ループ・トランジット・システムの予想図。
Boring Company
- イーロン・マスク氏は先週末、自身のトンネル採掘会社ボーリング・カンパニーが掘ったトンネルの動画をツイッターに投稿した。
- タイムラプス動画には、同社の自動ポッドが長いトンネルを走行する様子が映っていた。自動ポットの最高速度は時速約240キロと言われている。
ボーリング・カンパニー(Boring Company)がロサンゼルスの地下に掘っている最初のトンネルが姿を表した。
同社CEOのイーロン・マスク氏は現地時間11月4日、トンネルの完成をツイッターに投稿。トンネルは「驚くほど長い」と述べ、「オープニング・パーティーは12月10日に予定通り」開催されると記した。そして、トンネルの全景を映した目を見張るようなタイムラプス動画を公開した。
トンネルは「まだ1次元的なもの」とマスク氏は付け加えた。
同氏は先週、Recodeのインタビューで披露した3次元的な考え方の中で、トンネルは歴史的に1次元的なものに制限されてきたと述べた。
もし低コストでトンネルを掘る方法が開発されれば、地下を何重にもわたって縦横に走るトンネルが理論的に可能になるとマスクは続けた。
ボーリング・カンパニーの計画は比較的簡単に交通渋滞を解消する。だが専門家は計画を批判している。
The Boring Company via YouTube
同社のウェブサイトによると、乗客は「ポッド」に乗り込む。8〜16人乗りで、乗客が乗り込むと、地下に降り、「スケート」の載せられて地下を進む。
だが「スケート」が1台あたり16人を運ぶとしても、そのキャパシティは従来の地下鉄と比べるとわずかなもの。例えば、ニューヨークの地下鉄は10両に最大2000人を乗せることができ、1時間あたり24本運行できる。
最大の課題は、トンネルを掘るコストの削減。
掘削マシンを見るマスク氏。
Elon Musk/Instagram
同社は、縦横に走るトンネルのネットワークを実現可能なものにするには、少なくとも掘削コストを10分の1にする必要があると述べた。
ボーリング・カンパニーの現状のコストは明らかではない。だが同社は直径をより小さくし、24時間365日堀削することにより、より安価な方法を開発したと述べた。
トンネルの断面イメージ。
The Boring Company
システムは車1台1台を運ぶように設計されている。だが歩行者と自転車を優先している。最高速度は時速約240キロになるという。
同社によると、トンネルにはスケートを一直線に移動させるための垂直の「縁石」、およびメンテナンスと緊急用の歩道が設けられる。
最終的に広大なネットワークを構築する。
The Boring Company via YouTube
Recodeでのインタビューで、マスク氏は最終的に地下に100層におよぶトンネルができると語った。
「我々はいずれ、ロサンゼルスの地下にトンネルのネットワークを作りたいと考えている。ロサンゼルスを高速に移動するためには極めて重要なこと。3次元的に移動する」とマスク氏。
「何層ものトンネルを持った地下鉄は確かにあり得る。だがそのコストは莫大なものになり、実現不可能。しかし、やろうと思えば、100層のトンネルを作ることはできる。実現可能だ」
「鍵となるのは、トンネル堀削テクノロジーの大きな改良。それが急所。コストは基本的にそこで決まる」
それまでは、12月10日のオープニングパーティーに注目だ。
The Boring Company
[原文:Elon Musk shares first look into The Boring Company's 'disturbingly long' tunnel]
(翻訳、編集:増田隆幸)