地球温暖化で自然災害の深刻さは増すばかり ── 2018年、記録やぶりとなった自然災害を振り返る

炎が燃え広がることを防ぐ消防士

炎が燃え広がることを防ぐ消防士。カリフォルニア州パラダイス。2018年11月9日。

Justin Sullivan/Getty Images

  • 2018年は、山火事ハリケーン地震などさまざまな自然災害によって数千人が亡くなった。
  • こうした自然災害は地球温暖化の進展とともに深刻さを増すと科学者らは述べた。
  • 2018年、死者数や風速や降水量などで記録破りとなった自然災害を見ていこう。

2018年、自然災害が世界中の地域を破壊した。数千人が命を落とし、被害額は数十億ドル相当にのぼった。

9月には、マグニチュード7.5の地震が発生し、高さ最大20フィート(約6メートル)の津波がインドネシアを襲い、少なくトオ1900人が死亡した

翌月の10月にはアメリカ本土に上陸したハリケーンの中で、過去50年で最も勢力の強いハリケーン「マイケル」がノースカロライナ州、サウスカロライナ州を襲い、十数人の命を奪った。

その直後にはアメリカ史上最悪とも言える火事がカリフォルニア州で発生した。車は溶け、遺体は骨になるまで焼かれ、町全体が焼き尽くされた

こうした記録的な自然災害の多くは、陸地や海での気温上昇によって引き起こされた。地球温暖化によって、自然災害の深刻さは大きくなる一方と科学者らは語った。

2018年に発生した自然災害を振り返ろう。

10月、フロリダ州パンハンドルを直撃したハリケーン「マイケル」は、同地域に上陸したハリケーンの中で最も勢力が強いハリケーンとなった。死者は60人にのぼった。

ハリケーン「マイケル」が去った後、瓦礫が残った。フロリダ州、メキシコビーチ。2018年10月11日。

ハリケーン「マイケル」が去った後、瓦礫が残った。フロリダ州、メキシコビーチ。2018年10月11日。

Gerald Herbert/AP


海沿いの小さな町メキシコ・ビーチは、最も被害を受けた地域の1つ。ハリケーンの中、人口約1000人のうち、およそ285人が避難せずに家に残った。

ハリケーン「マイケル」に破壊された家の残骸の中に立つ女性。

ハリケーン「マイケル」に破壊された家の残骸の中に立つ女性。

Joe Raedle/Getty Images


山火事「キャンプ・ファイア(Camp Fire)」は11月8日に燃え広がり、カリフォルニア史上、最悪の山火事となった。死者は少なくとも88人。

山火事「キャンプファイヤー」と戦う消防士

山火事「キャンプファイヤー」と戦う消防士。カリフォルニア州パラダイス。2018年11月8日。

Noah Berger/AP


多くの住民には、電話による避難指示が届かなかった。住民の1人は、パラダイス市から避難する途中、渋滞に巻き込まれ歩いて避難しなければならなかったとBusiness Insiderに語った。

山火事「キャンプ・ファイア」の後に残された車の残骸

山火事「キャンプ・ファイア」の後に残された車の残骸。カリフォルニア州パラダイス。2018年11月9日。

Justin Sullivan/Getty Images


同時に発生したもう1つの山火事「ウールジー・ファイア」は記録やぶりなものではなかったが、今年、最も衝撃を与えた山火事の1つとなった。2人の死者を出したうえ、高級住宅街マリブに迫り、海岸沿いの多くの邸宅を焼失させた。

カリフォルニア州マリブ、マリブ湖付近の住宅を燃やす山火事「ウールジー・ファイア」。2018年11月9日。

カリフォルニア州マリブ、マリブ湖付近の住宅を燃やす山火事「ウールジー・ファイア」。2018年11月9日。

AP Photo/Ringo H.W. Chiu


カナダ・ブリティッシュコロンビア州でも記録的な山火事が発生した。8月、約5020平方マイル(約1万3000平方キロメートル)が焼失、2017年の被害を上回った。

カナダ・ブリティッシュコロンビア州の山火事

カナダ・ブリティッシュコロンビア州、キャッシュクリークの町の北東部で燃える山火事。2018年7月18日。

Ben Nelms/Reuters


熱波が続き、複数の国で最高気温を記録した。

パリで日傘を差す観光客

日傘を差しながら、パリ・ノートルダム大聖堂を訪れるスペイン人観光客。2018年8月6日。

Michel Euler/AP

アルメニアでは7月、最高気温を記録した日本でも7月に41.1℃を記録、最高気温を更新した。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校では7月6日、観測地点史上最高となる華氏111度(摂氏約43.8度)を観測した

またワシントン・ポストも、北アイルランドのベルファスト、カナダのモントリオール、南のロシアの一部でも最高気温を更新したと伝えた。

世界最高の最低気温は華氏109度(摂氏約42.8度)、6月28日、オマーン・クリヤットで記録した。

サイクロン「メクヌ」によって分断された道路を見守る人々

サイクロン「メクヌ」によって分断された道路を見守る人々。オマーン・サラーラ。2018年5月26日。

Kamran Jebreili/AP


観測史上最低の降水量により、多くの地域で深刻な干ばつが発生した。

干上がったライン川の川底

干上がったライン川の川底。草が生え始めた。ドイツ・レーンドルフ。2018年8月17日。

Wolfgang Rattay/Reuters

例えば、ドイツの国際放送ドイチェ・ヴェレによると、2018年の夏と秋はドイツ史上、最も雨が少なかった。

干ばつによって湖や川の水位が下がり、農家は大打撃を受けた。

ハンガリーでもドナウ川の水位は観測史上最低を記録した。干ばつによって、河川輸送が妨げられているとロイターは報じた

一方で、ボルチモアなどの都市の年間降水量は史上最高となった。

水没した道路を調べる市の作業員

水没した道路を調べる市の作業員。インド、ムンバイ。2018年7月3日。

Rajanish Kakade/AP


インドネシアの地震では1900人以上が命を失い、数千人が行方不明となった。地震と地震による津波の規模は同国史上最大というわけではなかった。しかし、被害が大きかったこと、そして警報システムが機能しなかったためニュースに大きく取り上げられた。

捜索にあたる救助隊

捜索にあたる救助隊。インドネシア・スラウェシ州パル。

Antara Foto/Muhammad Adimaja/ via REUTERS


夏にはインド南部ケララ州を襲った洪水で少なくとも350人が死亡した。

水没するバス

Raj K Raj/Hindustan Times via Getty Images



[原文:Natural disasters set records around the world in 2018. These were some of the worst.

(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)

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