Airbus
- シンガポール航空は10月、新鋭機エアバスA350-900ULRを使って世界最長フライトを再就航させた。
- ニューアーク発シンガポール行きの就航に先駆け、我々は機内を見学する機会を得た。
- キャビンアテンダントの休憩スペースも見学できた。
- そこは世界最長フライトの間にキャビンアテンダントが仮眠するための秘密のスペースだった。
5年の中断期間を経て、世界最長フライトが復活した。
2018年10月、シンガポール航空はニューヨーク近郊のニューアーク・リバティー国際空港とシンガポールのチャンギ国際空港を結ぶ直行便を再就航させた。
19時間におよぶ1万マイル(約1万6000キロメートル)のフライト。
シンガポール航空は2004年から2013年まで、エアバスA340-500を使用して同ルートを運航していた。エアバスA340-500は優れた航続距離と乗客数を誇る一方、1990年代の遺物とも言える機体で、豪華な4発エンジンは経済性に劣るものだった。
全席ビジネスクラスに変更したものの、路線を存続させるだけの収益を生むことはできなかった。
だが2018年、エアバスは長距離ライトにふさわしい新鋭機を生み出した。
シンガポール航空SQ21便とSQ22便の復活は、エアバスA350-900ULR(ウルトラ・ロング・レンジ)の公式デビューの場にもなった。
A350-900ULRは、エアバスの人気ワイドボディ機A350-900をベースにした最新派生型。9月下旬に初号機がシンガポール航空に引き渡された。
スタンダードなA350-900と900URLの最大の違いは航続距離。900URLはA350-900よりも燃料を2万4000リットル多く搭載でき、その結果、航続距離は9300マイル(約1万5000キロメートル)から1万1000マイル(約1万7700キロメートル)まで伸びた。
Business Insiderはニューアーク発シンガポール行きの就航便に搭乗する機会を得た。ビジネスクラスは快適で、シンガポール航空のサービスは素晴らしかったが、それでも長時間の疲れるフライトだった。
つまり、キャビンアテンダント(客室乗務員)にとっても間違いなく厳しいフライトになる。だが幸いにも長距離フライト用の機体には、乗客が決して立ち入りできない乗務員用の休憩スペースがある。
シンガポール航空はフライトに先立ち、新しいA350-900URLのキャビンアテンダント用休憩スペースを見せてくれた。
フライトの数時間前、我々はシンガポール航空の職員と搭乗口で会った。新しい機体を見せてもらうためだ。
Benjamin Zhang/Business Insider
駐機中のA350-900URL。残念ながら、これが我々が撮影できた一番良い写真。
Benjamin Zhang/Business Insider
お詫びにシンガポール航空提供の写真も。
Singapore Airlines
プレミアムエコノミー席を通り過ぎ、キャビン後方へ。
Benjamin Zhang/Business Insider
後方の客室上部に隠れているのが、乗務員の休憩スペース。
Benjamin Zhang/Business Insider
狭い階段を上って中へ。
Benjamin Zhang/Business Insider
階段の途中に服をかける場所がある。写真は見下ろしたところ。
Benjamin Zhang/Business Insider
狭い通路と5つのベッド。
Benjamin Zhang/Business Insider
通路に沿って、寝具や毛布をしまう収納があった。
Benjamin Zhang/Business Insider
反対側には、さらにベッドが3つ。
Benjamin Zhang/Business Insider
8人のキャビンアテンダントが同時に休憩できる。
Benjamin Zhang/Business Insider
ここはキャビンアテンダント専用。パイロットには別のスペースが機内前方にある。
Benjamin Zhang/Business Insider
各ベッドはパーティションかカーテンで区切られている。内部には読書灯と機内エンターテイメントシステム。
Benjamin Zhang/Business Insider
我々が2017年に見学したカンタス航空のボーイング787-9ドリームライナーの休憩スペースとは違っていた。
Benjamin Zhang/Business Insider
[原文:Check out the secret compartment where flight attendants sleep on the longest flight in the world]
(翻訳:Makiko Sato、編集:増田隆幸)