚陸艦USSアシュランドに戻る水陸両用車

米比共同訓練「カマンダグ」で訓練の後、ドック型揚陸艦USSアシュランドに戻るアメリカ海兵隊と陸上自衛隊の水陸機動団。2018年10月5日。

Navy/Mass Comm. Specialist 2nd Class Joshua Mortensen

2018年3月、自衛隊は東シナ海の島々の防衛を目的に、発足以来初めてとなる水陸両用作戦に対応した「水陸機動団」を発足させ、10月始めにアメリカ海兵隊、アメリカ海軍第7艦隊とともに訓練を行った。

陸上自衛隊の水陸機動団は、フィリピンで行われたアメリカとフィリピンの共同訓練「カマンダグ(Kamandag)」に参加。Kamandagはタガログ語の「Kaagapay Ng Mga Mandirigma Ng Dagat」から取った名称で、意味は「海の戦士たちの連携」。

2018年のカマンダグは、10月2日〜11日(現地時間)の日程で行われた。

カマンダグでは水陸機動団の5台の水陸両用強襲輸送車がアメリカ海軍のドック型揚陸艦USSアシュランド(USS Ashland)に積み込まれる様子が見られた。

訓練の様子を見てみよう。

上陸訓練に参加した陸上自衛隊の水陸機動団。アメリカおよびフィリピンの海兵隊とともに海岸に上陸し、人道支援任務にあたった。自衛隊が外国の海岸に上陸したのは、戦後初めてのこと。

自衛隊・水陸機動団の水陸両用車

フィリピンの海岸に上陸する陸上自衛隊・水陸機動団の水陸両用強襲輸送車。米比共同訓練「カマンダグ」で人道支援、災害救助の任務にあたった。2018年10月6日。

Marine Corps/Lance Cpl. Kevan Dunlop

出典 :Business Insider

「日本の陸上自衛隊の活動範囲は通常、日本国内。彼らにとって、フィリピンまで来て、我々そしてフィリピンの海軍および海兵隊とともに訓練することは極めて大きな成果」とUSSアシュランドの指揮官パトリック・ジャーマン中佐は語った。

陸上自衛隊の水陸機動団

米比共同訓練「カマンダグ」で人道支援、災害救助の訓練を行う陸上自衛隊・水陸機動団。2018年10月6日。

Marine Corps/Lance Cpl. Christine Phelps


米軍とフィリピン軍は対テロ作戦の訓練を行った。

ドック型揚陸艦USSアシュランドから展開する水陸両用車

水陸両用強襲輸送車が海に出る様子を見る水陸機動団の隊員。2018年10月4日。

Navy/Mass Comm. Specialist 2nd Class Joshua Mortensen


「自衛隊は我々と一緒に訓練を行うが、彼らのミッションは別。自衛隊は上陸訓練、人道支援訓練に焦点をあてている」とアメリカ海兵隊水陸両用強襲輸送車部隊の指揮官ロス・オークス中尉は語った。

アメリカ海兵隊と陸上自衛隊・水陸機動団の水陸両用車

訓練の後、USSアシュランドのウェルドックに収容されたアメリカ海兵隊と陸上自衛隊・水陸機動団の水陸両用強襲輸送車。2018年10月5日。

Navy/Mass Comm. Specialist 2nd Class Joshua Mortensen


アメリカ海軍が日本の新しい部隊である水陸機動団と訓練を行うのは初めて。

陸上自衛隊の水陸機動団

陸上自衛隊の水陸機動団。USSアシュランドのウェルドックにて。2018年10月2日。

Navy/Mass Comm. Specialist 2nd Class Joshua Mortensen

出典 :Business Insider

「我々は水陸機動団の設立にあたって、さまざまなレベルで協力した」と第3海兵遠征旅団の指揮官で、今回の訓練における米軍の司令官、クリス・マクフィリップス准将はフィリピンから星条旗新聞(Stars and Stripes)に語った。

陸上自衛隊・水陸機動団の隊員

陸上自衛隊・水陸機動団の隊員。訓練の後、USSアシュランドのウェルドックに収容された水陸両用強襲輸送車の車内にて。2018年10月3日。

Navy/Mass Comm. Specialist 2nd Class Joshua Mortensen

マクフィリップス准将は訓練は、緊急時における連携の強化とあらゆるレベルにおけるコミュニーケーションの強化が目的と語った。

出典 :Stars and Stripes

「我々のゴールは、彼らがアメリカの艦艇からのオペレーションと上陸作戦の指揮を習得すること」と准将は付け加えた。「具体的には、水陸両用強襲輸送車の船からの展開と収容のメカニズムの習得」。

陸上自衛隊・水陸機動団の水陸両用強襲輸送車

USSアシュランドのウェルドックで水陸両用強襲輸送車を指揮する陸上自衛隊・水陸機動団の隊員。2018年10月2日。

Navy/Mass Comm. Specialist 2nd Class Joshua Mortensen

出典 :Stars and Stripes

陸上自衛隊・水陸機動団は2018年3月に創設。現在、人員は約2000名、今後、増強の予定。領土を巡って中国と対立が続く、東シナ海の島々の防衛がその主な任務。

陸上自衛隊・水陸機動団の水陸両用車

USSアシュランドのウェルドックで水陸両用強襲輸送車に指示を送るアメリカ海兵隊の隊員。2018年10月2日。

Navy/Mass Comm. Specialist 2nd Class Joshua Mortensen

出典 :Business Insider

「安全保障環境が厳しさを増す中、島しょ防衛は喫緊の課題」と2018年4月7日、水陸機動団の発足式典で山本防衛副大臣は小野寺防衛大臣の訓示を代読。

USSアシュランドに乗り込む水陸両用車

USSアシュランドのウェルドックに乗り込む水陸機動団の水陸両用強襲輸送車。2018年10月4日。

Navy/Mass Comm. Specialist 2nd Class Joshua Mortensen

出典 :Reuters

日本政府は自衛隊を増強を図っている。10月始めには、海上自衛隊の護衛艦がインド洋でインド軍、スリランカ軍と合同演習を行った。また海上自衛隊の潜水艦が南シナ海で初めて訓練を行った。

陸上自衛隊・水陸機動団の水陸両用車

USSアシュランドに近づく水陸機動団の水陸両用強襲輸送車。2018年10月2日。

Navy/Mass Comm. Specialist 2nd Class Joshua Mortensen

安倍首相自身も11月、オーストラリア北部の都市ダーウィンの訪問を予定している。日本の首相が、第二次世界大戦中に日本が爆撃したダーウィンを訪れるのは戦後初めて

だが水陸機動団は、近隣諸国への脅威となるとして、憲法改正の動きを懸念する人の批判の的にもなっている。

水陸機動団の水陸両用車

USSアシュランドに乗り込む水陸機動団の水陸両用強襲輸送車。2018年10月3日。

US Marine Corps/Lance Cpl. Christine Phelps

出典 :Reuters


[原文:Japan activated its first marine unit since World War II to counter China, and it just teamed up with the US to practice storming beaches

(翻訳、編集:増田隆幸)

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