2010年当時のアップルのウェブサイト。
Apple
- 11月26日(現地時間)、マイクロソフトの時価総額は一時、アップルを上回り、最も時価総額が高いアメリカ企業となった。
- かつて、マイクロソフトの時価総額がアップルを上回っていたのは、2010年まで遡る。
- その時から、テック業界は大きく変わった。
マイクロソフトの時価総額は11月26日(現地時間)、取引時間内に一時的にアップルを上回り、時価総額が最も高いアメリカ企業となった。しかし、取引終了時点にはアップルの時価総額が再びマイクロソフトを上回った。
短時間だが極めて象徴的な出来事のわずか2カ月弱前には、アップルの時価総額は1兆1200億ドル(約127兆円)を超えていた。その数字は、26日のマイクロソフト時価総額8870億ドルを大幅に上回っている。
アップルはアメリカにおいて初めて時価総額が1兆ドルを超えた。しかしそれ以来、アップルの株価は下落している。iPhoneの需要が弱まっているとの憶測のためだ。
同社が11月1日、今後はiPhoneの販売台数を開示しないと発表したこともその憶測を裏付けているようだ。
かつて、マイクロソフトの時価総額がアップルを上回っていたのは、2010年まで遡る。急速に変動するテック業界においては、はるか昔のこと。
そしてその後、アップルの時価総額がマイクロソフトを上回った時、アップルの時価総額はわずか2220億ドル程度、一方のマイクロソフトは2190億ドルだった。
2010年当時の製品を振り返ると、今とはまったく異なる時代だったことが分かる。見てみよう。
マイクロソフトは、まだ「Zune」を販売していた。販売中止は2011年。
Microsoft
ZuneはアップルのiPodと戦うために作られたポータブル音楽プレイヤー。内蔵ストレージは32GB。
AP
発売は2006年、だがiPodほど成功しなかった。
Reuters
マイクロソフトはまだ「Xbox 360」を作っていた。
YouTube
新しいコンピューターにはウィンドウズ7がプリインストールされていた。OSの再インストールはCD。
Reuters
ウィンドウズフォンを覚えている?
Getty
アップルを率いていたのは故スティーブ・ジョブズ。ティム・クックへのバトンタッチを始めていた。
Reuters/Kimberly White
iPhoneの最新モデルはiPhone 3GS。iPhone 4が数週間後に発表された。
Getty
iPadはまだ数カ月前に登場したばかり。
Apple
またアップルはiPod Classicなど大量のiPodを販売していた。
Flickr/Freimut
白いMacBookが買えた。
Wikimedia/Ifly6
大きく変わったのはハードウエアだけではない。2010年当時のフェイスブック。
Business Insider
フェイスブックがIPOするのは2年後。26日時点の時価総額は3900億ドル。
大統領はバラク・オバマ。1期目の前半を終えようとしているところだった。
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2010年、Business Insiderはテック業界で最も成功したものとして、グルーポン、フォースクエア、アマゾンのキンドル、ネットフリックスのストリーミング、フリップボードをあげた。
Getty
キンドルはまだ物理キーボードを備えていた。
もちろん、マイクロソフトとアップルの時価総額の順位が入れ替わっても、何も変わらない。しかし、8年の変化を振り返るのには良い機会。
Business Insider
2010年当時のBusiness Insider。
※敬称略
(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)