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“AIマニュアル”で叶える働き方改革——原点は日本の製造業への危機感

マニュアルのイメージ

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これまで軽視されがちだったマニュアルにいち早く着目し、分かりやすい丁寧なマニュアル作りで日本の製造業を支えてきたグレイステクノロジー。製品への信頼を高められるかどうかの分かれ道は、どこにあるのか。

代表の松村幸治さんに、最新ビジネスを追うBusiness Insider Japan統括編集長の浜田敬子が聞いた。

日本の製造業の盲点だった品質を測る「もう一つの基準」

グレイステクノロジー代表松村氏。

グレイステクノロジー代表の松村幸治氏。翻訳会社勤務を経て、1986年に日本マニュアルセンター(現グレイステクノロジー)を設立。マニュアルの重要性を説き、新しい発想のマニュアル作りを提案。大手企業トップからの信頼も厚い。日本翻訳連盟常務理事などを歴任。

浜田敬子(以下、浜田):松村さんが立ち上げられた「マニュアルコンサルティング」というビジネスモデルは、どのような事業を展開しているのですか。

松村幸治氏(以下、松村):BtoB製品のマニュアルを、メーカーに代わって書いています。輸出も多いので、多言語への翻訳もしています。メーカーは質の高い製品を作ることには一生懸命ですが、マニュアルの制作にはあまり力を入れてきませんでした。ほとんどのメーカーには、マニュアルを統括する部門がありません。では誰が書いていたかというと、技術開発の担当者がそれぞれのやり方で書いていたのです。

浜田:そうなると担当者によって書き方も変わってしまいそうですね。

松村:おっしゃる通りです。技術開発が専門の方は物書きのプロではありませんし、どこにイラストや写真を入れたらいいかも分かりません。しかも、英語のプロではないのに翻訳まで任せられてしまう。もちろん翻訳会社を使いますが、上がってきたものをチェックできないわけです。日本を代表する大手メーカーでさえそうですから、これはなんとかしなければと。

誤訳、文法ミス連発!英文マニュアルの衝撃

BIJ浜田

Business Insider Japan統括編集長の浜田敬子。『AERA』編集長などを経て、2017年にビジネスニュースサイト「Business Insider」日本版の統括編集長として国内外のニュースを発信。テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」のコメンテーターなども務める。

浜田:日本企業にありがちな縦割り組織が、マニュアルにも及んでいたわけですね。

松村:そうです。ですからお客様相談窓口に驚くほど問い合わせや苦情が来るんです。でも、それがマニュアルを書いている人のもとまで届かないので、次のマニュアルでも同じ問い合わせが来る。その繰り返しです。

さらに、おそらく「手元を見て覚えなさい」という職人文化が、メーカーにも根付いているのでしょう。

浜田:匠の技を言語化してこなかったと。でも、今のように輸出が盛んになってくると、それだけでは海外の人には通じませんよね。

松村:まさにそうです。以前、ある大手メーカーの英語版マニュアルを見せていただいたのですが、誤訳、文法ミス、スペルミスだけでも数えきれないほどありました。きちんと翻訳会社を通したにもかかわらずです。

浜田:極めて単純なミスですね。専門性が高いから間違えてしまうのではなく、それ以前の問題なんですね。

「このぐらい分かるでしょ」に要注意

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松村:技術が分からないとBtoB製品のマニュアルが書けないかというと、実は違うんです。我々には開発はできませんが、製品を使うコミュニケーションツールとしてのマニュアルを作ることはできます。分からないところはメーカーの担当者に聞くので、知識も蓄えられます。

浜田:媒介としての役割を果たしているのですね。

記者も同じです。私たちは読者の気持ちになって書くことを心がけています。専門性が高すぎると伝わりにくくなってしまう。

一方で、「技術者ならこのくらい分かるでしょ」というレベルで書いてしまうと、マニュアルとしては不親切なものになってしまいますよね。特に、製品を分解してメンテナンスするとなると、下請けの方が入ったりするので、誰にでも分かる共通言語にしないといけません。

松村:それができていない結果、何が起きているかというと、読んでも分からないから読まない。そして、事故につながるわけです。

日本のマニュアルは、ジョーク?

