アメリカ在住のサウジアラビア人ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏が行方不明になってから約2週間。カショギ氏は10月2日、自身の結婚に必要な書類を受け取るため、トルコのイスタンブールにあるサウジアラビア領事館を訪れた後、消息を絶った。
サウジアラビア当局は、カショギ氏は領事館を去ったと主張していたが、トルコ当局はサウジアラビア政府に批判的だったカショギ氏が領事館内で殺害された可能性があると指摘。欧米諸国は、事実関係を明らかにするよう求めている。
カショギ氏の殺害疑惑をめぐっては、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が命じたものだとの報道もある。サルマン皇太子と言えば、サウジアラビアの改革を主導する人物だ。
Business Insider Japanが掲載した記事の中から、 その人物像が分かる記事をまとめて紹介しよう。
世界が注目! サウジアラビアで頭角を現す、若き皇太子の素顔
30代前半にして、すでにサウジアラビアの軍事、外交、経済、そして日々の信仰生活や文化に至るまで、絶大な影響力を誇るムハンマド・ビン・サルマン皇太子。その半生とは?
サウジアラビアのハイパーループ、実現にまた一歩近づく
経済の多様化と石油依存からの脱却を目指すサウジアラビア。ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が掲げる経済改革計画「ビジョン2030」の一環として、ハイパーループを建設し、サウジアラビアとアラブ首長国連邦の主要都市を結ぶことを考えている。
汚職容疑の王子が拘束された、サウジアラビアの“5つ星”超豪華ホテルの内部
自身の権力強化を狙って、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は2017年11月、少なくとも11人の王子と多数の閣僚の逮捕を命じている。表向きは汚職容疑とされた逮捕については、不透明な部分が多かった。
反政府記者の殺害疑惑を受け、サウジアラビアから距離を取り始める個人と企業が急増している
カショギ記者の殺害疑惑を受け、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子がサウジアラビアの政府系ファンド(SWF)と開催する経済フォーラム「フューチャー・インベストメント・イニシアチブ(通称、砂漠のダボス会議)」への出席を見合わせたり、皇太子が推し進める、消費電力の全てを再生可能エネルギーでまかなう5000億ドル規模の巨大都市計画「NEOM」への関与を止めるなど、サウジアラビアと距離を取り始める個人や組織が増えている。
制裁にはそれを上回る「報復」を —— サウジアラビア、行方不明の反政府記者をめぐり、国際社会に警告
サウジアラビア政府は10月14日、同国に対する批判に対し、制裁には「それを上回る行動で対応する」と警告。強気の姿勢を見せている。サウジアラビア政府やムハンマド・ビン・サルマン皇太子の関与は本当にあったのだろうか?