2.6日に1社ユニコーン誕生、TikTok運営企業は2位に躍進——中国最新ユニコーンランキング

Luckin coffee

オンラインで注文し、店頭か配送で商品を受け取れるluckin coffeeは事業開始9カ月でユニコーンに。同社の急成長を受け、中国のスターバックスも配送事業を始めた。

REUTERS/Jason Lee

中国の民間シンクタンク胡潤研究院は11月2日、2018年9月末時点のデータに基づいた「2018年第3四半期胡潤大中華区ユニコーン指数」を発表した。同研究院は2017年12月以降、おおむね四半期ごとにユニコーン指数を発表、外部から資金を調達し、評価額が10億ドル(約1100億円)超の企業を「ユニコーン」と定義している。

アント・フィナンシャルが世界最大のユニコーン

今期は新たに34社がユニコーンとなり、中国(台湾・香港・マカオ含む)のユニコーン企業は181社に増えた。2.6日に1社のペースでユニコーンが生まれている。

また、小米科技(シャオミ)、美団点評(Meituan Dianpint)、拼多多(Pingduoduo)、蔚来汽車(NIO)など10社がこの3カ月で上場したほか、アリババ系クチコミサイト口碑が同じくアリババ系出前アプリ餓了麼(ele.me)と合併したため、計11社がユニコーン企業を“卒業”した。

評価額トップはアリババ系金融サービス会社で、モバイル決済支付宝(アリペイ)も運営する螞蟻金服(アント・フィナンシャル)。評価額は前回から変わらず1兆元(約16兆円)だった。

また、ニュースアプリの今日頭条は評価額が前四半期の2.5倍となる5000億元(約8兆2000億円)に増え、4位から2位に浮上した。今日頭条の運営会社、字節跳動(ByteDance)は、世界でヒット中のショート動画アプリ抖音(Tik Tok)も展開、Tik Tokの成功が同社の成長を加速させている。

胡潤研究院を運営する中国の高所得者層関連コンサル胡潤百富の胡潤董事長は「中国はアメリカを超えて世界最大のユニコーン輩出国になった。また、アント・フィナンシャルはUberとAirbnbを上回り、世界最大のユニコーン企業に成長した」と述べた。

「コーヒー戦争」の主役、luckin coffeeは1年弱でユニコーンに

ByteDance

ニュースアプリの今日頭条、ショート動画のTik Tokの2本柱が国内外で急成長しているBytedance

Reuters Pictures

トップ10の顔ぶれには変化が見られた。

深センに拠点を置く騰訊(テンセント)系ネット銀行、微衆銀行(WeBank)の評価額が6月末の400億元から、9月末には1000億元に増加。今日頭条も大型資金調達を連発し、評価額が5000億元に増えた。今日頭条は、10月にもソフトバンクグループなどから資金調達を実施し、2019年の株式新規公開(IPO)を目指している。

不祥事に揺れた配車サービスの滴滴出行(Didi Chuxing)は順位を1つ落とし3位。11月にIPOを予定する騰訊音楽(テンセント・ミュージック)が評価額1500億元で4位につけた。

ユニコーン181社の設立年数は平均7年。設立3年未満の企業は15社あった。最も若いのは、スターバックスやマクドナルドを巻き込んだ「中国コーヒー戦争」の台風の目となっている瑞幸咖啡(luckin coffee)。2018年1月の事業開始からわずか9カ月で、13都市で500店舗超を出店、評価額が10億ドルを超えた。

フィンテックの聯易融、自動運転技術のMomentaも設立2年でユニコーン入りした。

CEOの平均年齢は41歳、ミレニアル世代が主役

ユニコンリスト

胡潤研究院の「胡潤大中華区独角獣指数」をもとに作成。

ユニコーン企業CEOの平均年齢は41歳。シェア自転車ofoの戴威氏(27)を筆頭に、滴滴出行の程維氏(35)、今日頭条の張一鳴氏(35)など、ミレニアル世代が多くを占める。胡潤氏は「ユニコーン企業の創業者は、だいたい34歳で起業している。その前にも起業経験がある連続起業家であることが多い」と分析した。

ユニコーン企業の分布を地域別にみると、北京に立地する企業が76社で、全体の42%を占めた。2位は上海で41社、杭州が20社、深センが16社と続き、この4都市で8割以上を占めた。

181社の評価額は計4兆8000億元を超えるが、北京のユニコーン企業の評価額は2兆元に迫り、規模でも最大の都市となった。また、杭州は世界最大のユニコーン、アント・フィナンシャルが立地するため、評価額では上海を上回る2位だった。

業界別でみると、インターネットサービス業界が最も多く45社。フィンテックが21社、ECが20社と続いた。ヘルスケア(17社)、エンターテイメント(15社)の勢いが目立つほか、新たに新小売り(2社)、新エネルギー(1社)企業がユニコーンに育った。

中国ユニコーン企業181社の全リストは、胡潤研究院のサイトから見られる。

(文・浦上早苗)

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