最も大切な人生の教訓は苦い経験、つまり失敗から学ぶことが多い。
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- 最も大切な人生の教訓は苦い経験、つまり失敗から学ぶことが多い。
- 20代の頃に大人になるとはどういうことかを理解したつもりになったかもしれない。しかし、人生にはまだまだ多くの厳しい真実が待ち受けている。
20代の頃は、すべてを分かったつもりになりがち。
実家を離れ、1人暮らしを始めた人もいるだろう。初めて味わう自立は、自分の知恵や世の中に対して、不自然なほどの自信を持たせる不思議な力がある。
しかし、20歳の筆者は実際のところ何も分かっていなかった。そしておそらく、そのこと自体も30歳になるまで気づかなかったし、認めることはできなかった。
そしてきっと、40歳、50歳と歳を重ねるたびに、同じように思うのだろう。
筆者も、20代に突入すると、大人になるとはどういうことかを理解したつもりになっていた。しかし、重要な教訓を学んだのは数年経ってからだった。
以下は、筆者が30歳になる頃に学んだ、20歳の時の自分には理解できないであろう7つの人生の教訓だ。
その1. 欲しいものを手に入れるためには、長期間、一生懸命働かなくてはならない。
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筆者は一生懸命働くことの重要性を間違いなく早くから理解していた。しかし、何の苦労もなく得られるものは一切ないことを理解し始めたのは、金銭的かつ物理的に親から独立した後だ。
人生やキャリアで何かを手に入れたければ、そこへ行き、働かなくてはならない。シンプルなことだ。大学を卒業し、次の瞬間には幹部クラスのポジションに就く。そんな人はいない。
小さなことから始め、ステップアップしていこう。コネを持っていたり、極めてラッキーなことが起きない限り、それ以外の道はない。
その2. 努力したからといって、必ずしも成功するわけではない。
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人生のすべての場面において一生懸命努力することは不可欠なことだが、どれだけ頑張ったとしても、常にうまく行くとは限らないということを想像、あるいは受け入れることは難しい。
あなたが賢くない、強くない、もしくは価値がないということを意味するわけではない。ただ、他の人にも当てはまることであり、あなただけが常に勝てるわけではないということだ。
これは衝撃的な教訓だ。1回どころか3回失敗しても、なかなか理解できなかった。しかし、かけがえのない謙虚さを身につけさせてくれた。
その3. お金で幸せは買えないが、人生をかなり楽にしてくれる。
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我々は皆、お金は自動的に幸せに直結しないことを知っている。だが、若い頃はお金が人生においてどれだけ重要なのかを理解していない。お金がなければ、人生は苦痛に満ちたものになり得る。請求書の支払いはできず、住むところや食べるものに苦労することになる。
もし何とかすることができたとして、必要なものを最低限賄える程度しかお金を持っていなければ、新しい服を買ったり、友人とディナーに行くこともできない。
お金がないと、自信もなくなる。これは実は怖ろしいことだ。だがこの教訓は間違いなく、以前よりも野心的になるきっかけになった。
その4. 確かに睡眠は死んでから取ればいいとも言うが、今、しっかり睡眠を取るべき。
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20歳の頃は、徹夜してドラマを一気見したり、朝までバーで飲むことに何の抵抗もない。結局のところ、若い時は一度しかなく、思い切り楽しむべき。そうでしょう? 確かに、そうとも言える。
歳を取ると、睡眠は本当に重要で、睡眠を取らないと脳や身体が機能しなくなることが分かる。
もしかしたら、筆者は今、つまらない人間になっただけかもしれない。だが今は決して美容のために睡眠を犠牲にしないし、睡眠不足だと、自分がいかに不機嫌で集中力が欠けているか分かっている。
その5. 健康でなければ何もできない。体のケアをしよう。
Hollis Johnson
脂っこいテイクアウトを毎晩食べ、バーではたくさんお酒を飲む。20歳の頃はそれが当たり前で、歳を取ってから健康に気をつければ良いと思い込んでいる。
問題は(たとえ、まだ30代だとしても)歳を取るにつれて、覆すことが難しい(時には不可能な)ダメージをすでにたくさん自分の体に与えてしまったことに気づくことだ。
筆者の場合、ひどい食生活と運動不足で40歳をかなりの体重オーバーで迎えてしまった。今、この状況から脱却するのにとても苦労している。突然、家系の病気を以前よりも真剣に捉えるようになった。
だが不健康は取り戻せない。
その6. 友人を作ることは難しくなる。簡単ではない。
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これは本当。学生時代は隣に座っている人に話しかければ、友だちは簡単にできた。しかし、30代、40代、そしてそれ以上になるとそう簡単ではなくなる。
確かに、社交クラブもあれば、友人になり得る同僚もいる。しかし、日常的に新しいコネクションを作ることには、いまだに苦戦している。この事実には、時々、本当に意気消沈させられる。
その7. 10年後の人生は想像とはかけ離れている。だから、あまりストレスを感じなくても良い。
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筆者は20歳の時、10〜15年後の設計図を色々と思い描いていた。そして今、私が言えることは、現在の人生は設計図とまったく違っているということ。
35歳までに結婚して義理の子どもを持ち、外国に住むことになると考えてもいなかったし、執筆と編集を本業にすることができるとは思ってもいなかった。
ここでの教訓? 将来を思い悩むことに大した意味はないということ。
ただ一生懸命働き、人にやさしくし、最善を祈ればいい。
[原文:7 hard truths about adulthood that my 20-year-old self would never have understood]
(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)