アップルの2022年までのアメリカでの採用計画
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アップルはテキサス州オースティンに新社屋を建設する。同社が12月13日(現地時間)に発表した。
新社屋にはカスタマーサービス、研究開発、オペレーションなどの部門、最大1万5000人が入るとアップルは述べた。
だがアップルが拡大する拠点はオースティンだけではない。カリフォルニア州クパチーノの本社から遠く離れた全50州で、オフィス、アップルストア、そして従業員の拡大を始めている。
これにはトランプ政権からの要請が関わっている。トランプ政権は同社にアメリカ国内での製造に力を入れるよう要請した。ここ1年の同社の動きはアメリカ国内での事業展開に重点を置いている。iPhoneの大部分は中国で製造されているのだが。
13日、アップルは拠点拡大はオースティンだけに留まらないと述べた。3つの州でも計画が進められ、さらにすでに発表済みのデータセンター計画もある。
アップルの拡大計画を見てみよう。
アップルは133エーカー(約54万平方メートル)の新社屋をテキサス州オースティンに建設中。市内にすでにある社屋からわずか1マイルの場所。
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同社によると、新社屋には最終的に1万5000人が入る。
だがアップルはまた、AIやMapsに取り組んでいるシアトルを含め、他の地域でも1000人の従業員を拡大する計画があると発表した。
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アップルはロボティクスとデータ収集の専門家によるチームを作り、Maps改善のためにドローンを飛ばしているとブルームバーグは2016年に伝えた。
カリフォルニア州サンディエゴでも拡大中、アップルの宿敵クアルコムの拠点だ。
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ブルームバーグによると、アップルはサンディエゴで積極的にエンジニアを採用している。自社独自のワイヤレスモデムを作り、クアルコムの部品を使わないようにするためだ。
アリゾナ州メサの20億ドルの「データコマンドセンター」なども忘れてはいけない。
City of Mesa
ノースカロライナ州にはアップルの新社屋はないが、メイデンにある大規模なデータセンターを広げる。
ネバダ州リノのデータセンターも拡大中。
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データセンターの広さは110万平方フィート(約10万平方キロメートル)、敷地面積は1700エーカー(約7平方キロメートル)。アップルは26億ドルを投資しているとReno Gazette Journalは伝えた。
2017年、アップルはアイオワ州デモイン郊外でのデータセンター建設を発表。
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アップルによると、このデータセンターはiMessage、Siri、App Storeなどのサービスを提供、再生可能エネルギーで稼働する予定。
建設と運用で550を超える仕事を創出するとアップルは述べた。
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オレゴン州プラインビルにも大型のデータセンターがある。
アップルはまた13日、テネシー州ナッシュビルに新社屋をオープンしたと発表した。アマゾンもオフィスを拡大している場所。
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マイアミの社屋も2倍に広げる。
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アップルはアップルストアをアメリカ中に設置している。ストアは通常、都市の中心部や高級ショッピングモールの中にある。同社はさらに店舗を増やす計画、過去5年間で7000人以上を雇用したと述べた。
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つまり、主要な研究開発のほとんどはシリコンバレーで行われているが、身近な人がアップルで働いている可能性は高い。
アメリカ全50州に、9万人のアップル従業員がいる。
アップルは成長を続けている。2017年は6000以上の新規雇用を創出、2023年までに2万の雇用を創出する予定。また同社は13日、ピッツバーグ、ニューヨーク、コロラド州ボルダーでも拠点を拡大したいと述べた。
アップルCEO、ティム・クック氏。
Reuters
もちろん、アップル本社はカリフォルニア州クパチーノにある。完成したばかりの50億ドルの素晴らしい建物で「アップルパーク」と呼ばれている。
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[原文:Apple isn't just building a new campus in Austin. Here's everywhere the tech giant is expanding.]
(翻訳:Makiko Sato、編集:増田隆幸)