Huawei
- カナダ当局はファーウェイCFO、Wanzhou Meng氏を逮捕。
- アメリカ当局は同社をイランに対する経済制裁への違反で調査していた。アメリカは同氏の引き渡しを求めている。
- 逮捕はアメリカと中国の貿易戦争の真っ只中に起きた。
ファーウェイCFO、Wanzhou Meng氏がアメリカ当局の要請によりカナダで逮捕された。アメリカは同氏の引き渡しを求めている。
カナダ司法省は1日(現地時間)、バンクーバーで同氏を逮捕。アメリカ当局はカナダに引き渡しを求めていると同省広報担当者のイアン・マクラウド(Ian McLeod)氏はBusiness Insiderに対し、メールで答えた。マクラウド氏によると、7日に保釈のヒアリングが行われる予定。
「公表が禁じられているため、今、これ以上の詳細は何も提供できない」とマクラウド氏は付け加えた。
Meng氏は飛行機でカナダ国内を移動している最中に、身柄を「暫定的に拘束」されたとファーウェイの広報担当者チェイス・スキナー(Chase Skinner)氏は声明に記した。Meng氏の逮捕はアメリカの要請によるものとスキナー氏は述べた。
The Global And MailとSouth China Morning Postは、Meng氏の逮捕はアメリカのイランに対する制裁措置に違反した疑いによるものと伝えた。
だがスキナー氏は、同社はMeng氏の逮捕理由を把握していないと述べた。
「ファーウェイはこの件に関して、極めてわずかな情報しか提供されていない。Mengによる、いかなる不正行為も認識していない。我々はカナダとアメリカの司法システムが最終的には公平な結論を導くと信じている」
スキナー氏はさらに「ファーウェイは国連、アメリカ、EUの貿易制限、制裁措置、規制を含む、あらゆる法律、規制を遵守している」と述べた。
サス上院議員は逮捕を称賛
アメリカ司法省の広報担当者、マーク・ライモンディ(Marc Raimondi)氏は、Meng氏の逮捕および逮捕に関係することに対するコメントを拒否した。
だがネブラスカ州選出の上院議員ベン・サス(Ben Sasse)氏は逮捕を称賛し、中国はアメリカの「安全保障上の利益」を損なっていると非難した。
「時に中国企業の進出は、明らかに国家の支援を受けたもの」とサス氏は声明で述べた。
ファーウェイは中国で最も有名テック企業。巨大通信企業であり、世界第2位のスマートフォン・メーカー。
同社の端末はスパイ行為の可能性があるとしてアメリカ当局による調査を受けていた。CFOの逮捕は貿易戦争の真っ只中にあるアメリカと中国の緊張関係をさらに高める可能性がある。
アメリカは、国内で製造した製品を禁止措置に反してイランなどに輸出した疑いで少なくとも2016年からファーウェイを調査していた。関係者が4月、ロイターに語った。
同社が公表しているMeng氏の経歴によると、同氏はファーウェイの創業者、任正非(Ren Zhengfei)氏の娘。
1993年に同社に入社し、現在、副会長を務めている。
※情報を追加、修正して更新しました。6日11:30
[原文:Canada reportedly arrests Huawei's CFO, plans to extradite her to the US]
(翻訳、編集:増田隆幸)