シャンパンはいかが?
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- プライベートジェットは、ビリオネアやCEO、セレブ、世界のリーダーたちの移動手段。
- 価格は数百万ドル~数億ドル。豪華なレザーシート、ダイニングルーム、ベッドルームがあり、贅沢な料理を楽しむことができる。
- 2019年は日本でもプライベートジェットが来る?
プライベートジェットはビリオネアやCEO、セレブ、世界のリーダーたちのお気に入りの移動手段。贅沢と富の極みとも言える。
通常の旅客機は誰でも利用できるが、プライベートジェットは全く違う世界。インターナショナル・ジェット・インテリアズ(International Jet Interiors)の社長、エリック・ロス(Eric Roth)は次のようにBusiness Insiderに語った。
「プライバシー、生産性、快適さ、豪華さと利便性が旅客機との主な違い。いつ出発するかを自分で決めることができる。航空会社ではなく。機内食は中華料理が食べたい? ノー・プロブレム。途中でルート変更して別の都市へ? OK」
プライベートジェットでの移動は自由を意味するとロス。
「プライベートジェットで飛べば、会議のために3つの都市を移動しても、普通の時間に帰宅できる。時間はお金で買うことができない。プライベートジェットは『時間を買う』ためのベストな方法」
プライベートジェットでの旅を見てみよう。
プライベートジェットは贅沢な移動手段。通常、超リッチな人、セレブ、ビジネス界の大物、世界のリーダーたちが利用する。
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プライベートジェットは1960年代から人気に。1963年のリアジェット(Learjet)の初フライトがきっかけ。
リアジェット23のプロトタイプのテストフライト。1964年2月。
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イギリスのロックバンド、レッド・ツェッペリンは、1973年の北米ツアーの移動にボーイング720Bをベースにしたプライベートジェット、別名「スターシップ(Starship)」を使った。お酒を飲んだり、音楽を演奏しながら、都市を移動した。
バーの電子オルガンを演奏するレッド・ツェッペリンのジョン・ポール・ジョーンズ(右)。
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プレイボーイの創業者、故ヒュー・ヘフナーのプライベートジェットは「ビッグ・バニー(Big Bunny)」と呼ばれた。38人乗り、リビング・ルーム、品揃え豊富なバー、ディスコがあり、パーティーもたびたび行われた。
ヘフナーとガールフレンドのバービー・ベントン。1970年。
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プライベートジェットで飛ぶことは旅客機とは全く異なる体験と、プライベートジェットのインテリアデザインを手掛けるインターナショナル・ジェット・インテリアズの社長、エリック・ロスはBusiness Insiderに語った。
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「旅客機は退屈。マス向けに、伝統的かつ極めて手頃な価格のサービスを提供している。旅客機の旅で豪華、楽しいという言葉が当てはまるのは、恐らく海外の航空会社のファーストクラスのみ」
「プライベートジェットは全く違う世界」とロス。
例えば、脚もゆったり伸ばせる。
そして明らかな利点はプライバシー。自分のプライベートジェットであれ、チャーター機であれ、大勢の乗客に囲まれることはない。旅客機とは違う。
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他の乗客に邪魔されることはないため、仕事もはかどる。
「プライバシー、生産性、快適さ、豪華さと利便性が旅客機との主な違い」とロスは語った。
特注のダブルモニター。ガルフストリームG550。
International Jet Interiors
旅客機に比べて、より豪華、より快適な設計になっている。
ガルフストリームG450の内装。2014年シンガポール・エアショー。
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現在のプライベートジェットのデザインはモダンでコンテンポラリー。すっきりしたライン、クールなカラートーンになっているとロスはBusiness Insiderに語った。
International Jet Interiors
全体的なスタイルはミニマルを追求している。だが「我々が取り入れているディテールこそが重要」。
ダッソー ファルコン900の内装
International Jet Interiors
食事も一般的な機内食とは違う。
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シャンパンは当たり前。
「『インターネット接続』は当然のこと。世界中のどこにいようとも。接続スピードが遅いことも許されない。だから顧客には最新テクノロジーの衛星通信と回線容量を勧めている」
International Jet Interiors/Facebook
