主催はグリニッジ天文台、宇宙を捉えた素晴らしい写真22枚

天体写真コンテスト「Insight Astronomy Photographer of the Year」の2018年優勝者の写真。

天体写真コンテスト「Insight Astronomy Photographer of the Year」の2018年優勝者の写真。

Copyright of Brad Goldpaint; Insight Astronomy Photographer of the Year

宇宙を見上げると、地球上のすべての人、すべての物は、無限に広がる暗黒の空間を漂う巨大な岩の上に一緒にくっついていることを思い出させてくれる。

残念なことに、仕事や夕食、十分な睡眠といった地上の事柄に煩わされていると星空を見上げることを忘れてしまう。

だが、ありがたいことに、星空を感謝の気持ちで見上げるだけでなく、そのわくわくするような姿を魅力的な写真として捉える才能を持つ人もいる。そして写真は、我々が宇宙の中の壊れやすい存在であることを訴えかけてくる。

「Insight Astronomy Photographer of the Year」は今年で10回目を迎える天体写真コンテスト。

主催のグリニッジ天文台によると「宇宙の最も美しく壮大なイメージ」を捉えた写真を表彰している。

2018年のコンテストには、91カ国から4200点以上のエントリーがあり、受賞作品11点が発表された。

最優秀作品はページトップの写真。撮影したブラッド・ゴールドポイント(Brad Goldpoint)氏は約1万3000ドル(約150万円)を獲得した。

ユタ州モアブ砂漠の渓谷で長時間露光された写真のタイトルは「Transport the Soul」。天の川(右)、月(中央)、そして崖の上で三脚を構える天体写真家自身(左)が捉えられている。

受賞した他の10作品とともに、上位入賞者の素晴らしい作品を見てみよう。

地球から2500万光年以上離れた活動銀河。色の違いは星の年齢の違いを表している。赤は古い星、青は若くて熱い星。「芸術家が思い描く銀河でさえ、この写真の足元にも及ばない」と審査員は述べた。

「NGC 3521- Mysterious Galaxy」撮影地:オーストラリア、ビクトリア

「NGC 3521- Mysterious Galaxy」撮影地:オーストラリア、ビクトリア

Copyright of Steven Mohr; Insight Astronomy Photographer of the Year


皆既日食。写真右側には火星、太陽の左にはレグルス。

「Sun King, little King, and God of War」撮影地:オレゴン、ユニティ

「Sun King, little King, and God of War」撮影地:オレゴン、ユニティ

Copyright of Nicolas Lefaudeux; Insight Astronomy Photographer of the Year


望遠鏡で捉えた月の「静かの海(Sea of Tranquility)」。1969年7月にアポロの宇宙飛行士が降り立った場所。ある審査員は、色彩が「月の土壌や地形の特徴を際立たせた。非常に美しく抽象的で、さまざまな情報を提供してくれる」と述べた。

「Inverted colors of the boundary between Mare Serenitatis and Mare Tranquilitatis」撮影地:スペイン、バルセロナ

「Inverted colors of the boundary between Mare Serenitatis and Mare Tranquilitatis」撮影地:スペイン、バルセロナ

Copyright of Jordi Delpeix Borrell; Insight Astronomy Photographer of the Year


緑色の彗星C/2017 O1(左)と白色の彗星C2015 ER61(中央)がプレアデス星団(右)から遠ざかっているように見える。

Two comets with the Pleiades

「Two comets with the Pleiades」

Copyright of Damian Peach; Insight Astronomy Photographer of the Year


幻想的なパステルカラーの画像は空の同じエリアを冬の半分の期間にわたって撮影したものを重ね合わさた。下は街の明かり、上の半円状の筋はアンドロメダ座ガンマ星、別名アルマク(Almach)の軌跡。

