驚異の100億円還元「PayPay祭」スタート ── 狙いは家電量販店とアップル製品

ビックカメラ PayPay POP

12月4日、スマートフォン決済サービスPayPayの大規模還元キャンペーンがスタートした。

撮影:小林優多郎

ヤフーとソフトバンクの共同決済サービス「PayPay(ペイペイ)」の100億円あげちゃうキャンペーンが12月4日午前9時、ついにスタートした。

詳細な条件は発表時の記事をチェックしていただくとして、同キャンペーンはPayPayが利用できるリアル店舗で期間中に決済すると、20%ものPayPay残高の還元が受けられるという破格の施策となっている。実際に、スタート直後から「PayPay」というキーワードがTwitterのトレンド入りするほどの盛り上がりを見せている。

筆者も早々にこのキャンペーンに参加した口だが、多くのユーザーはどのようなものを、どんなところで買ったのか。Twitterの投稿をチェックしてみた。

やはり狙いは家電量販店、特にアップル製品

Twitterのタイムラインを賑わせているのが、ビックカメラ、ソフマップ、コジマ、ジョーシン、ヤマダといった家電量販店での購入しているパターンだ。

とくにビックカメラの場合は、PayPayの残高バックに加えて8%(通常10%ポイント付与の商品の場合)のビックポイントが付与されると公式で発表。PCやゲーム機など、年末シーズンに合わせて買い物をしようと考えていた層に直撃の施策といえる。

さらにその中でも、iPadやMacbookシリーズといったアップル製品の人気は高い。なぜなら、アップル製品は日頃から量販店などのポイント還元率が他製品に比べて低めだが、PayPayのキャンペーンでは、アップル製品であろうとも20%分還元してくれるからだ。

特に新製品の場合は、クレジットカード系のポイントアップサイトの対象外になる場合がほとんどなので、先月発売されたばかりの「iPad Pro」や「MacBook Air」を購入する人をここぞと買う人が多く見られた。

ちなみに、筆者自身もそのパターンで新型「Mac mini」を購入した。しかも、通常の在庫品ではなくメモリーやストレージを変更したCTOでの注文もビックカメラで行い、PayPay経由で購入できた。筆者はソフトバンクユーザーでもワイモバイルユーザーでもなかったため、最大10万円の全額還元とはならかったが、約5万円の還元を受けられたのは非常に大きい。

PayPay レシート

購入時にもらったレシート。しっかりCTOで注文できており、さらにギフトカードとPayPayの両立もできている。

PayPay アプリ

PayPayアプリ側には決済完了後、すぐに還元率が分かる仕様。筆者はソフトバンク・ヤフー系サービスを使っていないこともあって、最大10万円の全額還元キャンペーンには当たらなかったようだ。

高額商品以外に、コンビニなどでの還元に喜ぶ声も

家電量販店での例は、どちらかと言えばすでにさまざまな決済の手段を持っていたり、ポイント還元などに敏感な層が多く活用しているといった雰囲気だ。

一方、12月4日から対応スタートしたPayPay加盟店の中には、大手コンビニエンスストアのファミリマートがある。ここでも初日から積極的に活用するような人はアーリーアダプター層だろうが、とくに大きな買い物をするつもりがない人も活用できるのは、同サービスを使うハードルを下げていると言えるだろう。

多重決済など混乱も起きている

PayPayアプリ 警告

筆者のスマートフォンのPayPayアプリには13時55分頃、サービスにつながりにくい状況が告知されていた。

しかし、多くのユーザーが利用することで少なからず現場では混乱が起きている。PayPayの障害情報によると、12月4日の12時45分頃から13時56分頃まで、PayPayサービスにつながりにくい状況が発生していたという。

実際、Twitterなどでは「決済ができなかった」「多重決済になってしまった」などといった報告も上がっている。

PayPay ホームページ

PayPayホームページには、12月4日15時20頃に、消費者向けだけではなく加盟店向けアプリの不具合も告知されていた。

出典:PayPay

筆者が12月4日15時20分頃にPayPayホームページを確認したところ、PayPayだけではなく加盟店向けの管理画面「PayPay for Business」の利用ができない状態であるとのお知らせが掲出されていた。

同キャンペーンは2019年3月31日までの期限が設定されているものの、100億円の原資が尽きた時点で終了となる。そのため、確実に20%の還元を受けるためには、なるべく早めに決済を完了しておく必要がある。今回の「お祭り」ムードは、そういったユーザーの焦りや期待度が表面化した結果と言えるだろう。

(文・写真、小林優多郎)

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