10月、アメリカ企業の関税額は記録的な額に ── トランプ大統領の貿易戦争の痛手は自国に?

トランプ大統領

Jonathan Ernst/Reuters

  • アメリカ企業はかつてないほどの関税を支払っている。10月には62億ドルとなった。1年前から104%増、つまり2倍以上となった。
  • この急増は鉄、アルミニウム、そして中国製品に対するトランプ大統領の追加関税が原因。
  • こうしたコストは投資の遅れやレイオフなど、アメリカ企業に混乱を引き起こしている。

トランプ大統領の貿易戦争のコストが上昇し始めた。

トランプ大統領は数十億ドルを「合衆国の財源に注ぎ込もう」としている。だがデータによると企業のコストは上昇し、記録的な数値になっている。

  • 10月、アメリカ企業は関税として62億ドルを収めた。9月の44億ドルからさらに増加した。1年前の2017年10月は31億ドルだった。
  • この数値は前年同期比で比べると104%増、一方で貿易額は13%しか増えていない(データは自由貿易推進団体Tariffs Hurt the Heartland、調査企業Trade Partnershipによる)。

10月、アメリカ企業が支払った関税額は史上最高額になった。

アメリカ企業は支払った関税額

トランプ大統領の貿易戦争でアメリカ企業が支払った関税額は増え続けている。

Samantha Lee/Business Insider

トランプ大統領のアルミニウム、そして中国製品2500億ドル相当への関税は明らかに影響を及ぼしていることをデータを見れば明らか。

  • Tariffs Hurt the Heartlandによると、10月、鉄の関税額は4億4600万ドル、アルミニウムの関税額は1億3400万ドルとなった。
  • 鉄とアルミニウムへの関税が5月に始まって以来、アメリカ企業はこれらの輸入に際して31億ドルを支払った。

10月には中国製品2000億ドル相当への10%の関税も始まった。すでに中国製品500億ドル相当への25%の関税が7月から始まっていたが、新たな関税がスタートして額が急増した。

  • 新たな関税が課せられる以前、アメリカ企業は輸入品への関税として月4億ドルを支払っていた。だが、10月には32億ドルとなった。
  • 5月に追加関税が始まって以来、アメリカ企業はトランプ大統領の貿易戦争の結果として74億ドルを追加コストとして支払ったことになる。そして、その額は依然として増え続けている。

輸入品への関税額

輸入品への関税額は急増している。

Samantha Lee/Business Insider

トランプ大統領は財務省に入るお金を増やそうとしている。貿易戦争に関する長いツイートの中で以下のように記した。

「我々は関税で数十億ドルを得ている。メイク・アメリカ・リッチ・アゲイン(アメリカを再び豊かにする)」

だがトランプ大統領の言葉にかかわらず、多くのエコノミストは、こうしたコストのほとんどはアメリカ企業が負担していると警告した。同様に投資の遅れ雇用ペースの低下、さらにはレイオフのようなコスト削減を発表する企業は増え続けている。

そして、もしコストが増え続ければ、消費者価格も上がり始めることになるとアメリカ企業は警告している。

仮に消費者価格が上がり始めたり、トランプ大統領が輸入車、もしくはさらに多くの中国製品への関税を開始すれば、そうしたコストは実際にアメリカ経済の成長を阻害することになるだろう。


[原文:US companies forked over a record amount in tariffs in October — $6.2 billion! — because of Trump's trade war

(原文、翻訳:増田隆幸)

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