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浜田:クレームに対処するレベルの話ではなくなってきますね。製品の品質や安全性、さらには人の命にも関わることです。リスク管理は会社全体の問題なのに、マニュアルは軽視されていたんですね。相談にくるメーカーは増えていますか。

松村:増えてはいますが、まだまだです。現場の方からは「自分が担当しているけれど、困っているんだ」という声が聞かれます。「自分が書いたもので事故が起きたらと思うとモヤモヤする」と。そこをなんとかしたいのですが、トップが動かないケースも依然としてあります。

30年も前になりますが、アメリカのメディアから「日本のマニュアルは、ジョークだ」と言われたことがあります。残念ながら、そのときから何も変わっていません。日本にとって輸出は経済成長の鍵ともいえるのに、このままでいいはずがありません。

経営改革にもつながる画期的なビジネス

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左からグレイステクノロジー代表の松村幸治氏、ビジネスインサイダージャパン統括編集長の浜田敬子

浜田:松村さんが会社を立ち上げたのも、こうした日本の製造業への危機感からなのですか。

松村:はい。せっかく高品質の製品を作っているのに、マニュアルが粗悪なばかりに製品の良さを生かしきれないのはもったいないことです。そこを会社全体の問題として気付いてほしいと思います。

浜田:意識改革ですね。技術が高度化する一方で、単純なところに落とし穴がある。そう考えると、マニュアルをきちんと整備する方が、コスト的にも効率的にもいいですよね。

浜田:松村さんは、とても早い時期からIT(情報技術)に着目されています。

松村:もともと翻訳会社に勤めていて、最初に手がけたのがマニュアルでした。でも、そもそものマニュアルとしてのあり方がおかしいことに気付き、ビジネスとして立ち上げました。当時はコンピューターが出始めたときで、外資系IT企業が日本にも入るようになり、ツテも名刺もなかったのですが話を持ちかけたら即OKをいただけました。

浜田:いろいろと提案をされたのでしょうね。

松村:はい。用語も決まっていなかったので、漢字かカタカナかはっきりさせましょうと。1社あたり5万語くらい用語を統一しました。次々と改善改革ができて、現在の基礎ができました。

AIが作業手順を伝える、最先端のウェアラブル

グレイスビジョン

「読むマニュアル」を「見るマニュアル」に変えるグレイスビジョン。

浜田:これから先、どのようなビジョンをお持ちですか。

松村:動画や音声を使いながら、「読むマニュアル」から「見るマニュアル」へ切り替えようとしているところです。さらに見る必要も覚える必要もないAI(人工知能)マニュアル「グレイスビジョン」を広げたいと思っています。AIを搭載した専用メガネをかけて「次の作業は?」と聞くと、視界の中に矢印などが表示されて、「これです」とAIが答えてくれるもので、すでに実用化に向けて開発中です。

浜田:もはや何万ページものマニュアルを読まなくても済むわけですね。一つひとつ順を追ってたくさんのデータを覚え込ませるのは、確かにAI向きです。

松村:しかも技術者が作業を間違えたら、指摘もしてくれる。

浜田:画期的ですね。これから人手不足が深刻化するなかで、外国人やシニアが現場に入る機会は増えると思います。AIマニュアルなら、誰に対しても分かりやすく操作手順を伝えられそうです。

松村:同時に、メーカーが自分たちで簡単にマニュアルを作れるように、マニュアルの型をデータ化してクラウド上で管理や制作をする「e-manual」を提供しています。目次の項目ごとに独立して管理できるので、改訂版を作るときは必要なところを差し替えるだけで自動でページが送られます。動画を挟むこともできるので、複雑な作業も分かりやすく伝えられます。

制作費を劇的に抑えられるだけではなく、素人でも簡単に操作できるので、定年退職をした技術者を再雇用してマニュアル作りをすることも可能です。

浜田:苦手なものに時間を取られる必要がなくなるので、働き方改革にもつながりますね。正しく伝えようと始めた事業が、ここまで進化するとは。

松村:我々にはノウハウがあります。メーカーのお手伝いをしながら、日本の製造業を支えていきたいと思っています。


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