スマホが突然圏外に。通話や決済、地図はその時どうする? 誰でもできる「オフラインサバイバル」術

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突然スマホがインターネットにつながらなくなったら……そんな時のために備えるべきことがある。(写真はイメージです)

撮影:小林優多郎

突如、スマートフォンがインターネットにつながらなくなったら。普段、何気なく使っているとそんなことはあまり考えないが、12月6日13時39分頃から18時4分まで、突然の「強制オフライン化現象」がソフトバンク回線のユーザーを襲った

ソフトバンクの障害情報によると、約4時間25分の間、全国で携帯電話サービス(緊急通報含む)が利用できないまたは利用しづらい状況だったという。

ジャーナリスト・石川温氏の緊急レポートのように、このような事態はソフトバンクでなくても起こりうる。

NTTドコモ、au、そしてソフトバンクはそれらの不測の事態に備えてさまざまな施策を行っているわけだが、「完璧に安全」なシステムなどこの世には存在しない。しかし、ユーザー側があらかじめ備えておくことで、問題を回避したり、最小限にとどめられることもある。今すぐできる「オフラインサバイバル」の方法を伝授しよう。

公衆Wi-Fiの場所を把握しておこう

Japan Connected-free Wi-Fi

NTTBPがiOS/Android向けに提供する無料アプリ「Japan Connected-free Wi-Fi」。初回ユーザー登録だけで、加盟している公衆Wi-Fiへの簡易接続が可能。事前に地図をダウンロードしておけば、オフラインでも近くの公衆Wi-Fiを探せる。

スマホが突然圏外になってしまった場合、インターネットに接続するのが何より手っ取り早い解決方法だ。Wi-Fiに接続できれば、キャリアの障害情報サイトやSNSの反応で現在の状況を知ることができ、場合によってはLINEやFacebook Messenger、各種ビジネスチャットなどで知人や職場と連絡がとれる。

そこで検討するべきは、屋外の拠点に設置してある公衆Wi-Fiの利用だ。

セブンスポット

セブン&アイ・ホールディングスが提供する「セブンスポット」は、セブン-イレブン以外にもデニーズなどで利用できるが、事前の会員登録やアプリダウンロードが必要だ。

出典:セブン&アイ・ホールディングス

一番お手軽なのはコンビニエンスストアのWi-Fi。例えば、国内トップ3のセブンイレブン、ファミリマート、ローソンは、契約しているキャリア・格安SIMを問わず接続できる。ただし、ローソン以外の2社は初回会員登録が必要なため、いざという時にあわてないためにも事前登録は済ませておきたい。

ただし、公衆Wi-Fiが役に立たない例もある。そのひとつが、公衆Wi-Fiのバックボーンに障害発生中の回線が利用されている場合だ。ある公衆Wi-Fiがどの回線につながっているのか、ユーザー側で判別するのは非常に困難なため、対処策は「なるべく複数箇所、複数種類の公衆Wi-Fiの接続先を知っておく」しかないだろう。

電話番号での通話も「LINE」でできる

スマートフォン 通話

データが復旧しても、音声通話がつながらない、つながりにくくては連絡も取りづらい。

撮影:今村拓馬

今回のソフトバンクの大規模障害で目立った光景のひとつに、「スマートフォンの電話帳を見ながら、公衆電話で連絡」があった。

しかし、前述の公衆Wi-Fiさえつかんでしまえば、通常の音声通話回線が途絶えても、別のアプリを使って音声通話ができる。インターネット経由で音声通話のやり取りをする、いわゆる「IP電話」を使う方法だ。

IP電話アプリの代表格は、NTTコミュニケーションズの「050 plus」(基本使用料月額324円)、楽天傘下のフュージョンコミュニケーションズの「SMARTalk」(基本使用料無料)があるが、個人的にオススメなのは、おそらく多くのユーザーがすでにインストールしている「LINE」だ。

LINE Out

LINE Outを使うには、LINEアプリのウォレットタブから「その他サービス」をタップし、「LINE Out Free」を選べばいい。

LINEの通話というとLINEユーザー同士の無料通話をイメージするだろうが、LINEには標準で「LINE Out」というIP電話機能がついている。LINE Outは広告を見て1~3分通話のできる無料プラン(LINE Out Free)と、プリペイド式プラン、30日間有効の60分もしくは120分話し放題のプランの3種類が存在する。

IP電話は音声通話と比較すると音質にやや難がある場合もあるが、障害発生中に急ぎの連絡をしたいぐらいであれば、十分許容できる範囲と言えるので、ぜひ使い方を頭に入れておきたい。

決済はオフラインでも使えるものもある

オフラインのQRコード決済

QRコード決済の「PayPay」(左)「LINE Pay」(中央)「d払い」(右)はオフライン環境だと上のような画面が表示され、利用できない。

ソフトバンクの大規模障害の際に印象的だった光景として、スマホ決済が使えなくなったことも挙げておきたい。とくに、12月6日は同社とヤフーのユーザーが優遇を受けられるPayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」の開始3日後だったので、余計にその影響の大きさが浮き彫りとなった。

実は、一口にスマホ決済と言っても、オフラインで使えるものと使えないものがある。

まず、使えないのはPayPayやLINE Pay、d払いのようなQRコードやバーコードを表示する「コード決済系」だ。これらのコードはセキュリティのため一定時間ごとに書き換えられるので、基本的にオフライン状態では利用できない。

非接触決済

Apple Payやおサイフケータイの非接触決済系サービスは、スマホがオフラインでも決済はできる。

撮影:小林優多郎

一方で、オフラインでも使えるのは、Suicaや楽天Edy、iD、QUICPayといった非接触決済系だ。これらは残高や決済情報を端末内に持っているため、ネット環境がなくても利用できる。iPhoneならApple Pay、Androidスマホならおサイフケータイのサービスが該当する。

ただし、それらのサービスでも、例えばSuicaや楽天Edyなどへのアプリ内チャージはインターネット環境が必要なため、オフラインでは利用不可。どうしてもチャージをしたい場合は、対応する自動券売機やセブン銀行ATMに現金を入れてチャージをするといった方法をとろう。

無料のオフライン地図なら「MAPS.ME」

MAPS.ME

オランダに拠点を置くアプリメーカーMy.comの「MAPS.ME」。地図の情報ソースはOpenStreetMap。事前ダウンロードで、オフラインでもスポット検索やルート検索が可能。

外出先でスマホが圏外になった時、困るもののひとつはやはり「地図機能」だろう。筆者も初めて行く取材先の場合、スマホの地図がないと無事たどり着ける自信がない。

残念ながらiPhoneもAndroidも標準の地図アプリはオフラインでの表示をサポートしていない。Googleマップは、事前ダウンロードしておくことでオフライン表示することもできるが、日本国内ではその機能は使えない。

そこで利用したいのは、オフライン保存に対応しているサードパーティー製アプリだ。その中でも手軽に利用するのであれば「MAPS.ME」がオススメ。

経路の精度や情報量はGoogleマップやAppleマップに比べれば劣るが、事前に都道府県ごとにダウンロードしておけば位置関係などは確認でき、また電車の経路検索も可能なため、もしもの時も安心だ。

(文・小林優多郎)

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