リクルート、NYのブロックファイに出資 —— 欧米で増える仮想通貨を担保にお金を貸すサービス

リクルートホールディングスのコーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC)が、仮想通貨を担保に法定通貨を貸し出すブロックファイ(BlockFi Inc.:本社ニューヨーク)に出資した。2011年から国内外のスタートアップへの投資を本格化させたリクルートのCVC。フォーカスする投資領域はAI(人工知能)、ブロックチェーン、IoT&ロボティクスだ。

リクルートホールディングス・社長兼CEOの峰岸真澄氏。

リクルートホールディングス・社長兼CEOの峰岸真澄氏。

REUTERS/Yuya Shino

リクルートは2018年12月11日、投資子会社の合同会社RSPファンド6号が、設立から1年ほどのブロックファイにマイノリティ出資を行ったと発表した。出資額は明らかにしていない。

ブロックファイは、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を保有する個人や企業に、仮想通貨を担保に法定通貨を貸し出すサービスを運営している。仮想通貨を担保にすることで本人確認などの審査プロセスをシンプルにし、申し込みから貸し付けまでの時間を短縮。比較的に低い利率での貸し付けを可能にするという。

仮想通貨の保有者が増加する一方で、実社会では依然として法定通貨の必要性は高い。仮想通貨を法定通貨に換金するニーズが高まる中、換金にかかる時間は長く、換金レートの変動リスクも高い。仮想通貨を担保にした新たな貸し出し需要は今後、さらに拡大することが期待される。

ブロックファイのHP

出典:ブロックファイ(BlockFi)HPより編集部がキャプチャ

いわゆる「仮想通貨担保型ローン(Crypto-Asset Backed Loans)」を展開するスタートアップはここ数年で、アメリカやイギリス、エストニアなどで生まれてきた。

ロンドンに拠点を置くレンディング・ブロック(Lendingblock)は、仮想通貨保有者が仮想通貨を貸し出し、利息が得られるサービスを提供する。他にもスイスのクレディッシモ(Credissimo)、エストニアのコインローン(CoinLoan)、米コロラド州デンバーのソルト・レンディング(SALT Lending)などが類似したサービスを手がけている。

リクルートは、2020年までにHR(人材)ビジネスで世界ナンバーワンになる目標を掲げ、2012年に「人材募集のグーグル」とも呼ばれたIndeedを買収した。2018年5月には、求人企業レビューサイトを運営する米・グラスドア(Glassdoor)を約1270億円を費やし手中に収めるなど、活発な買収を仕掛けている。

その一方で、同社のCVCは2011年から現在までに100以上のスタートアップに投資してきた(リクルート広報)。年間10数件のペースでベンチャー投資を続けてきたが、投資の重点エリアは、主にAI、ブロックチェーン、IoT&ロボティクスの3分野。今後も積極的な活動を続けていく方針だ。また、6号ファンドの枠は現在、100億円まで拡大しているという。

(文・佐藤茂)

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