今のアメリカを作るきっかけとなった12冊の本

『How the Other Half Lives』

ジェイコブ・リース著『How the Other Half Lives』の表紙。

Simon and Schuster

ひとことで「本」と言っても、単に読んで楽しいものもあれば、歴史の流れを根本から変えてしまうようなものある。

Business Insiderでは、小説、回顧録、ノンフィクション、写真集など、アメリカの政策が変わったり、政治課題への意識が高まるきっかけとなった本をまとめた。

以下、アメリカに大きな変化をもたらした本を紹介しよう。


1. フレデリック・ダグラス著『数奇なる奴隷の半生 —— フレデリック・ダグラス自伝』(1845年)

フレデリック・ダグラス著『数奇なる奴隷の半生 —— フレデリック・ダグラス自伝』(1845年)

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元奴隷が書いた自伝の中で最も有名な1冊。ダグラスの自由を求める戦いと奴隷所有者からの恐ろしい虐待が描かれている。

2. ハリエット・ビーチャー・ストウ著『アンクル・トムの小屋』(1852年)

ハリエット・ビーチャー・ストウ著『アンクル・トムの小屋』(1852年)

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エヴァという名前の白人女性の命を救った19世紀のある奴隷の話。彼女の父親がトムを買い、そこから奴隷の残酷な現実を描いた小説。

3. ジェイコブ・リース著『How the Other Half Lives』(1890年)

ジェイコブ・リース著『How the Other Half Lives』(1890年)

Simon and Schuster

19世紀後半、写真家のジェイコブ・リースがスラム街や荒れ果てたアパートで暮らすニューヨーカーの生活を収めた1冊。

4. アプトン・シンクレア著『ジャングル』(1906年)

アプトン・シンクレア著『ジャングル』(1906年)

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シカゴの悲惨な工場生活を描いた1冊。食肉処理場で労働者が日々直面する貧困と絶望も描かれている。

5. ジョン・スタインベック著『怒りの葡萄』(1939年)

ジョン・スタインベック著『怒りの葡萄』(1939年)

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著者はこの作品で全米図書賞を受賞、その後、ノーベル文学賞も受賞している。

『怒りの葡萄』は、アメリカで1930年代に発生したダストボウル(砂嵐)のせいで、オクラホマの故郷を離れざるを得なくなった貧しい農家のジョード一家を追った小説。


6. ジェイン・ジェイコブズ著『アメリカ大都市の死と生』(1961年)

ジェイン・ジェイコブズ著『アメリカ大都市の死と生』(1961年)

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ジャーナリストで活動家のジェイン・ジェイコブズ(Jane Jacobs)氏が書いたこのノンフィクション作品は、1950年代の都市計画政策がアメリカの多くの都市近郊の貧困、不平等、健康問題の原因になっていると批判する。ジェイコブズ氏は歩道、多様性、公園、公共広場や、街路設計においては自動車よりも歩行者を優先することの重要性を強調する。

7. レイチェル・カーソン著『沈黙の春』(1962年)

レイチェル・カーソン著『沈黙の春』(1962年)

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殺虫剤が人間の健康や地球に及ぼす危険な影響について描かれた1冊。海洋生物学者で自然保護活動家のレイチェル・カーソン(Rachel Carson)氏は、化学業界が誤った主張を広め、公務員が疑問を抱くこともなくそれを受け入れたと書いている。

8. ラルフ・ネーダー著『どんなスピードでも自動車は危険だ』(1965年)

ラルフ・ネイダー著『どんなスピードでも自動車は危険だ』(1965年)

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活動家で元大統領候補のラルフ・ネイダー(Ralph Nader)氏が、自動車メーカーは十分な安全機能を備えず、国民の命を危険にさらしていると非難した1冊。

9. ディー・ブラウン著『我が魂を聖地に埋めよ』(1970年)

ディー・ブラウン著『我が魂を聖地に埋めよ』(1970年)

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このノンフィクション作品は、19世紀後半のアメリカ西部のネイティブ・アメリカンの歴史を描いたもの。著者は、彼らの強制移住や殺害の様子、連邦政府がきっかけとなって起きた数年に及ぶ戦いを書いている。

10. ボストン女の健康の本集団著『からだ・私たち自身』(1971年)

ボストン女の健康の本集団著『からだ・私たち自身』(1971年)

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1960年代後半、ボストンのフェミニストたちが協力し、女性の健康と、自らの経験に基づく女性の性に関する正しい情報をまとめた1冊。

11. カール・バーンスタイン、ボブ・ウッドワード著『大統領の陰謀』(1974年)

カール・バーンスタイン、ボブ・ウッドワード著『大統領の陰謀』(1974年)

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1974年、ワシントン・ポストのジャーナリスト、カール・バーンスタイン(Carl Bernstein)氏とボブ・ウッドワード(Bob Woodward)氏は、ウォーターゲート事件を明らかにした。

そのすぐ後、バーンスタイン氏とウッドワード氏は著書『大統領の陰謀』を出版。情報提供者"ディープ・スロート"との秘密のやりとりを詳しく描いた。

12. レスリー・フェインバーグ著『Stone Butch Blues』(1993年)

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活動家のレスリー・フェインバーグ(Leslie Feinberg)氏のこの小説は、1950年代、ニューヨーク州バッファローのレズビアン・バーに現れたJess Goldbergという労働者階級の男っぽいレズビアンの話を描いた1冊。その後、ニューヨーク・シティに移り住んだJessは、女性から男性になることを決める。何年も男性として生活した後、彼女は男性っぽいレズビアンとしての生活に戻り、自身のアイデンティティーと向き合っていく。

[原文:12 books that forever transformed America as we know it]

(翻訳、編集:山口佳美)

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