「ぱちんこ」で発射する無人偵察機
Kalashnikov Concern Media
ロシアの兵器メーカー、カラシニコフ・コンサーンは1807年に創業、古くはロシア皇帝に武器を供給し、今もロシア軍に兵器を供給している。
同社は自動小銃AK-47のメーカーとして知られているが、今では27カ国に展開する国際的な兵器メーカーへと発展している。
しかし、同社の最新の試作品には奇妙としか言いようがないものもあり、時に専門家から嘲笑されている。
こうした試作品が実際に使用されている、あるいは目的に適っていることを示す確かな証拠はない。ブルームバーグのレオニード・ベルシドスキー(Leonid Bershidsky)氏はカラシニコフの試作品のほとんどは見かけ倒しと述べた。
1人乗りのドローンから機関銃を搭載した砂漠用バギーまで、カラシニコフの奇抜な最新の試作品15選を見てみよう。
1. 「コンセプト・エアクラフト」と名付けられた有人ドローン。映画『スター・ウォーズ』のポッドレーサーに似ている。用途は不明。
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外殻を取った状態。パイロットの周りに8つのプロペラ、安全性や快適性はあまり気にしていないようだ。
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2. ロシア「特殊部隊」用の強襲ボート。装甲を強化している。
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3. やや迫力に欠ける、砂漠用バギー「ツアリスト(Tourist)」。屋根に機関銃を搭載。
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普通のバギーカーにしか見えない。機関銃は付いているが。
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4. 「REX-1」。カラシニコフによるとドローンを電磁波で打ち落とし、通信やWi-Fiを妨害し、車などの電子機器を無力化できる。
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5. 大型の「ぱちんこ」で発射する監視カメラ付き無人機「ZALA 421-16E2」。コントローラーから最大22マイル(約35キロメートル)離れても操作できる。携帯用のカバンに入れて運べる。
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6. 大型バイク「Izh」。最高速度は時速155マイル(約250キロメートル)。2019年に行われるプーチン大統領のパレードでその姿を見ることができるはず。
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7. 電動バイク。モスクワ警察が使うようだ。
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8. 映画『エイリアン』に出てきそうなゴールドのロボットの名前は「イゴレク(Igorek)」。カラシニコフは「エンジニアリングと戦闘におけるタスク」のために使われる予定と述べ、詳細は明らかにしていない。
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9. 群衆制御用トラック「シールド特殊車両」。ロシア警察が暴動鎮圧に使うことを想定して作られた。装甲付きの運転席、放水銃、鋼鉄のシールド、暴徒封じ込め用の巨大な折りたたみ式の壁などを搭載。
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壁を展開したところ。
Kalashnikov via AP
10. ロシア特殊部隊用の「サイレント」電動バイク。偵察や奇襲に最適とカラシニコフは述べた。音がしない仕組みは不明、だが「すでにテストの第1段階は通過している」。
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11. AIコントロールの機関銃。ターゲットを探し出して認識し、優先順位を判断して自動的に射撃可能。動物など危険性のない物は攻撃しない。
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出典 :Kalashnikov
照準を合わせている様子。
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12. カラシニコフの子会社ザラ・エアロ(Zala Aero)が開発したベスト。敵に位置を特定されることを防ぐ。まるでジェームズ・ボンドの映画に出てくる道具のよう。仕組みに関する情報はほとんど開示されていない。
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13. 地雷探知機「Uran-6 complex」。農業機械に少し似ている。
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14. スナイパーライフル「SVCh」、プーチン大統領が直々に試射した。
プーチン大統領は、標的が「最大距離」に設置されていたにもかかわらず、「半分以上」命中させたとロシアのメディアは報じた。
15. 電気自動車「CV-1」。デザインはソ連時代を彷彿させる。カラシニコフは、同社はテスラのライバルになると考えている。
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(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)