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元福岡ソフトバンクホークス・斉藤和巳氏に学ぶ「逆境を味方に変える方法」

| Strategy

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パ・リーグ史上初の2度の沢村賞、投手5冠など、輝かしい成績を残した元福岡ソフトバンクホークスの斉藤和巳氏。極限のプレッシャーを乗り越え、結果に結びつけた経験は、日々課題を目の当たりにするビジネスパーソンにも応用できる。ITアウトソーシングサービスを提供するトランスコスモス内での講演をもとに、一般人にも役立つ「逆境を味方に変える方法3つ」をご紹介する。

逆境の乗り越え方1.あらゆるシーンを想定内にする

斉藤和巳氏

1996年にドラフト1位で福岡ダイエーホークス(当時)に入団した斉藤和巳氏。現役中は、その年最も輝かしい成績を収めた投手に贈られる沢村賞を2度も受賞した。現在は野球解説者として活躍する。

その斉藤氏を招聘し、学びの場を持ったのはITアウトソーシングサービスを提供するトランスコスモス。社員のスキルアップや気付きを提供する企業内大学「トランスコスモスカレッジ」に招待する形で実現した。講演を通底していたテーマは「逆境とどう向き合うか」。スポーツとIT、全く異なる業界ながら、激しい変化のなかで成果を出すというミッションは同じ。講演はこんな言葉で始まった。

「現役中、2度ほど戦力外通告を覚悟しました。なんとか首の皮1枚で、自分の居場所を確保しました」

福岡ドーム

GettyImages

数々の栄冠を手にした斉藤氏だが、入団後はすぐに成果が出ず、タイトルを獲得したのは入団から8年後。沢村賞を受賞した後も、2軍落ちや肩の手術を経験した。日々の試合中も「勝つか負けるか」を左右するシーンが何度も訪れる。そんな局面を、斉藤氏は「あらゆるシーンを想定内にすること」で乗り越えていた。

「登板前には、相手バッターの分析をしました。変化球を投げたら、相手はどうでるか。別のバッターならどうか。また相手だけでなく、自分のことも分析しました。自分は一体、どんなマインドならベストを尽くせるのか。どんな環境なら……」

数万人が埋め尽くすマウンドで投げるのは、この上ないプレッシャーだ。投げる球には、自分だけでなく、チームメンバーやスタッフの生活もかかっている。

「毎週のように胃が傷んだ」というほどのプレッシャーのなかで平常心を保つため、さまざまなシミュレーションであらゆる出来事を「想定内」にし、逆境を生き抜いたのだ。

逆境の乗り越え方2.まだ意識していないことに意識を向ける

話す斉藤さん

逆境は、外から襲ってくるだけではなく、自分のなかから生まれることもある。入団から4年目となる2000年にプロ初勝利、2003年は初の開幕投手を務め、2005年には プロ野球史上初となる15連勝をあげた。

だが力がつくほど、今度は無意識に「勝ちたい」と思い始めた。そんな局面の乗り越え方は「別のことに意識を向けること」。

例えば観客。球場はお客さんでいっぱいだが、中にはたまたま連れて来られた人もいる。初めて野球を見るかもしれない人たちをどれだけ後悔させないか、負けても何かを感じてもらえるプレイをできないか……。

「僕は無意識に『勝ちたい』と思ってしまう。でもそれを意識すればするほど、さらに苦しくなった。だから、無意識に生まれる感情より、まだ意識していないことに意識をもっていくようにしました」

この試行錯誤の過程を、斉藤氏は「心にスタミナをつける」と表現する。問題を真正面から捉え、その乗り越え方を考えることで、逆境を乗り越える基礎体力をつけていくイメージだ。

「心にスタミナがつくと、物事をいいイメージで捉えられるので、頭にもスタミナがついていく気がした。すると、多少のことでは焦らなくなるし、動じない余裕が出てくるんです」 予期せぬ問題が起きるのは、ビジネスの世界も同じ。その問題一つひとつを冷静に捉え、乗り越えるスキルは、心がけや訓練次第で身につけることができるのだ。

逆境の乗り越え方3. 夢は無理して持たない

メモを取る参加者

野球選手のみならず、ビジネスパーソンも「自分で自分にプレッシャーをかけてしまう」ことがある。売り上げ目標やスキル習得など、目標を自らに課すことは悪くないが、結果としてそれが重荷となり本来の力を発揮できない。目標や夢は、自身を成長させる大きなファクターだが、同時に自分を追い込むことにもなる。

斉藤氏は現在、子どもたち向けに野球教室を開催しているが、日頃から「夢は無理して持つな」と言っているという。

「まずは『これをしたい』という気持ちが大事。その先に見えてくるものが夢であって、先にもつものではない。目の前のことを一生懸命にやり、楽しいと思えることを続けたら、夢や目標はその先に見えてくるんです」

アップの斎藤さん

斉藤氏は、現役時代に味わった辛さのひとつとして「野球を奪われるかもしれないという恐怖」を挙げる。 子ども時代の自分を「野球バカ」と振り返るほど野球が大好きだったが、プロになり、怪我や成績不振のたびにその野球を奪われる恐怖にかられた。結果、怪我や手術を重ねながらも、現役にこだわった。

「引退する前年の2012年には『来年がダメなら区切りつけないといけない』と思っていました。2013年の支配下登録のリミットは7月31日。それまでに投げられる姿を見せるため、『あと何日』と逆算しながら痛み止めを飲み、注射を打ち続けた。その時点で完全にアウトなんですが、藁をもすがりたい思いだったんです」

対談中の斉藤さん

そんな自分に気づいて潮時だと思い、「引退する」と言葉にした瞬間、ホッとしたという。

「朝起きて歯磨きするよりも前に『今日の肩はどうか』と考える日が6年間続きました。でも、もう気にしなくていいんだ、と思えたらホッとしたんです」

夢を持つことは大切だが、それで自分を縛る必要はない。現役を引退し、野球解説者として活躍する斉藤氏だが、現在の夢は「ない」という。

「今後も野球に携わりたいという気持ちはあります。でも、例えば監督やコーチは、自分の希望だけで就ける仕事ではない。自分が選択できないことに目を向けても仕方ないと思っています」

逆境を真正面から受け止め、心のスタミナに変えていくこと。そして目標や夢とうまく付き合い、自身ができることや楽しいと思えることに集中すること。極限のプレッシャーの中で圧倒的な実績を残した斉藤氏の言葉は、日々課題に直面するビジネスパーソンの心にも響いた。

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