「スマートフォンとパーソナルデバイス用の急速充電のUSBポートは必須。機内での音楽や動画コンテンツのストリーミングは今や普通のことになっている」
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ソファを備えたものもある。のびのびできる。他の乗客の間で縮こまる必要はない。
International Jet Interiors/Facebook
個室のベッドルームがあるプライベートジェットも。
仮眠し、リフレッシュして目覚めるとそこは目的地。
ガルフストリームG550のベッドルーム。
International Jet Interiors
だがシャンパンが最適だろう。
同じくプライベートジェットのインテリアを手掛けるエアジェット・デザインズ(AirJet Designs)のクリエイティブ・ディレクター、ジャン・ピエール・アルファーノ(Jean-Pierre Alfano)は、同社のデザインは人間工学と快適さに注力していると語った。
エアジェット・デザインズによるプライベートジェットのダイニング兼ミーティングルームの完成予想図。
Airjet Designs
「良質な素材、手触り、カラー、そして適切な照明を選ぶことが当社のすべてのデザインプロジェクトの重要な要素」とアルファーノ。
G550の内装の完成予想図。
Airjet Designs
「プライベートジェットの乗客の多くは当然、完璧なクオリティーとサービスを期待している。なぜなら、そのためにお金を払っているのだから」
G550の内装の完成予想図。
Airjet Designs
オーナーの好みがよりモダンでコンテンポラリーなスタイルにシフトしているのは、オーナーの経歴やカルチャー、年齢を反映しているためとアルファーノは語った。
ダッソー ファルコン900の内装。
International Jet Interiors
「内装のトレンドはしばしば、現代建築やヨット、ハイエンドな高級車のトレンドにインスピレーションを受け、密接に関連している」
ガルフストリームの内装の完成予想図。
International Jet Interiors
2016年、Business Insiderのベンジャミン・チャンはガルフストリームG550に搭乗。同機の価格は6150万ドル(約68億円)、2012年にさらに大型のG650(価格は6680万ドル)が発表されるまで、ガルフストリームのフラッグシップ機だった。
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離陸の際、「ガルフストリームはドラッグレースのホッドロッドのように滑走路を駆け抜けた。車でも飛行機でも体験したことがないような加速だった」とチャンは記した。
Benjamin Zhang/Business Insider
レザーシートは快適とチャンは記した。「柔らかいが全身をサポートしてくれる。沈み込むような感じはない」。
Benjamin Zhang/Business Insider
ウインドウ・シェイド、温度、プライベート・モニターの番組などは、iPhoneのアプリでコントロールできた。
Benjamin Zhang/Business Insider
「このフライトの前は、プライベートジェットは楽しくて便利と思っていたが、これほどまでに素晴らしいとは思わなかった。大型のプライベートジェットは元来、何でも望むままにできる。空飛ぶオフィス、ホテル、ナイト・クラブにもできる」
Benjamin Zhang/Business Insider
ほとんどのプライベートジェットには、チャンが記したような豪華なレザーシートが装備されている。
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旅客機とは違い、荷物を広げることができる。トレーの上や座席下の狭いスペースに押し込める必要はない。
テニス選手のキャロライン・ウォズニアッキ(左)とダニエラ・ハンチュコバ(右)。2014年。
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世界のリーダーやビリオネアでなくても、チャーターして乗ることならできる。だだし、かなりお金がかかる。
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16人乗りのボンバルディア チャレンジャー850での5時間のフライトは、1時間あたり最低でも1万1500ドル(約130万円)、トータルで最低5万7500ドル(約640万円)。
テニスコーチのファブリス・サントロ(左)が、アナ・イバノビッチ(右上)とキルステン・フリプケンス(右下)の写真を撮る。シンガポールからドバイへのフライト中。2014年。
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一度プライベート・ジェットに乗ると、もう旅客機には戻れなくなるかもしれない。
「プライベートジェットで飛べば、会議のために3つの都市を移動しても、普通の時間に帰宅できる。時間はお金で買うことができない。プライベートジェットは『時間を買う』ためのベストな方法」とロス氏は語った。
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※敬称略
(翻訳:Ito Yasuko、編集:増田隆幸)