「Circumpolar」撮影地:ハンガリー、Gatyatető

「Circumpolar」撮影地:ハンガリー、Gatyatető

Copyright of Ferenc Szémár; Insight Astronomy Photographer of the Year


オーロラを見上げたユニークな眺め。ある審査員は「『2001年宇宙の旅』のラストシーンを思い出させる」と述べた。

「Speeding on the Aurorae Lane」撮影地:フィンランド、シルッカ

「Speeding on the Aurorae Lane」撮影地:フィンランド、シルッカ

Copyright of Nicolas Lefaudeu; Insight Astronomy Photographer of the Year


太陽を観測するためのパラボラアンテナが、まるで天の川を見つめているよう。

「Galaxy Curtain Call」撮影地:モンゴル、Ming'Antu

「Galaxy Curtain Call」撮影地:モンゴル、Ming'Antu

Copyright of Tianhong Li; Insight Astronomy Photographer of the Year


金星は、大気が高密度で極めて高温ということ以外、あまり特徴がない。だが太陽の角度によっては、荘厳に見える。

「The Grace of Venus」撮影地:イギリス、ハートフォードシャー

「The Grace of Venus」撮影地:イギリス、ハートフォードシャー

Copyright of Martin Lewis; Insight Astronomy Photographer of the Year


無数の星を背景に、星雲の中のちりやガスが驚くほど立体的に見える。

「Corona Australis Dust Complex」撮影地:ナミビア

「Corona Australis Dust Complex」撮影地:ナミビア

Copyright of Mario Cogo; Insight Astronomy Photographer of the Year


15歳が夜明け直前に撮影。左上には月、右には流れ星。「絵画的なスタイル、美しい構成、このクオリティの高さは撮影者の年齢を超えている」と審査員は述べた。

「Great autumn morning」撮影地:イタリア

「Great autumn morning」撮影地:イタリア

Copyright of Fabian Dalpiaz; Insight Astronomy Photographer of the Year


受賞した11作品以外に、上位入賞者の作品も「高く称賛される」写真として表彰された。この写真もその1つ。ノルウェーの冷たい空気の中で撮影されたオーロラと月。

「Aurorascape」撮影地・ノルウェー北部

「Aurorascape」撮影地・ノルウェー北部

Copyright of Mikkel Beiter; Insight Astronomy Photographer of the Year


太陽から飛び出したプロミネンス(紅炎)。この写真が撮影される数時間前、太陽表面の同じエリアから強大な太陽フレアが発生した。

「Coloured Eruptive Prominence」撮影地:イギリス、ランカシャー

「Coloured Eruptive Prominence」撮影地:イギリス、ランカシャー

Copyright of Stuart Green; Insight Astronomy Photographer of the Year


2018年1月31日、4時間にわたって露光された皆既月食。月食のピーク時には、地球の周りで屈折した光が月の表面に赤茶けた色を映し出す(軌跡の中央)。

「Eclipsed Moon Trail」撮影地:中国、湖北省

「Eclipsed Moon Trail」撮影地:中国、湖北省

Copyright of Chuanjin Su; Insight Astronomy Photographer of the Year


ラムダケンタウリ星雲。地球から5900光年離れた場所で若い星が生まれる。

「Thackeray's Globules in Narrowband Colour」撮影地:ニュージーランド、オークランド

「Thackeray's Globules in Narrowband Colour」撮影地:ニュージーランド、オークランド

Copyright of Rolf Wahl Olsen; Insight Astronomy Photographer of the Year


太陽光がパンスターズ彗星(C/2016 R2)の一酸化炭素ガスとぶつかると、分子が明るい青に光る。

「Comet C2016 R2 Panstarrs the blue carbon monoxide comet」撮影地:オーストリア

「Comet C2016 R2 Panstarrs the blue carbon monoxide comet」撮影地:オーストリア

Copyright of Gerald Rhemann; Insight Astronomy Photographer of the Year


オーロラはイギリスではめったに見られないが、現れた時には目を見張るような光景となる。月明かりが平野を照らし、丘の後ろでオーロラが輝いている。

「Castlerigg Stone Circle」撮影地:イギリス、カンブリア

「Castlerigg Stone Circle」撮影地:イギリス、カンブリア

Copyright of Matthew James Turner; Insight Astronomy Photographer of the Year


三日月の時期は、太陽が月のクレーターや山脈に影を落とす様子を観測するのに最適。

「From the dark side」撮影地:ハンガリー、ブダペスト

「From the dark side」撮影地:ハンガリー、ブダペスト

Copyright of László Francsics; Insight Astronomy Photographer of the Year


24枚の画像をつなぎ合わせた写真。恒星ミラク(中央)、アンドロメダ銀河(左上)、さんかく座銀河(右下)。

「From Mirach」撮影地:スペイン、カスティーリャ=ラ・マンチャ州

「From Mirach」撮影地:スペイン、カスティーリャ=ラ・マンチャ州

Copyright of Raul Villaverde Fraile; Insight Astronomy Photographer of the Year


リゲル(オリオン座の星の1つで、夜空で7番目に明るい恒星)が、魔女の頭星雲(Witch Head nebula)のそばで輝いている。

「Rigel and the Witch Head Nebula」撮影地:ナミビア

「Rigel and the Witch Head Nebula」撮影地:ナミビア

Copyright of Mario Cogo; Insight Astronomy Photographer of the Year


夏、北極や南極に近いところでは、夕焼けと朝焼けが溶け合い、空が完全に暗くなることはない。審査員はこの写真を時間が止まっているようだと評した。

「Midnight glow over Limfjord」撮影地:デンマーク、ニュクービン・モース

「Midnight glow over Limfjord」撮影地:デンマーク、ニュクービン・モース

Copyright of Ruslan Merzlyakov; Insight Astronomy Photographer of the Year


太陽系の7つの惑星を1年にわたって同じ場所から撮影。正確な縮尺ではないが、望遠鏡から見たままのサイズで並べた。左から水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星。

「Parade of the Planets」撮影地:イギリス、ハートフォードシャー州

「Parade of the Planets」撮影地:イギリス、ハートフォードシャー州

Copyright of Martin Lewis; Insight Astronomy Photographer of the Year


明るく輝く冬の星空。天の川が、ハドリアヌスの長城と呼ばれるローマ帝国時代の建造物の近くにあるシカモアギャップ(Sycamore Gap)の後ろを横切っている。

「Me versus the Galaxy」撮影地:イギリス、ノーサンバーランド

「Me versus the Galaxy」撮影地:イギリス、ノーサンバーランド

Copyright of Mark McNeill; Insight Astronomy Photographer of the Year



[原文:22 of the best photos of stars, galaxies, and space taken this year

(翻訳:仲田文子、編集:増田隆幸)

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