Jonathan Bachman/AP
- フロリダ州やジョージア州で中間選挙の集計もしくは再集計が続く中、アメリカのトランプ大統領は不正投票があったとする根拠のない陰謀論を繰り返し主張している。
- トランプ大統領は、フロリダ州では当局が上院および州知事選で民主党を勝たせるために、票をでっち上げたり「出現させている」と非難している。
- フロリダ州の選挙で、いかなる形の不正も行われた証拠はない。フロリダの州務長官と警察は、捜査すべき不正疑惑はないと強調している。
フロリダ州やジョージア州で中間選挙の集計もしくは再集計が続く中、トランプ大統領は民主党による不正投票があったとする根拠のない陰謀論を繰り返し主張している。
「共和党が勝たないのは、違法な投票があったからだろう」と、トランプ大統領は14日(現地時間)、保守系のオンライン・ニュースメディア「デイリー・コーラー(Daily Caller)」に語った。「投票する権利のない人間が列に並び、繰り返し投票した。時々車に戻って違う帽子をかぶったり、違うシャツに着替えて、投票所に入って来て再び投票したのだ」
だが、トランプ大統領の主張に反して、アメリカで大々的な不正投票があったという証拠はなく、フロリダ州で現在行われている中間選挙の再集計でも、不正の証拠は見つかっていない。フロリダの州務長官 —— 共和党のリック・スコット(Rick Scott)州知事が指名した —— と警察は、捜査すべき不正疑惑はないと強調している。
スコット州知事は、再集計の間、警察による立ち合いと票や投票装置の監視を求めていたが、12日、判事は集計作業におけるいかなる不正や違反の証拠も見当たらないとして、これを拒否した。
「不正や違反の証拠があるなら、警察に通報すべきだ」と、ジャック・チューター(Jack Tuter)判事は述べた。
チューター判事はまた、民主党、共和党の両者にフロリダ州の州知事選と上院選のし烈な戦いをめぐる「こうしたレトリックを減らす」よう求めた。
6日の投票日以降、トランプ大統領はフロリダ州での集計について、当局が票をでっち上げたり「出現させている」、もしくは他の形で不正を働いていると、根拠のない疑惑を繰り返し主張してきた。
「公正な票集計はもはや不可能だ」
トランプ大統領は12日にこうツイートし、共和党の州知事候補ロン・デサンティス(Ron DeSantis)氏が間違いなく選挙に勝ったと主張した。
現職のスコット州知事もこれに続き、当局は腐敗し、蔓延した不正投票を見逃したと批判した。
「望む結果が出るまで、不可解にも票を出現させ続けることが彼らの目標なのだ」
(翻訳、編集:山口佳美)