アリババだけでも3兆円以上を売り上げたが、他のECサイトを合わせると取引額は5兆円に達した。
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2018年の中国独身の日(11月11日)のセールで、アリババグループのECサイトの取引額は過去最高の2135億元(約3兆4000億円)に達した。その後、EC業界中国2位の京東商城(JD.com)など、他のEC企業やメーカーも続々と自社の“成績”を発表。中国商務部は15日、今年の独身の日セール期間(11月1~11日)のネットショッピング取引額が前年比27%増の3000億元(約5兆円)を超えたと公表した。
セールから数日経ち、さまざまなランキングもまとまりつつある。その一部を見てみよう。
(注:特に記載がない場合は、アリババのECサイト上のランキングを掲載している)
都市別消費額ランキング
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トップ3の順位は昨年と変わらず。小幅な順位の変動はあったものの、大きな動きはない。上海、北京、広州、深センの4大一級都市に杭州が割って入っているのは、アリババの本拠地だからだろう。
荷物発送地ランキング
広州市の街並み。
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国家郵政局によると、11月11日に発生した宅配物は前年同期比25.68%増の約4億1600万件で、伸び率は消費額とほぼ一致した。製造業が集約する広州や、日用品の分野で“世界の工場”と言われる義鳥が上位に。大都市と工場集積地に二分された。
越境EC商品販売の国別ランキング
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中国商務省によると、越境ECの輸入商品取引額は約300億元(約5000億円)で、全体の10%を占めた。国別トップは日本。旅行者が増え、知名度の高いブランドが多いことと、品質への高評価が反映されている。
輸入商品ブランドランキング
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輸入商品の人気ブランドを見ると、中国人消費者の求めているものがはっきり分かる。トップ10はいずれも肌に直接触れたり、体内に摂取する商品で、消費者の安全への要求が厳しい。日本ブランドはおむつが大人気で、おむつを生産するメーカー2社がトップ3に入った。
スマホ販売額ランキング
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中国情報網がアリババのBtoCサイト「天猫(Tmall)」のほか、京東商城、蘇寧易購、国美電器など主要8ECサイトの数値からランキングを作成。新iPhoneを発売したアップルが金額ではシェアの半分を占めたが、台数でみると、多くのECサイトでファーウェイ関連ブランドのHONORが首位を獲得した。
アパレルブランド販売ランキング
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天猫のアパレルブランドランキングでは、11月11日0時0分35秒に1億元の取引額を達成したユニクロが、終始トップを走った。ユニクロの取引額1億元達成時間は、2016年が2分53秒、2017年に1分を切り、どんどん短くなっている。
浪費した消費者の星座ランキング
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アリババのビッグデータは、無駄遣いをした消費者の星座まで特定した。「浪費」「無駄遣い」の定義は明らかではないものの、獅子座がワーストで、最も上手に買い物できたのはみずがめ座とのことだった。
(文・浦上早苗)